第20話

1本ぐくり男が目の前から消えた。


続いて現れたのは、どう見ても悪魔である。

野生の悪魔と同じように尻尾と羽が生えている。ただ体には黒のローブをまとっている。


『あれはラプラスの悪魔です。悪魔からも恐れられているです。

あれなにかノイズが..×%+-』


「次の方は体調不良なので不戦勝にしたいところですがあなた人間ですか?それとも悪魔ですか?確率は1/2ですね。

おぉあなたは未来を変える大きな力を持っているようですね。

少し試させて貰いますね。」


「えっ」


悪魔が魔法陣を書く。

すると目の前には僕がいた。


「.....」


「あなたがあなたに勝てる確率は1/3ですよ

ではよろしく。」


目の前の僕は、じいちゃんナイフと

師匠ナイフを両手に構えている。


僕(偽)が炎の魔神をまとった。


「それってありですか?まだ今日炎の魔神使ってないんですけど。」


「フフフ私はあなたの過去を覗かせてもらったのでこのぐらい朝飯前ですよ。」


僕(偽)が猛スピードで駆けてくる。


僕も炎の魔神をまとった。


ギン!


僕は師匠ナイフで師匠ナイフを弾く。


(偽物だったら手加減は要らないな。)


僕は悪魔ナイフで偽物を斬りつける。

が当たらない。


すると目の前の偽物も悪魔ナイフに持ち替えた。


僕はこれを狙っていた。


「限界突破」


時間を置いていく。

炎の魔神と限界突破のダブルコンボだ。

これはとっておきにしたかったのにここで使う羽目になるとは。ステータス4倍の4秒だ。



僕は、偽物の懐に潜る。そして悪魔ナイフに

悪魔ナイフをぶつけた。


もちろん悪魔ナイフは同じ強さだしかし、

使う人の強さで言うと僕は4倍強い。

よって、


悪魔ナイフの呪いを僕の悪魔ナイフが全て吸収した。そしてついでに首をはねておいた。


「お見事お見事そんなとっておきがあるなんて目からウロコです。

ではまた会いましょう。

あなたの未来に幸があらんことを願っております。」


「もう2度と会いたくありませんよ僕は!」


『あっかんべーです。』


聞こえたかは分からないが言っておいた。


しばらくすると、目の前にバリーさんが現れた。


「よぉスーロ当たっちまったみたいだな。こうなることも予想はしていたが。」


「どうします?」


「受け取れ」


バリーさんがボトルを投げて来たので受け取る。


「フルポーションだ俺の分もある。これを飲めば全快する。だから成長したお前を見せてくれ。もちろんネロを助けるためにお前に勝ちは譲ってやろう。だが勝負は譲らねーぜ」


「ありがとうございます。

本気でいきますね。」


僕は師匠ナイフとじいちゃんナイフを

構える。


「[王者の覇気]」


バリーさんから凄まじいオーラが出る。



[王者の覇気]

ステータス10倍

相手のステータス1割減


(バリーさん本気だな。これは本気でやらなきゃ瞬殺される。あとバリーさんのステータス高すぎて見る気にすらならない。)


僕は炎の魔神発動させる。

更に限界突破を1.01倍ぐらい掛ける。

限界突破はこれでだいぶ持つだろう。


短期決戦しかスーロに勝つ道はない。


「行くぞ!スーロ」


「いつでも!」


言い終わる前にバリーさんは来るんだよなと思ってたらやっぱりそうだった。

バリーさんは武器を持ってない。

武器は己の拳だ。


しかしなんの武器よりバリーさんの

拳は強いのだ。


直線で来たバリーさんを避けようと思ったのだが速すぎて咄嗟にじいちゃんナイフで拳をそらした。


カウンターを入れようとしたがさっきの反動で吹っ飛ばされた。


体が浮いた。


「もらった!」


体を捻りバリーさんがアッパーを繰り出す。


僕は咄嗟に空に逃げた。しかし衝撃波が溝落ちにあたる。


「かはっ」


落ちる。寸前で何とか持ち堪えた。


僕のステータスも悪魔補正で

結構高いらしい。


「おー決まったと思ったぜ

ならこれも問題無いな。

[王者の力] 」


殺気が僕を貫通する。

足が動かない。目の前に拳が迫り来る。


限界突破4倍


(ここで決める!!)


無理やり拳を上に少しそらし、懐に潜る。

ナイフで思いっきり腹を斬りさいた。


「惜しかったな。」


いつぞや聞いたセリフが聞こえた気がした。

僕は炎の魔神の力を全て放出してバリーさんを吹き飛ばした。


「ちっ!成長したなスーロ」


バリーさんを神眼で見ると[王者の護り]が発動していた。防御力3倍らしい。反則だろ。



僕は炎の魔神の力を5分ぶん一気に使ってしまったので今クールタイムアンド限界突破のクールタイムだ。


「おっと効果が切れたみたいだな。」


ちなみにバリーさんの王者の覇気は時間無制限である。反則だろ。


『師匠なんか勝てる案がありませんか?』


『今のスーロなら炎の魔神の力0.06%耐えれるですよ。でもクールタイムなので無理ですね。う〜ん悪魔ナイフを仲間に使う訳にも行かないし、あっそういえばスキルの悪魔は力はもうひとつ効果がありましたです。

人間にとって大事なものを消費するとドーピングできるですよ。悪魔の力を増強出来るです。なんと効果無期限です。スーロに寿命はもうないので寿命を使ってドーピングし放題です。でも人間は100年ぐらいで死んじゃうのですからそれを超えるとどうなるか分からないのです。』


『なんか怖いですね。どうやったら使えるんです?』


『私に頼めば自動でドーピングできるですよ』


『じゃあ3年お願いします。』


恐る恐る頼む。


その瞬間師匠との契約が強まった気がした。


ジクと体がうずく。


覇気をまとったバリーさんがいつの間にか

目の前に来ていた。


「気絶する前にポーションかけてやるさ」


右ストレートが顔面に飛んでくる僕は

その拳を全身を使って避ける。


ちなみに神眼は常に発動している。


寿命で強化してギリギリ回避できるようになった。


「おぉまだよけれんのか??」


拳の猛攻。全て特大の殺気が乗っている。

避けても一瞬体がとまりかける。


とても厄介だ。

攻撃を避けながら師匠にお願いする。


『寿命もう5年お願いします。』


『分かりましたです♪』


僕はなんとしてでも勝ちたい。

何故なんだろう。


体にまた痛みから力がみなぎってくる。


すると成長したからかどちらもクールタイムが解けた。


『師匠0.1%お願いします。』


『それは危ないです。いや寿命消費したからいけるですかね?多分いけるですよ。いってらっしゃいです。』



攻撃を避けながら

炎の魔神を呼び寄せる

すると体に高揚感が湧いてくる。


バリーさんの動きがよく見える。体がついていく。


『言い忘れてましたですけどタイムリミットは10分クールタイム5分です。10分たったら声をかけるです。』


「その必要はないですッよ!」


僕はバリーさんの拳を避けるから打ち返すに変化していた。もちろんナイフで。


バリーさんの表情が変わる。


(いける!)


僕はバリーさんの拳を打ち返しその反動で体を翻しながら徐々に懐に近づく。


勿論潜る程攻撃スピードは上がる。


そして僕は師匠ナイフに炎の魔神の力を込める。刀身が紅に染まる。


「しっ!」


バリーさんの腕が通過した瞬間にじいちゃんナイフで斬撃を体にぶち込む。もちろん無傷だが衝撃はある。



バリーさんが攻撃を中断して後ろに飛び退く


足が浮いた瞬間に師匠ナイフで斬撃を飛ばす。


「それが秘策か。だが、」


バリーさんは空中でもう1回飛んだ。

飛んだというか足を動かした空気で浮いたのだ。


寸で避けられる。

僕はバリーさんの真下に移動する。


「限界突破」


そして地面を思いっきり跳躍。


バリーさんは

[王者の剣]を拳に集中させる


そして空を蹴って真下に高速で急降下。


ぶつかる瞬間


僕はじいちゃんナイフと師匠ナイフに炎の魔神の出力を全て乗せる。そして上に掲げる。


バチ


そう聞こえた。

バリーさんは空の彼方へ飛んで行ってしまった。


僕はというと、地面にぐらいのクレーターを作り100メートルぐらい埋もれている。


何とかはい出ると上からバリーさんが降って来た。バリーさんは大きなクレーターを作りながら着地。


「強くなったなスーロ降参だ。」


そう言って微笑むと消えていった。









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