第5話



今この町は未曾有の危機に瀕している。

ギルドマスターである私は自分の判断を後悔した。

. . . .

強い冒険者は皆あの最悪が復活した可能性を調査しにほとんど出払っている。今から呼び戻すのは、不可能に近いだろう。


(私が行ったとて、間に合わんだろう。しかしもし生きている奴がいれば全力で救出する。)


この町1番早い愛馬に乗り、到着はあと1時間だと考える。


(報告によれば前線は全滅したと聞く。リザードマンは確認されてなかった。一体何がおきたんだ?)


一方そのころ戦地では....


「ギャルギャル」「ルガー」 「ブルブルゥ」


3体の大きいモンスターが咆哮を上げる


「「「「グァバ」」」」


次々にモンスターの波が押し寄せる。


3体のモンスターが先陣を切って突っ込んでくる。


「あの3体はオークキング、ゴブリンキング、リザードキングだ、あんな奴らA級の冒険者じゃないと倒せんぞ。」


補給部隊の誰かが呟く。


「せっかく乗り切れたのに....」


「俺にはまだやらないと行けないことがあるんだ。こんなのあんまりだ。」


誰もが絶望する中僕はステータスを確認していた。


[ステータス]

Lv25

体力 208/289

気力 120

筋力 99

魔力 4

防御力99

知力 87

運 174 NEXT Lv up 236


[スキル]

経験値増(極大)

微成長(極小)

経験値探知


(攻撃スキルが覚えられてない。経験値増(極大が微成長と噛み合ってるのは、確認できた。ネロにも経験値が入っている。)


(経験値探知?これはどんなスキルだ?)


「スーロ君みんな逃げてるよ。私達も逃げようよ。」


ネロが暗い顔をしている。

「そもそもここに連れてきた、僕が言ったらなんか違うかもだけど、元気出して。希望はある。」


そしてネロに作戦を伝える。


「」


「あの進行速度からいって、ぶつかるのはあと10分ってとこか?」


ライさんが呟く。


ライさんは回復魔法で治るとこまで治して貰ったらしい。


それでも身体には傷があちこちにある。


「あんたらは逃げないのかい?」


「僕達はあのモンスターを全部倒します。」


一瞬、ライさんが面食らった顔になった。


「あんたらこの状況がわかって言ってんのかい?」


「私はスーロ君を信じます。」


「僕もネロとなら出来ると確信しています。」


ライさんは ふっと笑うと


「肝が座ってるねえ私もあんたらに乗っかろうと思う。何か秘策でもあんのかい?」


そしてライさんにも作戦を告げる。


「」


「あんたね〜ぇまあそれで勝てるなら私ゃ協力しようじゃない。」


「あまりこのことは知られたくないので他の人には秘密でお願いします。」


「当たり前だろー私はそんな人のステータスをばらすつもりは無いよ。」


僕は全員にパーティメンバー登録をする。

最初は怪訝な顔をみんなしたがライさんからの助言もあって登録できた。


今残った冒険者は補給部隊で戦闘意志がある人、前線から戻った冒険者、補給部隊部隊の護衛である。


護衛はランクがC以上じゃないとできない。

ちなみにライさんはCランクだ。


元前線の冒険者と護衛の人で魔法で即席のバリケードやトラップを仕掛ける。


「ネロ僕から離れないでね。」


「うん!」


「ライさん前衛任せます。」


「任せな!」


そして戦いの火蓋が切って落とされた。


僕達は作戦通り


3体のモンスターを避けつつ


雑魚モンスターを経験値探知を使って倒す。


経験値探知とは、その名の通り相手の経験値が分かる。


大事なのは、そこではなく、どう倒したら経験値が多く入るかも教えてくれる。


「ライさん!右足狙って!」


「サンダー!!」


モンスターの足が吹き飛び転ぶ。


「ネロ!」


「ロックインパクト!」


(危ない!)


ネロに襲いかかって来たゴブリンの首を飛ばす。


ピロン


ゴブリンが5体連携をとりながら襲いかかって来る。


僕とライさんで相手の動きを止めネロが


「ギガロック!」


僕の指示どうり倒す。


ピロン

ピロン ピロン


気づけば囲まれていた。モンスターの壁で前後ろ見えない。


「行けるかネロ!ライさんも援護頼みます!」


「行けるよ!スーロは魔法を妨害されないようにお願い。」


ネロが詠唱に入る。


すると大きな足音がだんだん近づいて来る。


ダダダダダダ 「ギャルギャルギァハァ」


(クソこんなの時に、ゴブリンキングが...)


「ライさん!」 「わかってる!!」


ゴブリンキングがタックルしてくる。


雑魚モンスターを蹴散らしながら、僕たち諸共殺すつもりだろう。


「ギガサンダー!!」


ライさんが極太の雷をゴブリンキングに落とす。


驚くことにゴブリンキングは体勢を崩しながら避けたのだ。


でもその隙を見逃さない。


僕は左足のアキレス腱を切り裂く。


「ギャール」


棍棒でなぎ払らわれ咄嗟に回避。


浅かったみたいだ。


怒ったゴブリンキングが僕を狙ってる。


ちょうどその時


「OK準備できたよ!」


ネロが唱える


「メテオ!!!」


直後空に魔法陣ができる。


そこから山かと見違うような隕石が降って来た。


ドッガーーーーーーーーーーーーーーン


大地が震える。


ピロン

ピロン×100回以上


ネロが倒れる。


ゴブリンキングは耳を塞いでいたが目の前にまだ僕がいることに驚き咄嗟に横なぎをする。


それを僕は懐に入りながら避ける。


そして一閃。


ゴブリンキングが左手でつかもうとする


だが力が入らないのかそれとも体が繋がってないのか。


「ギャル?」


ピロン


3体のボスモンスターが死んだあと、雑魚モンスターが逃げていく。


町に被害が出てはいけないのでせっかくなので経験値がよりはいるように倒していく。


他の冒険者と協力して、遂に大討伐が完了したのである。











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