第3話
僕達はギルドに納品したあと、宿を探した。
ネロは女の子なので防犯面はしっかりしたい。
ということでギルドから3キロ離れた
値段が安くて質が高いと有名な宿に来た。
すっかり日がくれていた。
(あいてるかな?)
「あのーすみません部屋を2部屋借りたいんですけど」
カウンターに若い男性が出てきた。
「ようこそ。いらっしゃいませ。
すみませんが、ただいまお部屋が1部屋しか空いておりません。ギルドからの報告では、最近この近辺で大討伐があるらしく、1時間前からお客様が殺到されております。」
(大討伐か...僕も参加できるかな?)
「わっ私はスーロ君と同じ部屋でも いいよ!」
ネロがモジモジしている。
「ネロがいいならいいけど。ほんとにいいの?」
「うん」
ということで部屋を借りた。1人70ゴルだった。
お風呂は公衆浴場だ。早速今日の疲れを取りに行く。
お風呂には冒険者らしき強そうな男たちでごった返していた。
「明後日の大討伐おめぇも参加するんだろ」
「たりめぇぜよ!俺はここでひとかせぎするぜよ」
「ちげぇねえな 。がははははは」
(少し大討伐について聞いてみるか。)
「あのーすみません。大討伐って何を討伐するのですか?」
「なんだぁボウズ!おめぇも冒険者かぁ?」
「はい!なりたてのFランクです!」
「大討伐ってのはひよっこにはちと荷が重いぜよ。何せおよそ二千のモンスター集団が移動してるって話しぜよ」
(二千って多いな。まぁここはギルドがあるし冒険者も多い。大丈夫だな。)
「僕も参加出来ますかね?」
「補給部隊なら募集してるんじゃねえかなぜよ」
(よし、微成長のスキルも試してみたいし行ってみるか。ネロも誘ってみよう。)
風呂から上がるともう夜も深けていた。
これからの冒険者人生を思うと胸が踊る。
「にやにやして何かいい事あったの?」
そこには風呂から上がった艶やかなネロがいた。
「えろい」
「!!」
(しまった。心の声が出てしまった。)
「スススススススーロ君何をいいってるの?まさか私襲われちゃうの?」
(ここは何としても言い訳せねば)
「違うよ違うよ襲わないし。えろっていうのはそのあの、綺麗だった時に言う家の地方の方言だよ。」
(まくし立てちゃった。)
「きっ綺麗だなんてお世辞が上手すぎだよ。」
(何とか誤魔化せたみたいだ。ついでに大討伐について話しておこう。)
「あのさ、明後日の大討伐僕達も出てみない?補給部隊として。」
「スーロ君が行くなら私も行かなくちゃね!」
こうして大討伐に行くことが決まったのである。
そしてベットがひとつしかないことに気づき緊張するスーロであった。
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