真夏の夜の夢 改

愛妻家

第1話 危険なトップ

 ここは妖精達が集う世界。華やかなお屋敷に爽やかな空気。その中でも特に発展した国がある。

 その国の名は「フロッタージュ」。国中が幸せに包まれている。そのトップに君臨するのは、復讐者と化した王様と誘拐魔のお妃であった。


 「さあ!今日も可愛い男の子、拐ってきたわよ〜ん!私の僕達?しっかりお世話するのよ〜!あ、王様に言ったりしたら即死刑だからね〜!」

 なんと、このお妃は人間界から容姿の整った少年を誘拐しているのだ。そして、僕達に大きくなるまでお世話をさせ、あれやこれやぐへへというわけだ。そんなお妃を見て僕達はこう思った。

 

 「王様にバレたら殺される。」と。


 その様子を隅でこっそりと観察していた王様が一言。


 「あいつ……殺すか。」

 と言って部屋を出ようとしたその時。

 「え?殺すんですかぁ?」

 「うわぁっ!」

 王様の背後にいたのは妖精のパック。頭のねじが何本か外れている王様のメッセンジャー。

 「ん?何今の?」

 「とりあえず、別の部屋で話そう。」

 パックを引っ張り隣の部屋に行く。

 

 そこで、王様は一部始終を話した。

 「んー、お妃様を殺しちゃうと国がやばやばなので……あっ!いい方法がありますよぉ。」

 ニヤニヤしながらパックが言う。王様は少し寒気がした。

 「…めっちゃゲスい笑顔だ。こいつぁ使えるな。」

 

 ♪タッタラー

 「looking face drug.」

 と言って薬をポケットから取り出す。

 「な…何だ?それは。」

 「この薬を眠っているターゲットの目蓋に塗ります。そして、ターゲットが目覚めて、初めて見た人の顔に惚れるという仕組みになっていますぅ。なので、今回は馬面男を僕がパパッと用意しておきますので、王様はその間にお妃様の目蓋に塗るという作戦ですぅ。どうですか?」

 「分かった。やってみよう。」

 ニコッと笑いパックが部屋を出る。

 「ふ…ふはははははははははは!!!笑いが止まらないぜ!!!!あーっはっはっはっはっは!!」

 王様が悪魔のような高笑いをする。


 完全に死亡フラグを立てまくっている。

 お妃はどうなってしまうのか⁈

 

 


 

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