3-5
<試練の土曜日! 難問挑戦の日でアルパカ。30分で五段、5分ならプロ級の問題でアルパカ>
最近、「詰みがアルパカ」のアカウントが地味に盛り上がりつつある。曜日によって難易度が違い、初心者から上級者まで楽しめるようになっている。特に土曜日の難問は、プロの間でもなかなか解けないと話題になっている。
「5分……」
正直、ぱっと見では解ける気がしない問題だった。ただ、これをあきらめては勝てる将棋も勝てない。
3分。まだ見えてこない。
5分。いやこれそんなすぐ解けないでしょ。
10分。問題に不備あると思う。
うんうんうなり続けて、25分で何とか解けた。これでアマ五段よりは強い! はず。
……もっと頑張ろう。
<5分で解けねーよ!>
<1時間かかってあきらめた>
<腹が立ったのでアルパカを食うでアルパカ>
どうも、皆苦戦したみたいだった。ちょっと安心した。あと、問題制作者の新里七段に怒りの矛先が向かうことはない。どちらかというと「さすが新里先生」という空気になる。
<ちょっと難しかったみたいでアルパカ。食べないでほしいでアルパカ……>
なんかかわいい。中はプロ棋士の誰かがやっているらしいのだけれど、誰かは知らされていない。新里先生でないことだけは明言されている。
アルパカも立派なネタ将だ。私も偶蹄目に負けないよう、詰将棋もネタも頑張らなければならない。
……勝った後は、何事も前向きに考えられる。あと2局、どうしても勝ちたい。本を開き、駒を並べた。
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