第4話 一緒がいいね♪

 今日はお休みの後の幼稚園。

ゆうちゃんは楽しそうにお支度をしています。


♪♪♪フン♪フン♪フン♪♪♪


ママはゆうちゃんを見ているだけでなんだか楽しくなってしまいました。


「ゆうちゃん♪そろそろ行こうか?」


ママの呼びかけに張り切って、

「は~~~~~~~~~~~い♪」

とよいお返事ができました。


 ゆうちゃんは、幼稚園まで歩いて行きます。

お家から幼稚園までは発見がいっぱいです。今日はなんと『トンボ』が飛んでいました。


「あっ!トンボだ!あっちゃんに教えてあげようっと♪」


あっちゃん。

それはゆうちゃんの大の仲良しさんです。

2人はいつも一緒なんです。


 幼稚園についたゆうちゃんは教室に行くと早速あっちゃんを探します。


キョロキョロ


あれ?まだ来ていないようです。

「あっちゃん、まだだ・・・」

ゆうちゃんは淋しそう・・・

「きっともうすぐ来るんじゃないかな?」

ママはそう言うと、ゆうちゃんの手をぎゅっ!

「今日も楽しんで来てね♪」

ゆうちゃんは毎日同じことをします。それはゆうちゃんが幼稚園で楽しめるおまじないなのです。

「は~い♪今日もあっちゃんと一緒に楽しむね♪」


 幼稚園が始まりました。

なのに、あっちゃんは来ません。


キョロキョロ


やっぱり居ない・・・


ゆうちゃんは先生に聞いてみました。すると先生は、

「今日ね、あっちゃんお熱なんだって。お休みよ。」

と教えてくれました。

「えぇーーーーーーーーー!」

ゆうちゃんは急にさみしくなりました。そして、その日一日がとても長く感じました。


 一日が終わってママがお迎えに行くと、いつもは園庭であっちゃんと楽しそうに遊んでいるゆうちゃんが居ません。

ママが探すと・・・

園庭の隅で座り込んでいるゆうちゃんを見つけました。


「ゆうちゃん!」


ママが声を掛けるとゆうちゃんはものすごい勢いでママの所に走って来てママに抱きついたかと思うと、急に泣き出してしまいました。

「どうしたの?」

ママはどうしてゆうちゃんが泣いているのか分からず困ってしまいました。


 そこへ先生が来て、あっちゃんがお休みだったこと、今日一日ゆうちゃんが元気なかったことなどを教えてくれました。


「そっか。あっちゃん、お休みだったんだね」

ママが言うとゆうちゃんは泣きながら頷くだけでした。

「あっちゃんがいなくても頑張って楽しんだかな?」

ママは聞いてみました。ゆうちゃんは首を横に振りました。そして、

「あっちゃんが・・・いないと・・・ダメなの・・・」

と、泣きながら言いました。

「ゆうちゃん、あのね・・・」

ママが言いました。

「あっちゃんのお熱が早く下がるように神様にお願いしようか?」

ママの言葉にゆうちゃんは泣くのをやめて考えました。そして、

「うんっ!」

と元気よく言いました。


 園庭の隅でゆうちゃんとママはお空の神様にお願いしました。


「あっちゃんが早く治りますように・・・」


それを見ていた同じクラスのお友達も並んでみんなでお願いしました。


「あっちゃんが早く治りますように・・・」


 次の日、あっちゃんは元気に登園して来ました。

みんなは神様がお願いを聞いてくれたと大喜び♪


いつもは2人で遊ぶゆうちゃんとあっちゃん。

今日はみんなで楽しく遊びました。


お友達って一緒がいいね♪

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