次の週末、彼は彼女に会いに出かけた。

 情熱的なまでに日差しの強い、雲ひとつない快晴だった。


 今日は二人きりなので、実質的にはデートということになる。

 こんなにもあっさりとOKしてくれるとは思ってもみなかった。

 さらに、もしかして彼女は自分に気があるのではないだろうかと、あらぬ期待までしていた。

 今夜は熱い夜にしてやろうとでもいうように、下腹部にうずくものを感じる。


 約束の午前10時の5分前にはすでに、名古屋駅のエスカレーター前でそわそわと待っていた。

 目の前では高校生らしきカップルが手をつないで歩いている。

 見ていて爽やかだなと思ったのか、頬が軽く緩んでいる。

 どうやら、他人を思いやるほどの余裕があるようだ。


 そして、彼女がほぼ時間通りにやってきた。

 彼女は彼がいることに気が付くとにっこりと微笑んだ。

 見事に自然体だった。

 特に気合を入れておしゃれをしてきたわけでもない。

 化粧もしているかどうか分からないほど薄い(僕としてはこの方が好みだが)。

 メガネを外してコンタクトにしてきてはいる。

 しかし、本当に自然すぎる。

 改めてみても、僕のことを恋愛対象として見ていないことだけはわかった。


 そんな時に、隣りにいる小太りのカップルがいちゃいちゃしだした。

 このまま回し蹴りでも喰らわせてやりたくなった。

 この時、肉体がないのが悔しいとさえ思った。


「おはよう。もしかして、けっこう待ってた?どうしたの、ぼうっとして?」

 彼女は不思議そうに首を傾げて彼に尋ねた。


「いや、何でもない。どこか行きたいところある?」


 この彼の声は、ささくれてしまった気持ちを押し隠している声だと僕は気が付いた。

 僕は基本的に感情の起伏が表に現れにくい。

 しかし、これは自分自身のことなのでよくわかる。

 おそらく、彼女はこのことに気が付いていないだろう。

 その証拠に何事もないように考え込んでいる。


「うーん、そうねえ。動物園はどうかな?私ね、動物を見るのが好きなんだ。ちょっと子供っぽいよね?」

 彼女は照れくさそうに、少しはにかんで笑った。


「そんなことないよ。動物園か。……いいね、行こう。」


 地元で有名な動物園前にやってきた。

 ここに最後に来たのは、小さい頃に家族で来たとき以来だ。

 その当時のことは、もうほとんど記憶にも残っていない。

 きっと平凡と言える子供時代だったのだろうが、平凡ということだけでも幸せなことだったのだと今ならそう思える。


 チケットを買って入場すると、ほとんどが家族連れだった。

 さすがに日曜日だからか、思っていたよりも込んでいた。


 ライオンの檻の前に来てみると、ライオンたちはこの平和な檻の中で完全にだらけきっていた。

 こうして見ていると、ただのでかい猫にしか見えない。

 これが野生に帰ると百獣の王なのだから、環境というのは不思議なものだ。


「ねえ、見てカンガルーよ。ほら、おなかのところに赤ちゃんがいる、かわいい!オーストラリアにいる時に野生の見た?」

 彼女がこっちに振り向いた時、彼女の目はいきいきと輝いていた。


「うん、見たよ。町から離れるとそこらじゅうにいるんだ。子供付きを初めて見たのは、北部のノーザンテリトリーにある町の近くのナショナルパークでだったかな?もちろんかわいかったよ。」

 さすがの鈍感の彼でも、カンガルーハンティングの手伝いをしたことがある、とは言わないほうがいいかと言いかけた口をつぐんだ。


「ああ、うらやましい。私も野生で見てみたいなぁ。」

 彼女は小さな子供に戻ってしまったかのようにはしゃいでいた。


 おなかが空いてきたので、休憩を兼ねてランチにした。

 昼時は過ぎていたが、みんなも混む時間は避けようという考えだったのだろうか、フードコートは混雑していた。

 人間の考えることなど、それほど大差はないようだ。


 午後からの彼女は、さらに元気に楽しそうに見ていた。

 しかも、ただ好きなだけではなく詳しかった。

 彼女の頭の中には動物図鑑が入っているようだった。

 彼女がガイドみたいに彼を引き連れて歩いていると、結局閉園時間までいることになった。

 しかし、残念ながらこれらの場面は散発的にカットされてしまった。


 そして、帰る途中でイタリアンレストランに寄った。

 店内の内装は、南ヨーロッパのカフェのようだった。

 壁はクリーム色の塗装仕上げ、天井は吹き抜けをむき出し、巨大なファンが回っている。

 イタリアはトスカーナしか行ったことはないのでよくわからないが、南イタリアを意識していることは間違いないだろう。

 全席で10席ぐらいしかない小さい店で、混んではいたが、運良く1テーブルだけ空いていた。


 彼らが席に着くと、店員がすぐにメニューを持ってきた。

 店員はもちろんイタリア人ではなく、イタリア人のような格好をした日本人だった。

 分かりやすく言えば、ただのオシャレなアルバイトの女の子だ。


 彼はラザニアとワインはモンテプルチャーノ、彼女はシーフードのカルボナーラとワインはシチリア産の白を注文した。

 ワインはすぐに出てきたので、ワイングラスを軽く響かせるように乾杯をした。

そして、注文したラザニアを食べてみるとさまざまな肉が入り、より奥深く複雑な味わいのラザニアで舌鼓を打つことが出来た。


 食べ終わると、彼らは満足のため息をついた。

 それが同時だったのでお互いに笑った。


「私たち気が合うね。」

 彼女はまだおかしそうに笑っていた。


「今日はもう最高だったよ。ディナーは良かったし。でも、やっぱり動物園が一番かな?ああ、癒された。」

「そうだね。僕も動物は好きなほうだから。」

 これは嘘偽りなく、本当のことだ。

 彼女の気を引くために言ったわけではない。

 僕自身が弁護しよう。


「思った通りね。動物が好きな人に悪い人はいないって言うし。でも、たまに犬の毛を染めたりする人いるけど。」

 彼女は苦笑いを浮かべた。


「ああ、いるね。犬にとっては迷惑以外の何物でもないと僕は思うけど。何を考えてそんなことするのかな?」

「さあ、私にもよく分からないわ。そんなことしようと思ったこともないし。多分、深い考えなんてないんじゃない?そういう人たちにとっては、かわいく思えるんじゃないの。」

「そんなもんなのかな?それって、ただのおもちゃ扱いだよね?」

「そうよね。でも、そういう人たちに限って、犬は家族だってすぐに怒って反論するけど。」

「そうだね、確かに。まあ、僕は犬じゃないから何とも言えないけど、自然のままのほうが見た目はいい気がすると思うけど。」

「うん、私もそう思うわ。やっぱり動物は変にいじらないほうがいいわね。そうそう、自然のままっていえば、動物園なんかいらないって言う人もいるのよ。」

 彼女は少し怒っているような口調になった。


「へえ、何でまた?」

 彼は少し気になったのか、聞いてみた。 


「動物たちがかわいそうだって言うのよ。狭いところに閉じ込めずに野生に返すべきだって。それは確かに一理あるわ。でも、動物園に来て助けられている人もいるのよ。私もそうだったし。」

「そうなの?それは意外だな。」

「もうひどい。私だって傷つく時もあるのよ。」

 彼女は怒ったふりをしてふいっと横を向いた。


「ごめん。そういう意味で言ったわけじゃないんだ。」

 彼はあわてて謝った。

「いいのよ、それぐらい分かってる。冗談よ、ただの冗談。でも、助けられたっていうのは本当のことよ。」

 彼女は怒っていないとでもいうように、ニコリと笑った。

 それから、その時のことを思い出すように遠くを見つめているような目になった。


「まだ子供の頃の話だけど、家族が一緒にいたっていうことがほとんどなかったの。父親は典型的な仕事人間で、ほとんど家にいるっていう記憶がなかった。ただ寝に帰ってくるだけってことね。母親もそのせいか、飲み歩いてばっかりで家のことはほとんどほったらかし。夜中になるまで帰ってこなかった。今思うと何をしていたのかわかったものじゃないわね?

 それでも、朝は問題なかった。学校に行けば、私も妹も友達がいるから寂しくなんてなかったの。学校が好きじゃないって言う子もたくさんいたけど、私にとってはそこしかなかった。選択肢がなかったっていうことね。だけど、幸いなことに私は学校が好きだったからつらくもなんともなかった。 

 でも、帰りになるといつも現実に戻されてしまった。妹がいつも校門のところで私が来るのを待っていた。そして、二人で手をつないで一緒に帰っていた、誰もいない家に。

 夕食は冷凍食品を温めて食べるのがほとんどだった。同じものを食べるにしても、やっぱり子供は親の姿を見るだけで安心できるものじゃないかしら?特別に何かする必要はないのよ。ただ側にいてくれるだけで親の存在は大きいものだと思う。

 実際に、今思い出しても寂しいものよ。そのせいで、妹はいつもさみしいって、私がいい子でいればお父さんとお母さんは帰ってくるのかなって、いつも泣いていた。私は、お姉ちゃんなんだからがんばらなきゃって思って、何でもないように耐えていた。」


 彼女はここで、一息入れるためにワインを一口含んだ。

 彼女はまるで、その頃に戻ってしまったかのようだった。

 いつも不安で悲しげなのに、ぎりぎりまで張りつめ、強がって耐えている小さな女の子に。


「でも、ある日とうとう私は耐え切れなくなって妹とけんかをしたの。ううん、正確には私が一方的に妹に当たっていただけ。泣くんじゃない、泣いてばっかりでうるさいから、お父さんもお母さんも帰ってこないんだって言ってね。きっと、もっとひどいことも言っていたと思う。当然、さらに泣いちゃって、私も一緒になって泣いてしまった。

 その内に、泣くことにも疲れてしまった。日が暮れ始めた時、私は突然妹の手を引っ張って出かけた。二人で手をつないでどこへ行くともなく、ただ歩いていた。その頃の私の住んでいたところは、街灯がほとんどなく薄暗い道だったけど、ちょうど満月の夜だったから歩くのに不自由はしなかった。でも、どこに向かって歩いているのかわからなかった。歩いていると、だんだん夜風が冷たく感じ、身体が冷えてきた。道には落ち葉が散り始めていたから、気持ちの問題だけではなかったと思う。

 もう戻ろうかと思い始めた時、どこからか動物の鳴き声が聞こえてきた。妹は怖がって今にも泣きそうな顔をしていた。でも、私は好奇心に取りつかれてしまった。もう気になって仕方がなく、妹の手を引っ張って走った。そして、鉄のフェンスに行き当たった。そこでもう終わりなのかと思ったけど、その中から動物の鳴き声が聞こえてきていた。それでフェンスに沿って歩いていると、ちょうど小さな子供が通れるぐらいの隙間が出来ていた。私たちは迷うことなくそこを潜って中に入った。

 そこにいたのよ、檻の中に入った動物たちがたくさん。満月のせいか、動物たちは少し興奮していた。それが、月明かりに照らされて、まるでダンスを踊っているように見えた。絵本の中に入り込んでしまったような感覚だった。もう、私たちは放心状態で歩いていたと思う。

 でも、すぐに飼育員さんに見つかってしまって、事務所に連れて行かれてしまった。色々と質問をされたけど、まともに答えることが出来なかった。当然よね?どうやって来て、どこにいるのかさえ分かっていないんだから。

 ちょうどそこに、園長さんがやってきた。飼育員さんから連絡をもらったらしい。園長さんは私たちを見て怪訝そうな顔をし、飼育員さんに詳しい事情を聞いていた。話を聞き終わると少し考えてから、何か食べるかいって私たちに聞いたの。言われてようやくおなかが空いていることに気がついた。

 簡単に作ってくれたけど、それが本当においしかった。夢中になって食べていた。ふと気が付くと、園長さんがあたたかく、安心感を与えるように見守っていてくれたの。それでもう緊張の糸が切れてしまって、涙が止まらなかった。それ以上食べることが出来なくなってしゃくりあげているだけだった。妹は何が起きたのか理解できていなかったと思うけど、つられて泣いていた。どうにか途切れ途切れにだけど、しゃべれるようになって今までのことを話した。順番も滅茶苦茶だったし、分かり難かったと思うけど、園長さんは真剣に、本当に真剣に黙って最後まで聞いてくれた。

 私と妹は疲れてしまって、いつの間にか寝ていたと思う。気が付いたら家だったの。そこにお母さんがいて、ごめんね、本当にごめんねって、私と妹を泣きながら抱きしめてくれた。私たち三人は泣きながらお互いを抱きしめ合っていた。」


 彼女はここまで一気に話し終わると、現在に戻ってきたようだった。

 そして、バッグからハンカチを取り出すと目に軽く当てていた。

 語っている内に涙があふれてきたようだ。

 彼女は感情が豊かだ。

 本当にまっすぐな心を持っているのだろう。


「そっか、そんなことがあったんだね。とても、今の君からは考えられないよ。いや、だからこそしっかりとしているんだね。」

 彼は感心して彼女を見つめた。

 彼女は少し、はにかんだように笑った。


「そんなにたいしたことじゃないよ。それに、職場でも鉄の女みたいに思われているけど、私にもちゃんと傷つく時だってあるんだから。それであれ以来、嫌なことがあるといつも動物園に行くようにしているの。動物たちを見ていると、まあいいかって思えるんだ。」

 彼女はにっこりと微笑んだ。

 彼の心臓は矢で打ち抜かれたような衝撃を受けた。

 こんなにもきれいな笑顔の人がいるなんて僕は知らない。

 その考えは今でも変わっていない。


「奇跡みたいだ。」

 彼は思わず口に出してしまっていた。

「奇跡か。そうかもね、本当に。そんなに簡単にハッピーエンドで終わるなんて普通ないもんね。」

 彼女は違う意味で解釈したようだ。

 その頃を思い出して、ただ嬉しそうに笑っただけだ。


「でも、もうちょっと続きがあるのよ。

 後で知ったことだけど、お母さんが帰ってきた時に、玄関に鍵がかかっていなくておかしいって思ったらしい。それで、家中を探し回っても私たちがいないことに気が付いて家の周りを探し回った。でも、見つからなくて頭の中が真っ白になったって。誘拐でもされたんじゃないかって思ったらしいよ。ふふ、今思うと笑えちゃうわね。それで、パニックになって警察に駆け込むと、園長さんが私たちが寝た後、警察に連絡していてくれたらしくて、そこでようやく引き渡されたらしいのよ。園長さんにしかられたって言ってた。

 でも、それからは私たちの相手を良くしてくれた。夜中に飲み歩くこともなくなって、何も改めようとしない父親とも別れてしまった。その後に、狭いアパートに引っ越して貧乏にもなったけど、ようやく本物の家族になれた気がした。本当に幸せになれたんだ。神様って本当にいるんだって思った。」


 彼女は満ち足りたように、最高の笑顔で微笑んだ。


「うん、そうだね。」

 彼はぎこちなく答えた。

 神様?あいつが?

 間違いなく、そんなことはしないだろうと僕は思った。

 でも、彼女の笑顔を見ていると、彼女がそう思うのならそれでもいいかと思えた。


「何だか私ばかりしゃべちゃったわね?退屈じゃなかったらいいけど。」

 彼女は彼をちらりと見た。

 少し不安そうな、申し訳無さそうな、何ともいえない微妙な表情だ。


「そんなことはないよ。君の話には考えさせられたよ。」

 彼はただ格好付けているかのように軽く笑った。

 

「もう、大袈裟だよ。」

 彼女は照れくさそうに笑った。

「でも、初めてよ。このことを話せた人は。」


 彼らはグラスに残っていたワインを飲み干すと、会計を済まそうとレジに行った。

 彼が全額出そうとすると、彼女が半分出すと言った。

 彼は断ったけど、彼女は自分の分も自分で払わない安っぽい女だと思われたくないと無理矢理押し切った。

 彼もこんなことぐらいでメンツをつぶされたと思うような男でもないので、彼女の考えに任せた。

 そして、地下鉄に乗って帰った。


 名古屋駅に到着すると、別方向に乗り換える彼女を見送った。

 彼は足元がおぼつかない程、気分が高揚していた。

 まるで宙に少し浮いて歩いているようだ。

 詮索好きな両親に何も聞かれたくないので、駅周辺を歩いた。

 キャバクラだとか風俗関係の呼び込みが話しかけてくるが、耳から耳へとすり抜けていった。


 彼は自分のこの状態に困惑しているかのように、胸の中がかき乱されていた。

 自分に何が起こっているのか認めたくはないのだろう。


 そう、この時には僕はもう彼女に惹かれ始めていた。

 いや、間違いなく、恋に落ちてしまっていた。

 自分がこんなことになること自体信じられないことだった。

 僕は恋愛事なんて興味なんかないし、夢中になったりする奴なんてただのバカだと見下していた。

 こんなものは脳内物質の作用で引き起こされる、ただの発情行為じゃないか。

 ただの性欲を処理する相手がほしいだけなんだろ、奇麗事にしたいだけなんだろって。

 そんなものは適当な相手を見つけて適当に処理するか、金を払えば済むだけのことだとしか思わなかった。

 性欲を処理するだけの相手なんて簡単に見つかるし、後腐れなくて楽だからだしね。

 僕には、人を愛することなんか無意味だし、時間の無駄だと思っていた。

 だが、そんな僕の前に、不意に善意の化身のような彼女が現れてしまった。

 もう惹かれていくのみだった。


 しかし、この時の僕は、まだ認めることを恐れていた。

 自分自身、見下していたものになることが、醜いと思っていた。

 いや、違う。

 本当は、これまでに作り上げてきた自分を壊すことが怖かった。

 冷静さを失った情熱的な自分がどうなってしまうのか分からず不安だった。

 と、僕は今になって思う。

 個人差はあれど、人はある程度の年齢に達すると、自分自身が変わることに無意識の内に恐怖を感じるのではないだろうか?


 不意に彼の足が止まり、僕の思案は途切れた。

 視線の先には、ジローとナッツが腕を組んで歩いているのが見えた。

 いや、正確にはよく見えはしなかった。

 かなり遠くだったし、一瞬だったからだ。

 二人は安っぽいけばけばしい建物へと消えていった。

 次の瞬間には、すでに彼の足は地についていた。

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