ギャンブルこそ我が人生
『《希望光》おい村人ども我に点棒を捧げよ《ミラライブ五期生》』
「さぁ闇の
【コメント】
:闇要素どこだよ
:もう勇者名乗るのやめろ
:性格的には普通にこっちが魔王寄りだよ
:点棒てことは麻雀か
:ハブられ魔王様
「おいこら誰がハブられだ表出ろ。や、違う違う。真来とさげが今一緒にいるのはあまりにも真来がポンコツすぎたからだよ。別にボクだけハブられたからとかじゃないから。てか話逸れないうちに今日やることの説明をざっくりしていくよ。今回は視聴者参加型で麻雀をやっていくんだけど、まぁ当然参加する村人諸君は一旦ボクの配信を見ないようにすること。まぁ覗きたければそうすればいいさ。多分ボクの雷属性魔法が良い感じに君の家のPCやスマホにたまたま直撃することになるだけのことだからね、ハハ」
【コメント】
:何わろとんねん
:もう普通にボコボコにされる未来が見えてる
:こいつ相手別にゴースティングいらないだろ
:素で打っても負ける気しねぇよ
:もうかませ犬枠が板につきすぎてる
「さて、これが部屋のID……ってうわ、来るの早いね村人くんたち。暇なの?まぁこうやってわざわざ頑張って急いで入ってこようとしてる時点で暇人に決まってるか、ぷふふ」
コメントの多くが光へのバッシングで埋まる中、対局がスタート。
「ま、ボクは勇者だからね、君たち村人ABC如き雑談しながら軽く捻れるってもんさ。そうだな、あぁそうだ君たち、ボクに何か質問はあるかい?この前の初配信ではほとんど話すことが決まっていたせいで君たちのコメントがあまり拾えなかったからね。ボクは勇者なんだし、村人どもの言葉に耳をかたむ」
『ロン。18000』
「はっやぁ!?!?!?ボ、ボクが喋ってる途中でしょうがぁ!!!し、しかもダマでインパチっておま、うんのよさどうなってんだバカやろう!!」
【コメント】
:『村人を捻る』ってあんま勇者が言うセリフではないと思う
:はい予定調和
:いい声で鳴くじゃん勇者
:これがずっと見たかった
:いやまぁ普通にアンラッキーでしかないww
:なるほどこういう扱いでいいのか(納得)
「ま、まぁこれくらい問題ないさ。最終的に勝てばよかろうだしね。これくらいの点棒は最終的にきっとちょうどいいハンデになるだろうさ」
引きつる眼で無理やりウインクしながら先ほど光から18000点を奪い取った対面のプレイヤーが使っているキャラクターを睨みつける。
プレイヤー名は匿名だが、山羊のような角を頭から生やし、何枚もの黒い羽を生やしたキャラクターを用いている。何かの魔族がコンセプトだろうか。
「まぁなんでもいいさ、村人Bだろうが魔族だろうが等しく勇者の敵には変わりない。全身全霊で骨の髄まで搾り取ってやるよ」
【コメント】
:おい今とんでもない発言飛び出したぞ
:ねぇもうお前勇者の意味知らないだろwww
:およそ勇者を名乗る人物のセリフではない
:勇者やめたら?魔王の配下の方が向いてるよ多分
:村人って敵だったのか(遠い目)
「お、中々にいい配牌だな。ふふん。村人B、さっきボクから卑怯にも奪い取った点棒、今度は返してもらうぞ?えーとじゃあ次にいらないのは」
『ロン。2900は3200』
「またぁ!?しかもまた立直してないってお前村人B!!!お前ボクの配信見てるだろう!!卑怯だぞ!!」
怒り顔でそう叫ぶ光は配信画面からゲーム画面の下の方、自分の手牌の部分を隠してしまう。
「配信的によくないと思ってずっと出してたけどもう許さん。このクソ魔族をボコる間だけ手牌隠させて。流石に配信見ながら狙い撃ちは卑怯だと思うんだ」
【コメント】
:まぁ流石にか
:いくらなんでもゴースティングは違うな
:配信としては終わってるけどまぁ気持ちは分かるしゃーない
:これでも負けたら普通に笑う
:別に光ちゃん下手なわけじゃないのがなぁ
「フッ、これでやっと条件はイーブン。こうやって対等な立場で戦えるなら勇者であるボクが君みたいな卑怯な魔族に負ける理由なんてどこにもないのさ。いざ」
『ロン。12000は12600』
「あっっっっっぶなぁ!?!?よかった、ボクへのロンじゃなくて……ってそうじゃない!!なんだよお前普通に強いのかよ!!」
【コメント】
:ん……?
:おい対面光ちゃんの捨て牌スルーしてたぞ
:見間違いじゃなきゃ見逃してた??
:あ。なるほど察したわ
:もしかしてだけどこの魔族って……
「……てことは普通にヒラで打っててさっきまでボクばっかりから和了ってたってこと?いやまさか、さっきまでのがゴースティングで、今のはたまたまに決まってるじゃなきゃ普通に考えておかしいじゃ」
『ロン。2900は3800』
「おおおおおおおおおおおおおおおおおい!!!!!!!!!!!!またかよ!?!?おいお前!!!お前はボクに何の恨みがあるってんだ!!!おぉん!?!?!」
【コメント】
:wwwwwwwww
:そりゃ魔族なら勇者に恨みの一つや二つあるだろ
:今日イチでかい声出たなぁ……
:やっぱ調整してたか
:はいぴったり0点
「0点……?うわほんとだ。東一局で?こんなぴったり0点になることある???おい何だこいつもしかしてマジの魔族とかか??何か魔法とか使って麻雀するタイプの魔族とかなのか??」
あまりの対面の化け物ムーブに若干引き、全力で警戒しながら打ち進めていく光。
そして12巡目にしてやっと。
「よっしゃやっと来たぁ!!立直!!クソ魔族め震えてねむ」
『ロン。32000』
「……?」
【コメント】
:はいGG
:魔法使って麻雀するタイプの魔族ってなんだよ
:締めは大三元か
:一応聞きたいんだけどこの人チーターじゃないよね?
狐舞サキ🔧:わーい勝ったー(^^)v
:あまりにも化け物の独壇場すぎたな
「……え?……サキ……先輩……?ほんとに……?いやあの強さなら納得……いやでも……え……??」
【コメント】
:困惑してて草
:サキちゃんだったの!!?
:なんだ素でチート搭載相手に勝てるわけないじゃん
:ここまで一方的な勇者対魔王が未だかつてあっただろうか
狐舞サキ🔧:できれば最後スッタンまでつけてトリブルでボコりたかったんだけどキツかった、そり
狐舞サキ🔧:ほな魔王は帰るから後は村人さん達と楽しんでな(^^)/~
「ねぇうちの事務所の魔王さんあまりにも魔王すぎて勝てる気がしないんだけど?!?!?!」
コメントが『何言ってんだ』『当たり前だろ』『むしろ勝つ気でいたのか』ばかりで埋まったのは言うまでもない。
まぁちなみにこの後普通に行われた視聴者参加型での光の勝率は普通に高かった。腐っても……いやどうしようもなく腐敗してもまぁギリ辛うじて勇者、意外にもかなりの実力者であった。
……最初の相手があまりにも悪すぎただけで。
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