折られる腕


「ッお嬢なにをッ」


「お前は何を余所見している?」


「が、ヴぁッ!!」

「ぐ……はッ……」

「……ぎひッ、ぐ、あッ」


「……あぁ、そうか」

「お前は俺に殺されても」

「死なないんだったな」

「なら………」


「ッ!?何掴んでやがッ」

「が、ぎゃぁああああッ!!」


「両腕を折らせて貰った」

「次、動けば」

「足を折る」


「ぎ、ぐぐッ」

「クソ、がッ」

「ッ、おいッテメェ!」


「………ん?」

「なんだい、お前は」

「ワシに対して」

「テメェ、と言ったのかい?」


「あ?」

「何処噛み付いてんだッ」

「話は其処じゃねぇだろうがッ」


「はぁ……煩いねぇ」

「神童殺し」


「……あ?」

「今、なんつった」


「知ってるよ?」

「お前の存在」

「出生、それら諸々」

「八峡義弥」

「あぁ、なんとも可哀そうな男さね」

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