月は今日も出ているか

 

「はァ……はっ」

「な、なんでッ」

「これは……攻撃をしてもッ」

「ッ―――再生、していく」

「術符が、切れる……」

「神胤も切れる……」

「士柄武物が……効力を発揮しない……」

「は……ァ………」

「………八峡、貴方も、もう。限界……」


「――――」


「………あぁ」

「もう………これ、で」

「おしまい、……なの、ね」


「――――」

(………なんだ、この)

(映像、は)

(ずっと、流れ込んできやがる)

(……これが、士柄武物の、記憶か?)

(………あぁ、そうか)

(これが、士柄武物の使い方って奴か)

(痛めつけられてようやく真価を発揮すんのか)

(とんだマゾだな、コイツはよォ)

「けど……ま、あ」

「これで、思う存分」

「ヤれるって……ワケだ」

(神胤を流した状態で)

(蛾眉光と鋼を擦り合わせる事を条件に)

(火花を散らし、火を生み出す)

「月よろ―――焔羅えんら蛾眉光がびみつッ」


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る