2004年12月21日10時32分

【時間】2004年12月21日10時32分

【場所】五十市の住むアパート

【人数】五十市依光・飫肥壱

【目的】五十市依光の昔話

【分岐】共通


こんにちわ、先生


やあ、五十市くん

術符を受け取りに来たのかい?


はい、出来てますか?


もちろんだとも

ここ一週間は寝ないで作ったからね


いや、寝て下さいよ

先生も体が弱いんでしょう?

……この学校病人多いな、本当に


なに、私にはこれしか出来ないからね

子供の頼みとなるならば

私の命なんて軽いものさ


いやいや

先生って一応は

この学園内で最強なんですよね

そんな卑下しちゃ格が落ちますよ?


そうかな?

でもね、私の力は

子供たちの為にあるんだ

子供一人救えないならば

私は、こんな力なんて必要ない

学園最強なんて、どうでもいい称号だよ

それよりも、ほら

術符百枚入りを三ダース分


ありがとうございます


札はそれぞれ「星」「月」「日」の三種類

組み合わせや枚数の数によって効力が違って来るから

大技はあまり使わない様に、消耗が激しくてすぐに無くなってしまうよ


はい、わかりました

………しかし、流石っすよね

この術符、飫肥先生が独自に作り上げたモノなんですよね?


うん、まあそうだね

基本的に一般人の護身用に作ったご利益のある術符を

私が直接手を加えた、ってところかな


応用すれば防御無視や五行耐性無視の攻撃

五行や陰陽の属性を持つ術式の完全遮断

果ては封印術まで構築してあるんですよね

これだけで最早万能と言っても過言じゃないっすよ


一応は子供が扱える事を条件にしているから

大人が使っても効果は無いんだけどね


……しっかし

なんでこういうのがあるのに

誰も扱おうとしないんですかねぇ?


うーん、それは私が作ったモノであるし

私に直接言わない限りは渡す事が出来ない

そういう契りだからね

それに……基本的に祓ヰ師はプライドが高い

おいそれと自分の術式以外を信用しないものなんだよ


へぇ……ま

俺は信用してるんで

有難く使わせて貰いますよ

何せ、今は術式を使用するの禁止されてるんで


うん、君も大変だね

あんな術式を発現させてしまったお陰で

中世派の祓ヰ師から狙われてるんだろう?


はい、けど別に其処まで脅威じゃないっすよ

例え襲われても、俺が術式を使えば良いだけっすから

あ、自分、これから訓練なんで、これで失礼します

術符、ありがとうございますね


あぁ、それじゃあね

………はぁ、早い所、何とかしなくては

中世派が彼を処分する再決を下す前に……

私が出来る事を……





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