第152話 エジプト・アレクサンドリアの屋敷イヴァンと養父と子供たち
アッラーフ・アクバル《アラーは偉大なり》そんな声が何処からか響く
モスクからは祈りのコーランの声が聞こえて来るのだ。
今はイスラムが支配するエジプト アレクサンドリア
砂漠の国 貴重な水、噴水に花々があるこじんまりとした裕福な商人の屋敷で‥
「マリア」イヴァンの表情、蒼白になって最愛の妻の名前を呟く。
「マルタ騎士団には身代金を用意すればいいのでしょうか?」イヴァン
「いや、皇帝の乳母になる方達の連れとして拿捕されたから
政治的な取引になるイヴァン」「そんな義父上」
「いつもなら異教徒には厳しい、が修道会に仲立ちに頼めば何とでもなったのだが」
「しかも親しいリヒター修道僧が今は行方不明だイヴァン」「あ‥」
「だが、イン・シャー・アッラー《神の思し召しがあれば》 きっと大丈夫だ」
「お父様 御爺さま お母さまはまだ戻らないの」
小さな女の子の二人が声をかける。
「大丈夫だよ 心配いらないから」イヴァンが二人を交互に抱きしめた
長女らしい女の子は どう見てもイヴァンにもマリアにもあまり似てない。
次女の方は目元はイヴァン、母親のマリアによく似ている。
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