第145話 暗殺を謀る者たち

マルタ島の施政院、病院では看護師のマーニャが忙しく働いている

「騎士さま 今日も来られているわ」頬が少し赤くなるマーニャ


外から見える病院の窓辺

マーニャが想いを寄せる騎士、マルテイン・ブランド騎士

彼は商人の一人と会話をしているようだった。


「では、海戦でリラダン総長はかろうじて助かったと?」「そのようです」

商人‥商人の姿をした者は手の平に収まるようなとても小さな小袋をそっと

彼に手渡す。

「徐々に効いてくる毒 これをリラダン総長に」「・・・・・」


「私に騎士団の情報だけでなく、総長グランドマスターを殺せというのか?」

「ブランド騎士様 貴方次第ですね くくっ」


「大変な深手を負ったとか 毒を与える必要も無いかもしれませんが くくっはは」

そう言いながら、商人のかみ殺したような笑い声 

何処か残忍そうな暗い笑みが浮かぶ。


「では、私はこれで 病院長ホスピターラーにご挨拶をせねば」

商人 彼はそう言って立ち去った。

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