第69話 ロドス騎士団からマルタ騎士団に‥
それから‥1530年10月の中頃にマルタ島へ
また、しばらく後の事である
しばしの時が流れて
マルタ島に本格的に移動してきた騎士団の者達
「建設もだいぶ進んだようだ」グランド・マスターのリラダン総長
港近くスリーシテイズに建設中の砦などを眺めながらの一言
「そうですね」ヴァレッタ隊長「ああ」リラダン総長
騎士の一人が二人に駆け寄って来て言う
「漁師たちがまた沢山の魚を売りに来ました」騎士
「おお、そうか」「ブイヤベースが食べたいですね」
「南欧の食事もな‥魂を潤す赤いワインも」
石材を組み立てる 建設中の賑やかな音に人々の声 南の海、その波音
「島の開発・・食料、人々の為に作る飲み水の確保の為の貯水 それから‥」
ふむふむと頷き合う
他の騎士隊長も加わる 国はそれぞれ多彩だった ラテン語に他は通訳係の従者
スペイン、フランス、イングランド(英国)、ドイツ方面
「良い銀細工の職人たちがいると聞いた 繊細なレースのような細工の宝飾品」
聖ヨハネ騎士団‥病院騎士団ホスピタル・ナイト 幾つかの通り名
ロドス騎士団から 間もなくマルタ騎士団とも呼ばれる騎士達
昔からマルタ島には
ほのかに淡いオレンジ色を帯びた蜂蜜色の美しい良質な石材が
産出されていたのだった 当然のように騎士領地となったこの島の石材を使って
建築がなされてゆく
海を引き込む内海、突き出た部分などに
後には戦いの舞台となる 三つの砦が出来る 外海に一番近く先端にあり
悲劇の聖エルモ砦、聖ミケーレ(ミカエル)砦、聖アンジェロ砦の建設は
まだしばらく後
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