第22話 青い瞳の魔物(ジン)

異国情緒あふれる イスラムのオスマン帝国


皇帝が住むトプカプ宮殿の中で 一人の若者が 一人の女官らしき少女に目をやる

細身で小柄な少女 彼女は 

中庭のある すぐ横の廊下を歩き 小さな壺と食べ物を運んでいた


長方形の中庭には緑に美しい花々に 小さな噴水から水音を奏でている


「あれは・・」


青い瞳が印象的な娘 いや少女 上の方で御団子にして 

残りの髪は背に流していた 艶やか黒髪で とても美しい少女


好色な者達が 目をつけてもおかしくないが 誰も反応しない


目があうと にっこりと笑う少女


だが、その顔に見覚えがあった

ローヴを被り 大掛かりな海戦の時に 海を歩き、あるいは走り

ガレー船に大穴を開けた者  


吟遊詩人で魔物のシオンと同じ顔の少女

同じ造形の顔立ち


麗しい青い瞳が印象的な・・


彼等にとっては 青い瞳の魔物 ジン 

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