第97話 オクク男爵

「うむ、オクク騎士爵よ そなたを男爵に昇爵する、また所領としてオクク男爵が発見した採掘可能な地を与えよう」


王様が、男爵位と所領くれるとのお言葉頂きました。


「さあ、オクク 謹んでお受けして」


王の横に立つ、キャンベルが小声で言ってくる。


…………


…………


「謹んでお受けいたします」


そう、答えてみたものの


なんか、出来すぎてない?


まるで全部、台本あったような感じがする。


誰の書いた台本だ?


「さて、オクク男爵よ、正式な叙任式と書類関係は後で詰めるとしてだな、所領持ち男爵として、いくつか私と約束をして欲しい」


「陛下と約束ですか?」


「まず、採掘した物は全て私に売って欲しい、勿論 適才価格で買い取るよ」


「はい、それは構いませんが」


「よし、次に所領の税として、毎年10憶エリンを王国に収めて欲しい」


「それは、…………」


毎年10憶エリンって、高すぎじゃない? 無理だよね 断ろう


「勿論、払えるように 採掘した鉱石を買い取る 私が 最低毎年10憶エリン以上で買い取ろう、どうだ!!」


え、買い取り最低保証で税金の10憶エリン以上で買ってくれるなら、損しない?


うん、損しないな 言ってみれば 採掘した鉱石全部 王様に売ってれば王様が税金払ってくれるって事だし。


「はい、それなら 約束します」


「さすが、オクク男爵!! 余は、オクク男爵の事 頼もしく思うぞ まさに王国の模範とすべき忠臣」


あれ、約束したら えらく褒められてる なんでだ?


王の横のキャンベルが、笑いを堪えている


ま、また 罠に嵌められた?


周りにいる高級な服装な人達がひそひそとお喋り始めた…………



 「さて、オクク男爵 そちは、王国魔道具研究所に勤務しているそうだな」


え、王様 まだ 話続くんですか?


「はい」


平研究員で、未だに魔法陣製作出来ませんが…………


「そちは、独自に研究を進め ゴーレムの魔法陣を一人制作に成功したらしいな」


「え?」


「はい、オクク男爵はゴーレムの魔法陣製作に成功し、すでに稼働実験をしております、その一つの実験で農地開発をしており、この度 昇爵に繋がる鉱物採掘可能な地を見つけました」


あ、また アスカが話し出した。


これは、俺に話すなとゆう事か?


そうなんだろうな…………


「素晴らしい!! オククよ、其方は今だに実力が認められず、平研究員だそうだな、…………すまぬ…………許して欲しい」


え、王様 王座からだけど、俺に頭下げた


謁見の間に驚愕の気配が


王は間違いを認めない、認めてはならない もし 間違っていても それは臣下の責任として処理して 王の威光を守るものだ


王は頭を下げては 駄目なのだ


その、常識が 今 オククの前で崩れる


「詫びと言っては、たいした事では無いのだが、其方の功績に報いる為に、其方を王国魔道具研究所の所長に昇進させよう!!」


え、あの豪華な椅子に座ってクルクル回りながら、セクハラする所長にですか


「はい、喜んで!!」


お~~~、楽できる!!


「うんうん、それでだな 今から所長就任を発表したいのだ いいかな?」


「はい!!」


「よし!!」


王は王座から立ち上がり


「皆の者、王宮前広場に席の用意はできておる、今から案内に従い向かうよう!!」


謁見の間に詰めいていた人達が退出していく。


王とキャンベルが王座から降りてきて、俺を挟んで肩に手をまわして


ガッチリと


捕獲された…………


「さあ、行こうか オクク男爵!!」


王が嬉しそうに俺に言う


「きっと楽しいよ!! オクク!!」


キャンベルが楽しそうに俺に言う



 あ、これ絶対 地下引きこもりパターンだ!!


嫌だ~~~!!


 オククは、王とキャンベルに捕獲され謁見の間を退出した


その後を、しずしずとアスカとゴーレム達が従う

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