第67話 ゴーレムアーム

 「では殿下お邪魔いたしました、いずれ友誼を持てる日が来ることを楽しみしております」


 「え!!」


 話の内容が、ヤバすぎる。騎士爵なりたての貧乏最下級貴族の関わっていい話じゃない。


椅子から立ち上がり、礼節に従い退去の礼した


「オクク君待って~~~~~!! た、助けて欲しい」


「助けて欲しいと言われましても、ただの騎士爵の学生にどうしろと言われるのですか」


「見てくれこの奪われた腕を、この体では魔人とは戦えない、だからオクク君のゴーレ…………」


あ、腕が動かないから助けて欲しいのか、なら


「じゃ、殿下の腕 ゴーレム義手にしときますね」


キャンベル殿下の左腕に異能 ゴーレムクリエイト発動


3重の魔法陣が左腕を包み、木の義手をゴーレム義手にする。


3年間の修行で、色んな物質でゴーレム化が出来るようになった。


「さ、どうです」


「うん…………」


キャンベル殿下は左腕を動かして、手をグー、パーしたりしている。


「思った通りに動くね、まるで本物の自分の腕みたいだ…………」


「では、これで大丈夫ですね」


良い事をしたし、これでこのヤバい話とは関係持たなくて済みそうだ。


「あ、ごめん 足も…………食べらたんだ…………」


と、ズボンの裾を両足共上げた、両方 木の義足だった…………


はい、はい 異能発動


キャンベル殿下が、立った  そして 走り出した~~。


「アハハ~~~!!」


楽しそうな笑い声で、殿下が走る 楽しそうだ。


「では、キャンベル殿下 これにて失礼いたします」


ふ~、やっと帰れる。


ガシ


キャンベル殿下が、抱き着いてきた。


「我が友、我が親友よ~~!! 共に王国に正義の光で満たそうぞ」


「いえ、興味ありませんので」


バシっと、振り払い殿下の部屋を後にするべく、出口に向かう


扉を出ると、アスカ達が待っていてくれた。


「アスカ戻ろう、疲れたから少しゴロゴロしようと思う」


「はい、戻ってゴロゴロしましょう」




 部屋に戻ると、俺の後ろには…………



キャンベル殿下が、着いてきていた。


「殿下、さすがに騎士爵に対してでも、非礼では無いでしょうか?」


「そうだね、オクク!!」


ニコニコとキャンベル殿下が、微笑みかけてくる。


「私は、疲れましたので 今からゴロゴロする予定ですので、お帰り下さい」


「そうだね、一緒にゴロゴロしながら、王国の未来を話し合おう!!」


おお~~~~!!


話が通じない。


「帰れ!!」


アスカに目配せすると


3重魔法陣のゴーレム メイドアーマー達がキャンベル殿下を拘束



出来なかった



「実体ではありませんね」と、アスカが言った。


メイドアーマーゴーレムの腕はキャンベル殿下の体を通過してしまい拘束出来ない。


「ずっと一緒だよ、我が友 オクク!!」



まさに、ストーカーチート持ちのキャンベル殿下


俺は、その後 長くに渡ってストーカーに悩まされる事になる。




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