第65話 王国の闇
「ほんとにオクク君は凄いね、この状況でもちゃんと見てるんだね」
そう、キャンベル殿下は右手と表情と声はオーバーアクションなのに、左手は全く動かしていなかった、何かの仕込みの為に動かさないのかと思ったが…………。
まるで、椅子に固定されているように動かないのだ見ていれば分かる、左手は動かせないのだと。
「それが、困った事なのですか?」
「いや、僕が困った事をした結果が動かない左腕だから、困った事とは違うかな」
「では、困った事とは?」
「ん~~、簡単な事だよ。 この王国でどうしても許せないことが有るんだ、その許せない事に対して実力行使したら…………返り討ちされちゃた」
殿下は右手で左腕の服の袖を蒔くし上げた。
そこには、木で出来た腕が見えた。
「この腕は義手なんだ、美味しそうだからって切り取られちゃたよ!! ウハッ、ハハ 面白いだろ!!」
「え、王弟殿下の腕を切り取る、そんな事したら王族に対しての不敬罪で死刑になるのでは」
「そそ、普通ならそうなるんだけど、許せない事がね、王国の闇の部分でさ~~ 反対に死刑にされそうなの、もちろん公式に死刑でなく、多分刺客が送られてきて闇から闇に処分する感じかな」
おいおい、だから護衛の皆さんが殺気だっているのか、そして刺客と思われてる俺は…………殺害対象!!
「俺は、刺客では無いですから!!」
「うんうん、そうだね!! オクク君と直接会って話してわかったよ、君には刺客をする者ような闇は感じられ無ない。 これでも、僕は王族だからね、人を見る目は有るからね間違いない!!…………よね?」
「はい、間違いないです!!」
キャンベル殿下は、なかなか疑り深い人なのかな、そろそろ信用してよ そして 護衛の人に剣を収めるように言ってください。
「まあ、一人でこの部屋に入って来た時点で大丈夫とは、思っていたけどね!! 僕を殺すつもりなら、部屋の扉が開いた時点でオクク君のゴーレム達を突入させれば僕と僕の護衛達は皆殺しにされてただろうから」
「いえいえ、そんな事しませんから」
「ふ~~~、皆 剣を収めて そして オクク君も正座を止めて そちらの椅子に」
立ち上がり、指示された椅子に座ると、小さなテーブルとお茶が用意された。
お茶を一口、落ち着くな~~ 殿下がニコニコと見てくるし、護衛の人達もまだ警戒してるようだけど。
「で、殿下の腕を切り落とした相手は、どこの誰なんですか?」
お茶を飲んでホッとしたのが悪かった、聞いてはいけない地雷を聞いてしまった。
「あああああ、王国の闇 魔人 魔人だよ!!」
殿下の顔がニコニコ顔から、狂ったような憎しみの顔へと変化した。
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