第64話 殿下の秘密

 部屋に入ってみると、そこにはすでに抜剣した護衛の方と思われる方が10名ほどが待ち構えていました。


え~と、罠ですか? 


剣先で誘導され部屋の奥に進むと


豪華な椅子に座った、キャンベル殿下が微笑んでいました。


「や、よく来てくれたね!!」


フレンドー感溢れる、お言葉に対して


土下座


「先程は、殿下の幻影相手とはいえ、大変失礼いたしました」


剣先をこちらに向けた護衛の方々が怖いので何とかして欲しいです。


「いやいや!! 顔を上げてくれ、こちらこそ幻影で挨拶しに行ったんだ、非礼なら僕の方こそだ」


慌てた用の俺に言ってきた。


うん、なんて良い方なんだ、殿下素敵です なので 剣をしまう様に護衛の方に言って欲しいです。 なんて事は口のは出さずに


顔を上げてみると、笑顔の殿下と殺意を隠さない護衛の方々


「で、オクク君は僕をどうしたいのかな?」


「はい?」


「いやね、オクク君のゴーレムについては、それなりに情報は集めさせてもらってるんだけど強いみたいだね…………」


「はい、王都に来てから3年間、訓練に訓練を重ねましたので、騎士の方とも対等に戦えるようになりました」


「それは、凄いね!! で、その上でオクク君は、異能を発動するとすぐにゴーレムを作れるんだとか」


「はい、頑張りました、今では瞬時に5体のゴーレムが作れるようになりました」


「そうかそうか~~~」


そう答えたキャンベル殿下は、悲しそうな辛そうな顔で。


「で、オクク君は僕を殺しにきた刺客なのかな?」


「え!! …………」


「隠さなくてもいいよ、僕の隣の部屋にただの騎士爵のオクク君が引越してきて、騎士と対等に戦えるゴーレムを30体も部屋に置いて、その上で異能で更に瞬時に5体作れるとか、僕を殺しに来たとしか思えないんだけど」


あ~~、今 部屋にいる全ての3重魔法陣のゴーレムは、顔はアスカ似の女性で姿は王国伝統のメイドアーマー装備で帯剣している。


メイドアーマーは、メイドさんが屋敷で防衛戦時に装備する決戦武装です。 王国では、屋敷の使用人は全て最後の一人まで屋敷と主人を守る為に命懸けで戦います。

 


「いえ、唯の護衛とメイドさんの代わりに連れてきただけですが…………」



しばし、俺とキャンベル殿下は、にらめっこをした。



「プ!!  ウヒ!!  アハハハ!!  本当に?」


「本当に、本当です」


キャンベル殿下は、右手で髪をかき上げながら大笑いしだした。


「ウハハハハハ~~~~!!」


まだ、笑われているが大分落ち着いたようなので話しかけた



「殿下、お聞きしてもいいでしょうか? 困った事とは、その右手しか動かない体の事でしょうか?」



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