一月九日 桃野千秋の日記

 気のせいだろうが、誰かにつけられている気がする。ちょっと怖い。

 本部のあの年寄りがストーカー? まさかね。ドラマの影響うけすぎだって。

 言っちゃなんだけど、本部はそこそこなエリート様が入るところ。犯罪で人生を棒にふるような知能のやつはいないはず。そう信じたい。

 あいつ、既婚者だよな。年齢からして。いや、独身か。別に独身が悪いとは言わないけど、あいつの場合、ちゃんとまっとうな理由があって結婚できてない気もする。ちょっと怖いなぁ、そう考えると。

 暗い話以外のことも書こう。典子さんのオススメの海外ドラマが超~絶オモシロい。ベタもベタなんだけど、恋愛もののツボを押さえている。ヒロインのストーカーぽかった男が実はヒロインを守るために頑張っていたというのは泣ける。予想はしてたし当たったけど、それでも泣ける。外国のドラマがいいのは、キャストでドラマの中での役割がわからないこと。この人、昔の大女優だからキャラが濃いただの学食のおばちゃんのわかがないなとか、この人は悪役もできる名バイプレーヤーだから、あまりに序盤がいい人すぎて中盤で悪いやつだとわかる展開もありだな、みたいに予想ができない。

 このぶんだとシーズン3までイッキ見っぽい。高校生の頃みたいにいちいちレンタルビデオ店まで行かなくて済むのがいい。日付変更時刻ギリに間に合うようにチャリンコ立ちこぎで爆走することもないし、寒いなか出かけなくてもいいし、なにより今年はこんなんだし。助かるわぁ。

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