1月9日 夏八木蒼の日記
図書館に本を借りに大学に行った。前田と内山に会って食堂に連行される。今月は一秒でも時間が惜しいのだけれど、久々にまともに人としゃべっていい気分転換になった。年末年始のプロレスや格闘技についてああでもないこうでもないと語り合う。もしも自分がレスラーになったら、どんなコスチュームがいいかで盛り上がった。黒のショートタイツにレスリングシューズがいいと言ったら、若手じゃん、丸坊主だね、と大笑いされた。いや、キャリアを積んでも黒パンで、姿恰好ではなくプロレスで魅せる選手が好きなんだ。コスチュームは筋肉だけでいい。
食券のボタンを押し間違えたせいで、ご飯は回鍋肉に。二十歳過ぎてあれだけどピーマンが苦手だ。食べられないほどではないし、嫌いというほどでもないけど、好んで食べない。食べずに済めば食べたくはない。人生にピーマンは必要ない。それにあのタケノコも苦手だ。やっぱ中華ならエビチリ。いや、ギョウザで充分だ。
今日は開き直って、うちに帰っても原稿やらずにひたすら飲む。第三のビールを飲む。映画を見ることで、書かない逃げ道にする。もっともDVD流しっぱなしなだけでほとんど見ていない。エルキュール・ポアロが誰かにむかって推理を語っていた。ナイルだか白昼の悪魔だかゼロ時間へだかだ。それくらいまともに見ていない。
習慣はおそろしい。原稿は書かないくせに、頭痛いくせに日記はちゃんと書く。原稿を書くくせをつけて習慣にしないと。明日から仕切り直し。飲みかけのチューハイを空にしてから寝よう。くれぐれも中身が入っている状熊で枕もとに置きっぱにしないこと。あとは
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