森と水の国

昔、森に大河に囲まれた小さな国がありました。

とても貧しい国でした。

王様は様々な改革をおこないました。

森の開拓。

農業革命。

技術発展。

学問の自由。

中でも賢王と言われている王様は水を治めるために、大小の治水湖を作りました。

なかでも賢王はダムと名づけました。

このダムは後世の国政に大きな影響を与えました。

治水を持って以降、湖水国と名乗る様になりました。


ある時代の女王は侵略を繰り返す王国と戦いました。

幾度と使者を送りましたが、返事がありません。

王国からの亡命者が日に日に増えて来ました。

ある時王国からの使者がやってきました。

彼女は護衛ただ1人を連れて敵国にやって来ました。

彼女は言いました。

「この無意味な争いを終わらせたい」と。

「これは王国の意思ではない。私の意思」と。

彼女の真摯な言葉に胸を打たれ、女王は言いました。

「同志よ。顔をあげよ。共に戦おう」と。

女王と使者は作戦を立てて、平和的に王国を滅ぼしました。

使者は女王の生涯の友となり、湖水国の発展に尽くしました。

後世の人々は使者を敬意を持ってこう呼んでいます。

「聖女」と。


めでたし、めでたし

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勇者と魔王の物語 ひすい輝石 @lapislazy

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