ブラック企業に就職した俺がチートスキル(精神疾患)を手に入れて、現実社会で俺YOEEEE!!する実話2! ~ブラック・アーティスト群像劇編~
第28話 演劇本番直前! みんなが主宰者に背を向ける(^_^;)
第28話 演劇本番直前! みんなが主宰者に背を向ける(^_^;)
前回までのあらすじ
演劇本番二週間前だというのに、まともに脚本すら覚えていない役者Aに対し、怒りを超えて白けを感じてしまったGhost。
本番間近なのに関係者のテンションが最悪の状態の中、このエッセイ中で一番怒らせたら怖そうなミュージシャンAさんが静かに怒り始めているのでした。
○役者Aに対する憤りが、僕以外にも次々に波及していく。
打ち合わせの数日後、イベント当日に音響として手伝ってくれるミュージシャンAさんから連絡が入りました。
その内容が
ミュージシャンA
「イベント本番なんだけどさ。俺も歌って良い?」
僕としてはこれ以上有難い話はない! と言うくらい嬉しい提案。
自身で作詞、作曲、編曲、ボーカロイドまで扱えるうえに、弾き語りからデスボイスまで使えるマルチなミュージシャンAさんですので、単純にイベントに出てくれるなら僕は嬉しい!
……のですけれども、彼の言葉には裏があるようでした。
何て言うか、表情や言葉には出さないけれど、メッチャ怒ってる。あんまり無理を言う人でもないし、なにより僕の直感が”めっちゃ怖い! なんかめっちゃ怖いよ!”と囁きます。
Ghost
「むしろ、ありがたいですけど……ミュージシャンAさん、メッチャ怒ってます?」
ビビってる割にストレートに聞いてしまう僕もどうかと思うのですが、なんやかんやでミュージシャンAさんとはそれなりの付き合い。気軽に尋ねられる良い関係だったと思います。
ミュージシャンA
「役者A君、裏方の事を軽く見過ぎじゃん。正直、面白くないから、せめて自分が楽しめる事をさせてもらわないと」
Ghost
「あー、わかります。それ」
今思うと、この時すでに劇団A組は完璧に空中分解しており、それでも辛うじてイベントを行えたのは出演者、裏方の各々が各々の目的だけを見ていたからだと思います。
ミュージシャンAさんなら自分の音楽を発表するため(と言っても、彼はライブハウスなどでも活動していましたので、劇団A組は重要じゃなかったと思いますが)、僕なら自分が書いた新しい形の一人芝居の脚本を形にするため。
と言っても僕の場合、役者がダメだから、芝居として形にするのも難しいわけですが(/・ω・)/
○ミュージシャンAさんがキレてるよー。と言ったらマジでビビり始める役者A。
ミュージシャンAさんの話しを聞いた後、役者Aと芝居の稽古のために会わなくてはいけなかったので、ミュージシャンAさんの言葉を役者Aに伝えました。
最初のうち、少し当惑したような役者Aでしたが、
Ghost
「アンタのやり方にミュージシャンAさん怒ってたよ」
と言うと真面目に焦り始める役者A。うーん。やっぱミュージシャンAさん、普段は無口でどっしりと落ち着いた人だから、怒るとこえーんだわ。
ワタワタし始めた役者A、
役者A
「どうしよう、今度のイベントの時、金包もうか?」
Ghost
「金の問題で怒ってんじゃねーよ。っていうか金包むなら、関係者全員に包めよ」
人を怒らせておいて、金で解決しようとする、どこまで最悪なんだこいつ(笑)
ちなみに今までのイベントはボクも含め誰一人お金を貰っていません。
一応売り上げはあったのですが、そのお金は
芸能事務所C社長と同様に役者Aは打ち上げで全部使おうとする。
↓
それを僕が止める。
↓
とはいえ、手伝ってくれた友人たちに打ち上げ代まで払わせるわけにはいかない。
↓
結局、打ち上げで結構な金額が消える。
↓
スズメの涙ほどしか残らない。
と言った状態。残ったお金で次回の劇場レンタル代を払ったり、小道具を買ったりするので、本当にお金が残らない!!
つまりですね。劇団A組には最も重要な裏方である”会計担当”が居なかったわけです。と言うか”会計の概念”を理解している人が居なかった。
これは相当、致命的!
お金の運用についてはボクも苦手分野なので、人の事は言えないですけれどもね(^_^;)
その後、本番までみっちり練習をした僕と役者A。
二週間前までセリフを覚えていない頓珍漢っぷりを見せた役者Aでしたが、さすがにセリフも覚え(っていうか、最初からやっておけよ!)、演出も進み、それなりに見れる物になっていきました……と思います。
なぜ……思います……なのかと言えば、当時の事を思い出しながら文章を書いているわけですが、この本番までの二週間程の記憶がほとんど思い出せないんです。
準備も佳境で色々慌ただしかったはずなので、印象強い出来事も多かったはずなのですが、記憶がスッポリ抜けている。
イベント当日、ミュージシャンAさんが歌ってくれた辺りからは断片的に思い出せるのですが、うーん。これは完全に怒りのあまり記憶が消失しているパターンですね。
さて、今回は少し短めですがここまで。
次回は僕が気合を入れて作った第三回公演。そして講演後に起こったトラブルから演出の持つ本当に素晴らしい可能性に気が付いた出来事について書いていこうと思います。
ま、演出の可能性について気が付いたところで、劇団A組は四回目の公演の後に解散しますし、ボクも演劇からは手を引いてしまうんですけれどね(笑)
to be continued(/・ω・)/
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