ブラック企業に就職した俺がチートスキル(精神疾患)を手に入れて、現実社会で俺YOEEEE!!する実話2! ~ブラック・アーティスト群像劇編~
第26話 特別じゃない日を特別じゃない日に変えたその日から、僕はついにキレるようになった(#`•ω•´)シャー!!
第26話 特別じゃない日を特別じゃない日に変えたその日から、僕はついにキレるようになった(#`•ω•´)シャー!!
前回までのあらすじ
あれが無い、これが無い、な状態ながらも、これ以上、自称・芸能人達に任せてられないという焦りから本格的に脚本制作に取り組み始めたGhost。
それなりに納得のいける切り口から作品が出来上がったものの、ついにあの日がやってきてしまいます。
2011年3月11日。
〇大震災のあの日。
東日本大震災の起きた時、僕は期間限定で請け負っていた仕事の最中でした。工場の床に座り込んで機械を組み立てていると、
同僚
「あれ? なんか揺れてない?」
Ghost
「えー? 揺れてます? 気のせいじゃないですか?」
同僚
「いやいや、すっげぇ揺れてるって。逃げた方が良いよこれ!」
Ghost
「そんな冗談ばっか言っちゃって~」
さて、この認識の違いは一体どこから来るのでしょうか。
理由は簡単。当時の僕は自律神経失調症と精神安定剤の断薬のせいで常にめまいを感じている状況でした。と言うかめまいの無い状態を忘れてしまっているくらい。なので震度五強(もしくはそれ以上)の震度ですら揺れを感じ取れなかったのです。あぶね!
同僚
「上見てみろよ。逃げるぞ!」
Ghost
「うえ~」
工場の天井には大型のクレーンが吊るされているのですが、そのクレーンがぐらんぐらん揺れてる。工場のクレーンを見た事が無い方もいると思いますが、大型クレーンレベルの鉄の塊が揺れるとかまずありえないんですよ。
Ghost
「うわ! マジだった! 逃げましょ、逃げましょ」
同僚
「だから言っとるやん!」
そんなこんなで辛くも工場を脱出したのですが、幸いなことに怪我人は一人もおらず、工場も無傷でした。
しかしながら完全に電気が止まってしまっている。これでは仕事は続けられません。それどころか、あの当時、とにかく情報が錯綜していて、日本中が状況を把握する事すら出来なかったはずです。
その日は仕事も中止となり、みんな家に帰る事になったのですが、道中の信号機はすべて消え、街灯もつかず、コンビニに行けば店員が電卓を使ってレジを打っている……多くの人が経験した光景でしょうけれど、その異常な光景に寒気を覚えたものです。
数日後。計画停電に沿って工場での仕事は再会。日々のニュースを見てみんな気分は落ち込んでいました。
僕はと言えば、相変わらずの断薬と、天候の変化、そして震災による環境の変化は複数の精神疾患の巣となっている身体と頭には辛い物がありましたが、その時、気を紛らわせる仕事があった事は幸運だったのかもしれません。
〇火事場見物に行くバカ。
さて、こんな状況でもイベントの準備を止める事はしませんでした。震災直後は何事も自粛という風潮がありましたし、計画停電の影響でイベントの実施は難しい状況でしたが、僕らが準備しているイベントの開催日は6月です。
それだけの時間があれば状況は変わるでしょうし、もしイベントの開催が出来ないほど復興が遅れたならそのときは改めて中止にすればいい。そう思って準備を進めていました。
震災を理由に準備を怠るのはただのサボりとしか言いようがありませんので(/・ω・)/
ただのサボりとしか言いようがありませんので!
ただのサボりとしか言いようがありませんので(# ゚Д゚)アァァァァァァァ!!!
役者A
「オレ、一月ぐらい東北の方に旅行にいってくる!」
Ghost
「はぁ? ボランティアにでも行くんですか?」
役者A
「そういうわけじゃないけど、こんな状況今しか見れないじゃん! 絶対見に行かないと勿体ない。旅先で脚本も読み込んでおくからさ」
Ghost
「は? お前自分が何言ってるかわかってん?」
この時、震災から一月以上が経過していたと思います。まだ復興が進まない中、復旧したばかりの道路を使って様々な支援やボランティアが行き来していた状況。つまり現地の物資は平時に比べて限られていますし、ライフラインだって完璧に復旧していない。水にしろ、電気にしろ、燃料にしろ、いつもとは違う状態です。
そして逆に言えば資源は限られている物の、震災直後に比べて極めて安全な状況です。本当に危ない時に駆けつけるほどの度胸も行動力もありません。
この
Ghost
「次のイベントの準備だってあるのに火事場見物とか頭おかしいでしょ」
はい。この頭おかしいでしょ。役者Aには禁句でした。役者A、バカで特別なところなんて無くて、プライドだけは高い能無しです。頭おかしいとか言われると、まるで自分が特別になったように錯覚して嬉しくなっちゃう。あー、ほんっと、あー!!
役者A
「最高じゃん。じゃ、俺行ってくるから!」
最初から人の話を聞かないバカですが、本当に聞かない。
さて、この後イベントを進めるにあたって準備が沢山ありました。出演者や裏方で集まってミーティングなどもしていかなければいけません。
劇団の主宰者が不在の状態で!
とは言えこの時、僕は一つの事実に気づいていたのです。
Ghost
(イベントの準備をするのに、もはや
役者Aの事は作品を作る為の部品として割り切ってしまって、自分の作りたい表現を作っていこう。そう思ったわけです。
好きに準備を進ませて、出演者達での打ち合わせで決めた事は役者Aにメールしておく。
旅に行きたいなら好きにすればいいけれど、僕らが打ち合わせで決めた事に口出すんじゃねーぞ、と役者Aには言ってありました。
よし! これで準備は出来た!
〇ついに怒りを隠す事が出来なくなったGhost。
準備は出来たといったな! あれは嘘だ!!
役者Aが旅から帰ってきて、関係者を集めて打ち合わせが行われました。ちなみにこの時、本番二週間前。
役者Aが火事場見物旅行に行っている間に関係者みんなで決めた内容で打ち合わせを進めていたのですが、
役者A
「ちょっと待って、出演者の順番なんだけどさ。別の順番が良くない?」
Ghost
「いや、アナタが旅行行っている間にみんなで決めた事なんで。今さら変更とか止めて貰えません?」
役者A
「でもこっちの方が全体の流れが、どうのこうの……」
Ghost
「いや、その流れはこだわるところじゃないでしょ(イライラ)」
役者A
「Ghost君、なに怒ってんの?」
Ghost
「……ちょっとタバコ吸ってくるわ」
その時、打ち合わせにいたメンバーから後になって聞いた話しですが、場の凍り付き具合がヤバかったそうです(/・ω・)/
ちなみに、その場にいたのは演者が
・
・ゲネプロ潰しのミュージシャンB
・弾き語りの爽やか青年ミュージシャンD
そして裏方が、
・Ghost
・音響の
・プロモーション担当の小説家Aさん
・スタッフとして元最強暴走族・絵師A(筋肉で描く絵描き)
・クラリネットプレーヤーAさん
・ベーシストAちゃん
それまで僕は、ほぼ人前で怒った事がありませんでした。それこそ、前作のエッセイでブラック企業にボロカスに扱われてもイラつきはしましたが、怒った事はありませんでした。ブラック企業にいた時、後輩に殴られた結果殴り合いの喧嘩もしましたが、そこでも怒ってはいませんでした。殴り合いですら、身体に染み付いた防御機能が発動しただけだった、と言った感じです。
当然ながらこの時の関係者の中で「僕が怒っている」のを見たのは初めて。そして、その場にいたミュージシャンAさんも静かにですが怒っていたようです。
さて、もはや自分を制御できる自信がない状態で外にタバコを吸いに来たボク。
そんな僕を追ってひょっこりタバコを吸いに来た男が一人。
絵師Aでした。
Ghost
「あー、ヤバい。人生で一番キレそう。つーかアイツ、殺してぇ(この辺りから、言葉を選ばなくなってきたGhostであった)」
絵師A
「あはは、アレはクソっすね(笑)」
Ghost
「何て言うかさ、絵師A。悪いんだけど~、頼みごとがあるんだけど~、聞いてくんない~?」
絵師A
「なんスカ?」
Ghost
「てかヤル?」
絵師A
「いいっすよー」パアァ(・∀・)
さぁ、突如Ghostの八つ当たりから始まったBL(ボーイズ・ラブ)展開……ではなくBR(バトル・ロワイヤル)展開!!
双方、武術の心得がある者同志、タバコを咥えながら拳を固める、なんて昨今じゃ少年マガジンですらお目に掛かれない古臭い展開ですが、この続きは次回。
なやねん、この悪ノリ(笑)
to be continued(/・ω・)/
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