SHAREthaSHORE

@mod9999

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「旧い時代には、海に沈んでいくその年最後の"太陽"をありがたがって拝む習慣があったらしいよ」

太陽、という聞き慣れない言葉に首をかしげていると、空に浮かんでいたという大きくて明るい星みたいなものだと教えてくれた。かれはそういった、過去についての情報が結構、好きらしい。

「まあ、太陽みたいなものはさすがに無さそうだけれど…海はもしかしたらそのうち見つかるかもね」

「そうしたら、一緒に見に行きたいな」

想像する。海。果て無く水面が続いているという景色。大きくて明るい星が浮かんで、その光は海に反射してきらきらとあたりに散らばっていく。きっととても美しいのだろう。

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