怪獣大戦争

【ゴガアアアアアアアア!】


【ホオォアアォ!】


【キョギョッギイィイイッ!】


 ジゴクイヌ、レッドフェイス、ガマスル。かつて百合子が目にした事のある怪獣三体が最前線を突っ走る。

 いずれも体長九十メートルはあろうかという巨躯の持ち主。駆け抜けるだけで足下の木々が吹き飛び、爆撃でもしたかのように土煙が舞い上がる。ただ走っているだけなのに、人間では決して止められないと確信するパワーを発揮していた。

 そして彼等の後方には何百もの数の怪獣が、同じく土煙を上げながら突進している。体長十数メートル程度の小さなガマスルやレッドフェイスの群れ、バケネコまでもが大群で駆け抜けている。他にも様々な、中には何年も怪獣狩りに同行していた百合子でも見た事がないような種までいる始末。

 個々の戦闘力がどうだとか、相性がなんだとか、そんな『瑣末事』を考えるのが馬鹿らしくなる数の暴力。どんな猪突猛進の阿呆も、数多の怪物を打倒した伝説の勇者であっても、この光景を前にしたら腰を抜かしてしまうに違いない。

 ヤタガラスもその場に立ち尽くす。

 ただし人間と違い、奴の立ち姿に恐怖の文字は影も形もないのだが。


【グガアァッ!】


 ヤタガラスは光り輝く翼の先を、迫りくる怪獣軍団に差し向けた。

 刹那、太陽光よりも眩い閃光が放たれる!

 ヤタガラスの得意技ことレーザー光線だ。どんなに反射神経が良く、そして素早く動ける身体があろうとも、光の速度で飛ぶ着弾まで認識出来ないレーザーからは逃れられない。

 レーザーは直線上に並ぶ怪獣達を纏めて射抜く。それでも足りないとばかりにヤタガラスは翼を動かせば、薙ぎ払われた何百もの怪獣が一瞬で焼き切られ、そして切断面で起きた爆発によって粉微塵に吹き飛んだ。バタバタと巨体だった肉片が大地に散らばり、積み上がっていく。

 だが、怪獣達は怯まない。

 マレビドスに操られていて正気を失っているのか、はたまた最初から自分以外の怪獣の生死などどうでも良いのか。恐らくは両方の理由で、怪獣大軍団は前進を続ける。仲間の死骸を蹴飛ばし、踏み付け、乗り越えて進むのみ。

 ヤタガラスも彼等に一切の慈悲を与えない。レーザーは翼から絶え間なく撃たれ、右に回り込むものがいれば右に、左から攻めるものがいれば左に薙ぎ払う。偶然か作戦か怪獣が両側から攻めようとすれば、二つの翼からレーザーを放って怪獣達を焼き払う。レーザーが地面に着弾した際に生じた爆風で、小さな怪獣もゴミ屑のように吹き飛ばされている。

 数で攻める怪獣達だが、大凡戦いと呼べるようなものではない。最早殲滅戦……否、掃討戦だ。普通の掃討戦と違うのは、一体しかいない方がそれを行っている点だろう。

 ただ、それでも怪獣達は少しずつ前線を押し上げていた。

 理由の一つは、前線に出てきたとある怪獣だ。


【ングァアアア】


【ンヌァァァ……!】


 少々間の抜けた声を出しながら進むは、体長八十メートルの身体がすっぽり収まるほど大きな『甲羅』を持った爬虫類型……正確に言うなら亀型怪獣。

 甲羅を支えるための太くて逞しい脚はスピードこそないものの、一歩歩む度に大地が揺れる。丸みを帯びた可愛らしい頭をしているが、その口の中には鋭い肉食獣の歯が並んでいた。甲羅から出ている首から頭に掛けて小さな鱗が生えていて、守りは完璧だ。

 これはシェルドン。その甲羅はユミルの防具にも使われたほど、最高峰の防御力を誇る怪獣である。数メートル級の幼体でも人間が携行出来る大きさの兵器ではダメージにならず、五十メートルを超えた個体ですら核兵器以外の効果はないと言われている。動きこそ鈍いし攻撃性も怪獣としては高くはないが、『倒せない』という意味ではヤタガラスに次ぐ危険度を誇る怪獣だ。

 ヤタガラスの大出力レーザーはシェルドンの甲羅もぶち抜く。だが、それは数秒間照射し続けた上での話。一瞬薙ぎ払うだけでは流石に倒せず、数秒だけとはいえヤタガラスの攻撃を集中させる効果がある。その数秒に他の怪獣達が接近してくるのだ。薙ぎ払えば纏めて倒せるとはいえ、迎撃の手数が減れば徐々に距離を詰められるのは必然だろう。

 そして二つ目の理由は、ヤタガラス自身が作り上げた亡骸の山だ。レーザーで射抜かれた怪獣達は爆発して粉々になっているが、しかし全身跡形もなく消し飛んでいる訳ではない。そこそこ巨大な肉塊となって散らばり、そこら中に積み上がっている。怪獣達はこの肉塊を盾にして、前に進んでいるのだ。味方の遺体を盾にするなど人間的には嫌悪が募るが、ケダモノである怪獣に人間の倫理観など通じない。

 しばしヤタガラスはレーザーを撃ち続けたが、ふと前線の動きは止められないと思い至ったのか。一旦レーザーを止めた。


【ガァッ!】


 そして翼を広げ、大空に飛ぼうとする。

 ヤタガラスは空を飛べる。宇宙細菌により巨大化した他の怪獣達には決して真似出来ない、ヤタガラスだけが持つアドバンテージだ。例え囲まれようが、空に逃げてしまえば脱出は用意である。

 既に、足下まで来ている輩がいなければ、という前置きは必要だが。


【グ、ガッ!?】


 空に飛び立とうとしたヤタガラスだが、その動きが僅かに鈍る。

 ヤタガラスが即座に視線を向けた足下には、コックマーとテッソがいた。それも二十メートル級の大型個体ではなく、一〜二メートル程度の小型個体が何百匹も。

 無論怪獣とはいえ人間と大差ない大きさの生物の力など、ヤタガラスからすれば虫けら同然だ。しかしその虫けらが何百と集まり、互いに食い合う事もなく一致団結して群がれば、力と重さで動きを阻むぐらいは出来るのだ。

 とはいえ所詮虫けら。どれだけ群れようとヤタガラスの意識を一瞬引き寄せるのが精々。ヤタガラスが苛立って攻撃してくれば『足止め』という意味では最良なのだが、ヤタガラスもそこは見抜いている。一瞥しただけで終わらせ、再び空に向かおうとした。それが出来るという自信がヤタガラスにはあり、そして実際可能なのだろう。

 だが、最良ではなくともテッソ達はほんの一瞬足止めする事が出来た。

 そのほんの一瞬の間に、怪獣ガマスルが三体ヤタガラスに迫っている! 迫るガマスルの大きさは約七十メートル。巨大であるが、しかしこのガマスル三体でもヤタガラスのパワーには敵うまい。

 ガマスル達もまともに戦うつもりはなかった。その代わりにしたのは、何百メートルと伸びる尾を繰り出す事!


【グ、グガァ……!】


 ヤタガラスが気付いた時には既に遅く、ガマスルの細長い尾が翼に巻き付く。ヤタガラスはなんとか翼を羽ばたかせるが、巻き付いたガマスルの尾が邪魔をして、普段ほど早くは動かせていない。

 それでもヤタガラスには自分の身体を浮かばせるだけでなく、尾を巻き付けた三匹のガマスルを引きずるほどの力が余っていたが……流石に動きはかなり鈍る。そしてこの鈍った動きこそ怪獣大軍団が待っていたもの。


【ホオアアッ!】


【ホゥオウオウオウオウッ!】


 猛々しい咆哮と共に駆け寄るのはレッドフェイスの群れ。彼等は力強く跳躍し、低空に引き留められたヤタガラスに飛び掛かった!

 一匹が翼に、一匹が脚に、一匹が背中に……続々とレッドフェイス達はヤタガラスにしがみつく。五本指でがっちりと羽根などを掴み、簡単には落とされないという意思を見せる。


【ガァアゴオオオッ! グガアァッ!】


 次々とやってくるレッドフェイス達を力で振り解くヤタガラスであるが、集まってくるレッドフェイスの数の方が多い。群がるレッドフェイスによりヤタガラスの頭以外が埋まると、流石にもうヤタガラスも羽ばたけない。

 ついに、ヤタガラスが墜落する。


【ガ……グガ……!】


 大地に落とされ、ヤタガラスは怒りを露わにする。されどどれだけ怒ろうがレッドフェイスは決して離れない。

 更に続々と新たな怪獣が集まり、ヤタガラスの上に乗ろうとしてくる。ヤタガラスは蹴り上げ、翼を振るって蹴散らすも、多勢に無勢とはこの事。あっという間に怪獣達の山に埋められてしまう。

 ヤタガラスが埋もれても、怪獣達の大集結は止まらない。いや、むしろここからが本番なのだろうか。怪獣達は数の力で生き埋めにする事で、ヤタガラスを窒息させる作戦かも知れない。いくら光子フィールドが核兵器すら耐えても、窒息まではどうにもなるまい。例え攻撃力が足りずとも、ヤタガラスを倒す術はあるのだ。

 やがてヤタガラスの上(だと思われる。もうヤタガラスの姿は外からは見えない)に数百メートルはあろうかという怪獣の山が積み上がる。しばしの間はもごもごと怪獣の山は動いていたが、やがて動きはなくなってしまう。


「まさか……」


「問題ないわ、百合子」


 戦いの行く末を離れた場所に浮かぶヘリコプターの中から見ていた百合子は、最悪の『まさか』を考えて震える。しかし真綾の言葉がその不安を取り除いた。


「ヤタガラスは海中に数日間沈んだ状態から復活した事があるのよ。この程度の酸欠、なんら問題ないわ」


 怪獣達の作戦を根底から否定する言葉によって。

 まるでその言葉に呼応するかの如く、ヤタガラスの上に出来上がった山が再び動く。

 山を作る怪獣達は必死に抑え込もうとする、が、山の動きは止まらない。それどころか徐々に動きは大きくなり、群がった怪獣達は明らかに浮かされている。

 怪獣達は必死の形相を浮かべた。なんとしても押さえ付けようとしている。だが、無意味だ。

 真の怪獣は、既に全ての準備を終えていた。


【グガアアアアゴオオオオオオオオッ!】


 ヤタガラスの絶叫と共に、怪獣達の山は吹き飛ばされた!

 吹き飛ばしたヤタガラスは空高く飛び上がる。よく見れば翼の下側……風切羽と呼ばれる羽根の末端から無数の光が伸びていた。どうやらレーザーを翼の後方から撃ち、ジェットエンジンのように推進力を得て加速したらしい。

 自分を押さえ付けていた輩を投げ飛ばすと、ヤタガラスは一気に五百メートル近い高さまで飛び上がる。折角作った山を崩されて、今や怪獣達は地べたに這いずるばかり。ヤタガラスに見下されていると気付いた怪獣の何体かが慌てて逃げ出すが……ヤタガラスはそれを許すつもりなどないようだ。

 翼を大きく広げたヤタガラス。するとその翼全体が、煌々と輝き始めた。元々ヤタガラスの身体は虹色に輝いているが、此度の光は明らかにその比ではない。まるで、レーザーを放つ時のような――――

 恐らく、ここで全ての怪獣達は気付いた。尤も、気付くのが早かろうが遅かろうが、なんの意味もない。

 ヤタガラスの翼から降り注ぐ、雨よりも濃密な無数のレーザー光線から逃れる術などないのだから。


【ホ、ホブギャッ!?】


【ギャキィンッ】


【チュ、ヂュブジュ!】


 降り注ぐレーザーを浴び、怪獣達が次々と弾け飛ぶ。何十どころか何千という数の光が絶え間なく降り注ぎ、地上を這うあらゆる命を消し飛ばす。

 自慢の足で、或いは仲間を囮にするように転ばせて、逃げる怪獣もいた。だが無意味だ。地平線までの距離は高ければ高いほど遠くなる。人間の身長程度でも四〜五キロはあるのだ。五百メートルもの高さまで飛んだヤタガラスが認識出来る地平線は、数十キロはあるたろう。如何に怪獣が素早くとも、数秒でその先まで逃げるなんて出来ない。

 ヤタガラスの翼からレーザーの雨が放たれていた時間は、ほんの数十秒。

 しかしその数十秒であらゆる怪獣が爆散し、地上は血と炎と肉片で染め上げられる。命の気配は一瞬で失われ、周囲何十キロもの範囲が焦土よりも悲惨な状態に化してしまう。

 やがてヤタガラスはレーザー連射を止め、地上へと降下。着地時に僅かながら地面が歪んだのは、高熱により大地が溶解したのか。しかし光子フィールドに守られているヤタガラスは、灼熱の大地に苦もなく立ち続ける。


【グガアアアアゴオオオオオオオオオッ!】


 世界中に響き渡りそうなほど大きな咆哮を上げるヤタガラスの身体には、傷一つ付いていなかった。

 大したダメージも負わず、数千数万の怪獣すらも一瞬にして滅ぼす力。それを神の力と呼ばず、なんと称すれば良いのか。遠目で見ていた百合子は、もう笑うしかなかった。

 茜さえも、口許を引き攣らせながら笑っていた。


「……ははっ。私達人間って、こんな化け物にケンカ売ろうとしてたんだ。なんつーか、馬鹿というより、間抜け?」


「一瞬でも勝てると思っていたのが恥ずかしくなりますね……」


「うん。ほんと……ああ、でも、


 ぽつりと、茜の口から漏れた言葉。

 百合子は驚きから思わず茜の方を振り向く。しかしその言葉に一番驚いたのは、どうやら茜自身のようだった。彼女は大きく目を見開き、パクパクと口を喘がせる。

 そして茜は、静かに俯いてしまった。


「……………」


 百合子は声を掛けようとして、けれども寸前になってその言葉を引っ込める。

 宇宙怪獣マレビドスに対抗出来るのはヤタガラスだけ。

 だからヤタガラスが怪獣軍団を撃退するのは『良い』事だ。もしもヤタガラスが負けたなら、地球はマレビドスに支配され……どんな事になるかは分からないが……恐らくろくな状況にならないだろうから。

 けれども茜にとってヤタガラスは姉の仇。その仇が無事な事を喜ぶのは、

 ……結局のところ、人間の復讐心なんてものは個人の感傷に過ぎず、世界の巡り方にはなんの関係もないというだけ。『世界』と人間は、決して同じ立場ではないという、当たり前の話だ。けれども人間はそれを受け入れられないし、すんなりと受け入れてしまう者は、些か人間味が欠けるというもの。大体世界のために私情を捨てろというのは、果たして正しい事なのか。

 外野がどうこう言える話ではないし、どう考えるのが正しいと言えるものでもない。茜なりの答えを茜自身が見付けるしかないのだ。

 口を閉ざした百合子は、茜から顔を逸らす。とはいえ百合子もまた人間。不合理だとは自覚するところだが、自分の沈黙に居心地の悪さを感じてしまう。

 その気持ちから逃げるように、真綾に話し掛ける事とした。


「ヤタガラス、勝てましたね」


「正直安堵したわ。アレが勝てなきゃ、比喩でなく宇宙生物に地球が侵略されるところだった訳だし」


「……ところで、今になって気になったのですが、どうやってヤタガラスは海中で息をしていたんですか? 今回も怪獣団子をやられた時も窒息自体はしていたと思うのですが」


「さぁ? 現在有力なのは、光エネルギーで水を分解して酸素を得ているという説ね。植物が光合成の時にやってるプロセスの一部と同じ。案外光合成ぐらいなら出来るかも」


 仮説だけどね、と言いながら真綾は肩を竦める。

 今回怪獣達が仕掛けた窒息作戦も、ヤタガラスからすれば克服可能な環境だったのだろうか。とはいえ此処は海ではなく地上であり、窒息も空気を『物質』で押し出すもの。周りには空気だけでなく水もない。

 だとすると、体内の水分を分解して酸素を得たのだろうか?

 生物体の水分というのは、例えば人間が汗という形でだらだらと流せるように、健康体なら多少の余裕があるもの。しかし使い過ぎれば当然脱水に陥り、命に関わる。

 地上に降りて勝利の咆哮を上げた後、ヤタガラスが苦しそうに項垂れているのはそれが理由か。


【……グガアァァァァァ……!】


 呻くような鳴き声を上げた後、ヤタガラスは再び飛び上がる。

 ただしその飛ぶ方角は、怪獣大軍団と接触する前まで進んでいた方……マレビドスが逃げた方角ではなく、ほぼ直角な別方向だったが。


「あれっ!? ど、何処に向かうのでしょうか……」


「さぁてね。多分湖とか川がじゃないかしら? さっきの様子だと相当消耗していたみたいだし」


 真綾の淡々とした物言いに、僅かに込み上がっていた百合子の不安が晴れる。マレビドスから逃げたのではなく、体力回復のために水を飲むのなら、まだヤタガラスは戦うつもりなのだ……無論、水を飲んだ後に飽きて帰るという可能性もあるが。


「博士。ヤタガラスを追いますか?」


「……いえ、ヤタガラスが目指していた方角にしましょ。ヤタガラスがマレビドスを追うなら、その方角に進めば何時か合流出来る。念のためレーダーはこまめに見てね」


「了解」


 パイロットの質問に真綾はそう答え、パイロットは指示通りにヘリコプターを飛ばす。

 怪獣達はマレビドスに操られ、ヤタガラス目指して進んでいる筈。最終的に合流予定とはいえ、現時点で別行動を取っているのなら、しばらくは襲われたり戦いに巻き込まれたりする事はない。

 しばしの安息だ。百合子は、自分が何かした訳ではないのだが、妙に疲れた気がして息を吐く。少しの間気を休める事が出来そうだ。茜も考える時間を得られて、考えが纏まるかは兎も角、少しは気持ちの整理が付くだろう。

 一つ、気になる事があるとすれば。


「(真綾さん、なんか難しい顔してますね……?)」


 ヤタガラスの勝利を目にした親友の表情が、何故か優れない点だけだ……

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