夢の隙間
春嵐
第1話
起きて、仕事の準備。いつも通りの日常にするための、いつも通りの動き。
彼がいなくなってから、3日目。ずっと一緒にいて、突然、いなくなるなんて。
彼がいなくなってから、はじめて、自分は彼のことを全く知らないのだなと思い知らされた。名前も。所属も。連絡先さえも。
「食べ物の好みとかは分かるんだけどな」
彼は料理が得意。好きな食べ物は海産物系。
なんとなくつけたテレビ。
大写しになる大きな魚と、なぜか彼。
『釣りましたあ』
「え。なんで?」
『恋人に内緒で、大物が釣れたら告白しようと思ってたんですけど』
アナウンサーの中継。では、テレビ越しの彼女に向かって。告白を。
「えっ待って」
『好きですっ』
録画しそびれたじゃないの。
夢の隙間 春嵐 @aiot3110
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ネクスト掲載小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます