第8話
私の名前はララ。
私にはこの世界とは別の記憶がある。
とは言っても生まれ変わったとか転移して来たとかじゃない。
気が付いたらララちゃんの第2の人格になっていたのだ。
ララちゃんは幼い頃の妄想でもう1人の自分と遊んでいた。
まあ、ぶっちゃけ私の事だ。
ある日、叔父夫婦の処に遊びに家族で向かっている最中に目の前で両親が獣に殺されたのだ。
幸い叔父夫婦に拾われたけれど、ララは精神を病んでしまい心の奥に引きこもってしまった。
私は何度も呼びかけているが、今だに返事がない。
これではただの屍のようだである。
ララを廃人の様にしておく訳にもいかず、とりあえず私がララをやっている。
スキル授与の儀で鑑定を貰った。
鑑定!俺強ぇぇぇぇ定番のスキル!なのでこれから私強ぇぇぇぇが始まるのかと思ったら鑑定は鑑定でしかなかった。
商売には使えそうだけど。
でもある日私は出会ってしまった。
私の天使!いや女神か?
鑑定するとアリサちゃんと言う名前だと判明。
直ぐにお友達になろうかと思ったのだけれど、何だか周りの様子がおかしい。
聞けばアリサちゃんは無能スキルを引き当てた無能であると言うのだ。
教師でさえアリサちゃんを無能扱いしそのスタンスを変えようとはしなかった。
巫山戯るなと思ったがアリサちゃんはへこたれなかった。
カッコイイと思った。
陰ながら応援していた。
スキルの技術を安易に取得すると停滞することが儘あると聞いたのだ。
あのスキルは極めれば極めるだけ十全に効力を発揮するスキルだ。
半年程様子を見ていて、伸び悩んでるのを確認した。
今なら関与しても問題ないだろう。
だけど、今の状況は躊躇いも生じる。
きっと共に行く道は遠く険しい茨の道。
それでも私はアリサちゃんと道を共にする覚悟を決める。
私はアリサちゃんの歌が好きだから
よし、行くか。
「あ、アリサちゃん…」
2つの道が1つに交わる。
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