第16話 名も無き短剣
いつものように鐘が3回なった時に起床して
顔を洗い、魔法の練習をし始めた。
昨日ステータスをいじった事で感じる魔力の量が多くなっていた。
(多くなったのはいいけどこれ、昨日よりも動かすのが大変じゃないか?)
感覚的に言うと金属の質量が増えそれに伴い金属を動かすのにもっと力を入れなくちゃいけなくなった感じだ。
1時間ほど、なんとか柔らかく滑らかに魔力を動かそうと額に汗をかきながら魔力操作を行っていると少しだけ柔らかくなった感じがした。
(あれ?魔力操作しやすくなった?)
ステータスを確認してみると
ステータス
名前 木下 圭(きのした けい)
年齢 16
職業 冒険者
レベル 5
HP 300 MP 340
STR 43 VIT 44
AGT 63 DEF 42
INT 42
残りステータス割り振り0ポイント
剣術Lv3 盾術Lv2 身体強化Lv3
生命探知Lv3 気配消去Lv3 鑑定
光魔法Lv1 水魔法Lv1
雷魔法Lv1 時空魔法Lv1
魔力量増加Lv2 魔力操作Lv2
詠唱破棄
SP0
「あれ?こんなに早く上がるものなのかな?
もしかしたら魔力量があがって難易度が上がったっていうのも関係してたりするのかもな」
レベルが上がって気を良くした俺はここから更に1時間集中して魔力操作の練習に励むのだった。
「ケイおはよう!今日の朝ごはんはパンの上にベーコンと目玉焼きがのったものだよ」
魔力操作の練習を終え、お腹が空いたため下の食堂に降りてきた俺に向かってユリは声をかけてきた。
空いている椅子に座り、ユリの持ってきた朝食を美味しい、美味しいと味わいながら食べた。
ユリと女将さんのマリさんにお礼を言って
「それじゃ、行ってきます」
と声をかけると
「気をつけて行ってきなよ!」
「行ってらっしゃい!」
ユリとマリさんは元気よく送り出してくれた。
夕暮れの宿をでていつものように人混みを避けながら冒険者ギルドへと向かった。
冒険者ギルドに入り、何かいい依頼はないかとクエストボードを見に行くことにした。
(昨日Fランクに上がったからEランクまで受けられるんだったな)
Eランクの依頼が貼ってある所を見ると
暴れ牛 大ガエル ロック鳥 切り裂き熊などの見たことない魔物の討伐依頼や
(切り裂き熊って物騒すぎだろ、それにスライム液の回収?しかも報酬が銀貨1枚?スライムってまだ見たことないけど弱いやつだよな?なんでEに貼ってあるのだろうか)
俺はその中から暴れ牛と大ガエル、スライムの回収を選び、それに加えおなじみの一角うさぎの依頼をもって割とすいてるダリアの列に並んだ。
俺の番になったので冒険者カードと依頼者4枚をダリアに出した。
「ケイくんおはよう、今日も討伐がメインなのね。」
「昨日は薬草とかを取れなかったから今日は取ってくるつもりだけど、討伐もして戦闘技術のレベルをあげないとだから。それと質問なんだけどスライム液の回収ってそんなに高いの?もしかしてすごく難しいとか?」
「ケイくんは真面目ね、でもそこがケイくんのいいところよ。んー難しいって方に当てはまるかな、スライムそのものはすごく弱いんだけど周りの景色に擬態するから見つけづらくてそれでこの金額になるのよ。」
「そういうことか、ありがとう。そういう理由なら頑張ってみるよ」
「これが受付嬢の仕事だからね。気をつけるのよ」
ギルドカードを受け取った俺は冒険者ギルドを後にした。
昨日食べたおにぎりを銅貨4枚払いまた昼食用にと買い西門へと向かって歩いていると
鑑定に反応があった
「ん?珍しいな。基本俺が知りたいって思ったものにしか反応しないのに」
俺の目線の先には出店先に売られている
一本の薄汚れた刃渡り20cmくらいの短剣がそこにあった。
名も無き短剣 Lv1
STR+5 AGI+5
「は!?」
俺は思わず声をあげてしまった。周りから不思議そうな顔で見れるがそんなのを気にする余裕がなかった。
(いや、待て。なんで武器にレベルがあるんだ?それにSTR+5 AGI+5って石剣に比べたら相当強いぞ)
足早に短剣が売られている出店へと向かい
「すみません、この短剣っていくらくらいですか?かなり汚れてるみたいですけど」
かなり性能のいい武器なのにこんななんでもない様においているなんて、もしかしたら店主はこの武器の価値に気づいていなんじゃないか?と考えた俺は店主にそう聞いた
「あ?あぁ、その短剣か。作り自体は悪くないんだがほら見た目がこれだろ?だから全然売れないんだよ。どうだ?兄ちゃん今ならこの剣鞘もつけて銀貨1枚にまけとくからさ」
俺はにやけそうになりながらも
「そうか、この短剣も磨けばまだ使えるかもしれないし、よし買った!」
やっぱりやめだと言われる前に買おうと値切りもせずに下手な芝居をしながら銀貨1枚取り出し
店主に渡した。
「おっ買ってくれるか!まいどあり!」
店主から鞘にしまわれた短剣を受け取り
早くこの剣を試してみたいと足早に西門へと向かった。
西門にいる衛兵に声をかけ
俺は幻の森へと向かい40分ほどで目的地に着いた。
俺は改めて鞘から短剣を抜くと薄汚れた短剣が現れた。
(この汚れは付いてるんじゃなくて短剣と一体化している感じだな)
短剣から汚れを取ることは無理だと考え
早速この探検の性能を試そうと森の中へと入っていった。
ステータス
名前 木下 圭(きのした けい)
年齢 16
職業 冒険者
レベル 5
HP 300 MP 340
STR 43→47 VIT 44→43
AGT 63→68 DEF 42
INT 42
残りステータス割り振り0ポイント
剣術Lv3 盾術Lv2 身体強化Lv3
生命探知Lv3 気配消去Lv3 鑑定
光魔法Lv1 水魔法Lv1
雷魔法Lv1 時空魔法Lv1
魔力量増加Lv2 魔力操作Lv2
詠唱破棄
SP0
元々石剣によってSTR+1、石盾により
VIT+1となってたため
石剣と石盾を外し名も無き短剣を装備すると
元のステータスよりSTR+4、VIT-1
AGI+5となる。
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マジックバック
銀貨5枚 大銅貨4枚 銅貨6枚
(5万4600円)
下級ポーション×2
中級ポーション×1
石剣 石盾
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