第3話

 翌日、紫翼棟の教室に行くと、教室の前が静かなのに騒がしい。ヒソヒソ声が充満している。何か貴族的なイベントでもあるのだろうか。貴族的なイベントなら、僕には関係ない。僕は早くアリメレット様のお顔を拝見したいのだ。アリメレット様のお顔を拝見しながら、今後のことを考える義務がある。目立たないようサッサと教室に入ろう。

「いたいた、待ってたよ」

 金髪の男が目の前に立った。どうやら僕の後ろの人に用があるようだ。右にズレて道を譲る。その男が目の前に来る。僕は大袈裟に後ろを振り返る。

「いやいや、君だよ」

 この金髪の男は僕と誰かを勘違いしているようだ。この国の第一王子などという高貴な方が僕なんかに用があるはずがない。僕は早くアリメレット様のお側に行きたいんだ。

「どなたかとお間違えでございます」

「間違ってないよ、アリア」

 思わず「キモッ」と言いそうになって、口を押さえる。わざわざ調べてきたのか。本当にストーカーじゃないか、マジで頭の中がえびせんべいだ。

 僕が左に移動すると、またついてくる。鬱陶しい。右に移動する。まただ。チッと舌打ちしてしまう。左にフェイントを入れてマルセイユターンの要領ですり抜ける。後ろから「えっ」と声が聞こえたが、気にしない。すぐに教室に入った。

 僕はアリメレット様を見つけると、アリメレット様のもとへと参じた。右手を首の左側に当てる古い形の敬礼をする。

「お久しぶりにございます。本日も麗しゅうございます」

「昨日もお会いしたわ。朝から活発でいらっしゃるのね」

 ああ、凛としたお声が耳に心地いい。わずかに眉をひそめたお顔も、美しくも可愛らしい。他に何かすべきことがあったような気がするけど、そんなことはどうでもいい。アリメレット様が麗しい、それがすべてだ。

「僕はいつでもアリメレット様のお側に控え侍りとうございます」

「私を無視しないでくれ」

 横から金髪の男が顔を突っ込んできた。思わず「ウザッ」と言ってしまった。

「アリア嬢、謝罪なさい」

 僕は驚いてアリメレット様を見つめる。アリメレット様のブルーサファイアの瞳がまっすぐに僕を見つめている。怒った顔も可愛らしい。と、見つめてる場合じゃない!

「申しわけございません、アリメレット様! 聞き苦しいことをお聞かせしました!」

「わたくしにではございません」

「やめないか、アリメレット」

「ユリアム殿下も、怒るべきは怒るべきですわ」

「学園の敷地内では身分の別なしと決まっているだろ!」

「互いに礼を持って向き合うことで、対等な関係が築くことができます。礼なきところに対等な関係はございませんもの」

 ああ、なんという思慮深さ! やはりアリメレット様は叡知溢れるお方だ!

 僕は金髪の男に向かって頭を下げる。ついでだ、コイツを怒らせて嫌われてユリアム王子ルートからの離脱を確定させよう。

「申しわけありません。ウザくてキモくて邪魔で鬱陶しくても、ウザいとかキモいとか邪魔とか鬱陶しいとか言うべきではありませんでした。深謝いたします」

「もっと酷くなってるし!」

「謝罪になっておりませんわ。謝り直しなさい」

 僕は「ダメなんですか?」と漏らしたあと、首を傾げる。それから、小さく首を縦に振る。

「まさか上級生が、下学年の教室に入る迷惑も、時計の読み方も、ご存じでないと思っておりませんでした。ご指摘が遅くなってしまい申しわけありません。上級生が下学年の教室に用事もなく入るのは非常に迷惑です。また、ご自分の教室に戻らないと始業時間に間に合わなくなりそうな時間です」

 僕は壁の時計をズビシと指差す。早口になってしまったが、今度こそ完璧だろう。

「くはははっ、時間なら仕方ない。また来よう」

 来るな、鬱陶しい。

 アリメレット様は右手を額に当てて、「はぁ」と息を吐いた。

「これは、アリア嬢に徹底的な指導する必要があるようですわ」

「おお、アリメレット様の直接のご指導をいただけるのですか? 光栄であります」

 僕は右手を首の左側に当てて、古い形の敬礼をした。


 午前は座学の時間だ。歴史や地理や博物学を学ぶ過程で、国語や数学を学ぶ、という形式になっている。上の学年になると科目が増えるとのことだ。

 僕には歴史と地理、特に歴史の知識が足りないが、かなり簡単に感じた。まだ初日だからだろう。とりあえず卒なく過ごせたので満足だ。

 アリメレット様はどの科目も優秀だった。同じ教室にいるだけで叡知の祝福を受けているようだ。光栄である。


 裏庭で、こっそりと昼飯の干し肉を齧る。こんな食事をするヤツは他にいないが、まあ気にしない。

 朝のアレはやりすぎた。やりすぎたが、なんでアレで嫌われないのだろうか。怒らせてユリアム王子ルートから早々に離脱を確定させるつもりだったのに、嫌うどころか怒りもしない。まったく、どんな精神構造をしているんだ。

 干し肉の塩味で口が渇いてくる。水筒の水を飲めば、今度は口に残った干し肉の脂が気になってくる。硬いパンを1切れ噛む。それを飲み込んで、香草で口を拭い、口を拭った香草を口に入れる。水筒の水で喉に流し込む。

 今の食事のように、合理的に考えよう。リスクマネジメントだ。アリメレット様の危険を避ける策を二重にも三重にも構えよう。

 言い方は悪いが、高々学園内のことでアリメレット様のお家が廃爵になるのはおかしい。あまりにも大袈裟だ。いくら多くの貴族子息令嬢らが騒いだとて、アリメレット様は公爵令嬢、立場が違う。学園外の権力をどうこうできるはずがない。

 となると、やはりあの金髪王子か? しかし、あの金髪も第一王子とはいえ、1人で公爵家を廃することができるとは思えない。そこには何か裏があるはずだ。その裏を調査し、出し抜くことも考えよう。

 それにしても、アリメレット様の危機に関する情報が全然ない。なんで『ギシフキテスの翼』のゲーム内で語らなかったんだ。本当に製作陣は頭のなか納豆汁だな!


 そんなことを考えていたら、午後の授業の時間になってしまった。


 午後の科目は実技科目だ。1年生の実技科目は、魔術と武術と作法から必要な科目を選ぶ。僕は3つとも受ける。魔術と武術は推薦で通っているから実力を見せる必要があるらしい。作法科目は、食事や御茶会での作法だけではなく、舞踏や音楽を含む。男爵家では作法教育が行き届くはずもなく、外せない。


 魔術科目は組分けのための魔力測定だけで終わった。僕はアリメレット様と同じ最高位魔力組になれて嬉しい。最高位組は各期ごとに4つの課題と1つの試験に合格できれば訓練授業を受けなくていいそうだ。アリメレット様がどうするのかわからないが、同じ選択をしたい。


 武術科目のために訓練所に行く。紫翼学級の訓練所は、城壁のような白い塀に囲われている。紫翼学生を守る目的もあるのだろう。中を覗くと、女の子は僕の他に1人しかいなかった。訓練着だから学年はわからないが、同じ教室にいなかったから先輩だろう。

 『ギシフキテスの翼』をプレイした記憶では、武術科目を取っている女子学生は3人しかいない。攻略対象では隣国からの転入生の姉と後輩キャラの2人、それからミニゲームに出てくるモブ、その3人だけだった。だから、あの女の子はたぶんミニゲームに出てきたモブの1人だと思う。

 ああ、そうだ、ミニゲーム、最初の紫翼学級に上がって最初の武術科目はミニゲームだった。確か攻略対象の1人が剣の実力を見るって言い出して、5回ミスする間に何回攻撃を当てられるか、だったはずだ。しかし、同じ流れになるのだろうか?

 『ギシフキテスの翼』では、主人公が紫翼学級に進級したことで武術科目をどの組で受けるかを決める必要があった。そのためのテストがミニゲームだった。同じような展開になるのなら、ミニゲームの前提が崩れるような勝ち方をしてみるのも面白いかもしれない。

 訓練所に入りながら見知った顔を探す。無駄に動き回って自己主張する金髪の男が鬱陶しい。

 僕と同じ紫翼学級1学年は、男子14人が全員いて、他の学年より人数が多いようだ。その中で注意すべきは眼鏡の男だろう。アッシュグリーンというよりシルバーグリーンと呼ぶべき髪色と鋭い目つきで、コイツも攻略対象だ。とはいえ、武術科目では目立つことがなかった。こちらは専門外で平々凡々なのかもしれないが、攻略対象が弱いことはないだろう。

 他の学年では、2つ上に攻略対象がいる。オレンジに近い赤毛を短髪にした男で、背の高い筋肉質、コイツが武術科目最初のミニゲームの相手になる攻略対象だ。

 このマッチョマン関連で気になるイベントはあったかな。んん、主人公が2年時の学内武術大会の決勝の相手で、このマッチョマンルートだと主人公が4年時の国内武術大会の決勝の相手だ。他には、何かあったかな。ああ、マッチョマンが卒業して騎士団に入ってすぐの新人訓練で魔物の群れに遭遇して大怪我をするんだ。その場所が、麗しのアリメレット様の地元であるクゾキナパッリ領だ。そんなところでアリメレット様の足を引っ張ってもらっては困る。もしかしたら、それがアリメレット様のお家の弱味に繋がるのかもしれない。予めコイツを鍛えておいた方がいいだろう。国内武術大会で優勝できるだけの才覚はあるんだ、キッカケが有ればすぐに伸びるだろう。

 と、そこまで考えて、今の僕とマッチョマンの実力差がわからないことに気がついた。

 冒険者組合と傭兵組合での僕の格付けは、共にB級、なんで急にアルファベットなのかわからないが、上から3番目だ。Dになれば一人前、Cならベテラン、その上のBだから少しぐらい自惚れてもいいだろう。しかし、僕のそれは生存術や魔術を駆使した依頼達成率などから評価されている。マッチョマンの武術大会での成績は、剣の実力のみで到達されるものだ。侮るべきではない。


 武術科目の教師がやって来ると、僕たちはすぐに集められた。

「今日は1年生もいるから、最初に模範試合を見せる」

 武術科目の教師は、低く渋い声で筋肉質、僕たちとは色違いの臙脂色の訓練着だ。身長は190cmぐらいだろうか、もっとあるかもしれない、かなり高い。

「トイナ・メジマキ、前へ出ろ」

 赤毛のマッチョマンが訓練用の剣を持って立ち上がる。訓練用といっても、刃を潰して布を巻いただけの本物の剣だ。

 マッチョマンは武術教師と向かい合うと、上段に構える。中段に構えている武術教師より、マッチョマンの方がさらに背が高い。設定身長までは覚えていないが、攻略対象の中では最も背が高かったはずだ。

 武術教師が「いつでも来い!」と声を上げると、マッチョマンは「はい!」と答えた。

 マッチョマンはじわじわと間合いを詰める。不意の斬撃、縦横に絶え間なく斬り込む。

 強い。動きの変化は乏しいが、マッチョマンの初動は見えない。武術教師はそれを時に避け時に受け時に流す。訓練用の剣同士がぶつかると、布を巻いてあるのにゴンッガンッと音がなる。

 こんなハイレベルの模擬戦なんて傭兵組合の訓練でもそうは見ない。

 不意に武術教師が飛び退く。慌てて追ったマッチョマンの斬撃が弾き飛ばされた。武術教師の剣が、既にマッチョマンの喉に突きつけられている。

「参りました」

「うむ、また強くなったな」

 武術教師は無造作に剣を降ろし、僕たち学生を見渡す。

「今のが模範試合だ。他者の動きを見るのも訓練になる。わかったな」

 周りから「はい!」と返事が響く。二年生以上の上級生だ。なるほど、こういうノリで訓練をしていくのか。

 武術教師の視線が僕に向けられた。

「アリア・イカーガミカ、お前の実力だけはまだ見てなかったな。後ろに訓練用の剣があるから手に馴染むものを持ってこい。お前の訓練の組を決めるぞ」

 僕が剣を選んで戻ると、マッチョマンが手を挙げた。

「その相手、俺にやらせてください。彼女は冒険者組合と傭兵組合の両方ともB級だそうですね。その実力を、俺が直接見てみたい」

「えっ、僕は魔法主体ですし、依頼達成率などの評価でB級ですよ。そんな、剣の試合なんて、その、そんなレベルじゃないですよ」

「わかっている。だが、両組合から紫翼学級合格に足ると推薦がある。それなりには使えるはずだ」

「も、もうしわけ程度なら……」

「いいだろう、トイナ・メジマキ、お前が相手をしろ」

「はい!」

 やはりマッチョマンとやるのか、マジでミニゲームの流れに近い。顔つきからすると、模範試合のときから集中力が続いたままだ。思っていた以上に実力もある。キツいな。

 でも、推薦をくれた両組合の顔に泥を塗ることはできない。そう、これをミニゲームと考えて、冒険者らしく傭兵らしく攻略するならどうすればいいだろうか。

 まずは油断を誘い、集中力を削ぐのが常套手段だ。もちろん、それだけじゃ足りない。真面目なコイツが今までに経験してない手を使う必要がある。考え始めると楽しくなってきた。やはりミニゲームが成立しないような勝ち方をしてやろう。

 僕は眉を下げてキョロキョロと周りを見る。下を向いてブーツの紐を結び直す。立ち上がる直前にこっそりと右手に砂を握る。

「あの、怪我とかしませんか?」

「安心しろ。手加減する」

 マッチョマンの顔から少し力が抜けた。よし。さらにダメ押しするか。

 下を向いて上目使いで、何回かまばたきする。

「ガッカリしないでくださいね」

「わかったから早くしろ」

 少し投げやりな声色になった。頃合いだろう。

 僕が前に立つと、マッチョマンは上段に構えた。上半身は適度に力が抜けて、両足は肩幅より少し広く、左足がわずかに前に出ている。間合いに入ったら振り下ろすシンプルな構えだ。しかし、両ひざと両足の向きは平行、まっすぐ前に飛び出して迎え撃つのだろう。顔つきも、集中したものに戻っている。

 先ほどの模範試合を思い出す。早く鋭く、しかも初動がわからない。正面突破は無理だろう。

 僕は左足を半歩前に出し、剣と両手を後ろに隠すように、半身に構える。脇構えのひとつだ。

 右手を柄から離す。この角度なら見えないはずだ。左手には剣を握る感触、右手には砂の感触。ゆっくりとジリジリと間合いを詰める。

 踏み込んで剣を投げる。叩き落とされると同時に砂を顔に投げつける。右斜め前に踏み込む。男の腕を掴んで捻る。倒れ込むように押さえ込む。剣を奪い首筋に押しつける。

「これで、僕の勝ちだね」

「ふざけるな!」

 マッチョマンは、押さえ込まれたまま僕を睨みつける。目に砂が入ったのだろう、涙目だ。

 コイツも、こんな負け方なんて初めてだろう。納得できなくても当然か。

 うん、実力を発揮させる機会すら与えずに勝負を決めるのは、本当に気持ちがいい。まさに完封ってヤツだ。この勝ち方ならミニゲームの成立すらしていないだろう。だが、さらに口先で丸め込めば、最高に楽しい。ついでに性悪に見えれば、攻略対象の誰かのルートに入るのを防ぐこともできる。一石二鳥だ。

 見ていた他の学生からも「卑怯者!」「お前に誇りはないのか!」「そのまま魔法で焼いてしまえ」などとヤジが飛んでくる。ところで最後が物騒だな。

 僕はマッチョマンを蹴飛ばすようにして離れる。そして、奪った剣を杖のようにして笑みを浮かべる。

「納得、できないかい?」

 マッチョマンはゆっくりと立ち上がった。

「当たり前だ! こんな戦い方には、騎士としての誇りがない!」

 僕は「そうか」と頷いた。それから、大袈裟な動作を意識しながら、剣の柄頭で首筋をゴリゴリとかく。

「騎士の誇りとは、守るべきを守れずに、負けたときにする言い分けのことだったのか。そりゃあ知らなかったな」

「お前はこの国の騎士を侮辱するのか!」

 僕は「はっ」と笑う。

「目の前で守るべき人が殺され、犯され、嬲りものにされ、そんなときに『俺は正々堂々戦った、相手が卑怯者だったから仕方がない』と自分を慰める、お前がしたのはそういうことだ。そういうことを、お前は今したのだ。そんな言い分けを、お前自身が『騎士としての誇り』と呼んだのだ。僕じゃない。お前だ。お前自身だ!」

 斜め後ろから「その通りだ! 甘えんなムキ男!」と聞こえた。

 うん、少し気を取り直そう。もう少し具体的な方が説得力が増すだろう。ちょっと語り口を変えてみるか。

「護衛依頼で野営になり、夜も更けた頃、火矢をかけられたことがある。盗賊どもの常套手段だ。やつらは廃村の井戸に毒を入れることだってある」

 マッチョマンは唇を噛んで下を向いた。脳ミソがローストチキンかと思っていたが、そこまでバカじゃないようだ。

「なんで僕の髪の毛が短いかわかるか? ゴブリンに後ろから髪を掴まれ、しがみつかれたことがあるからだ」

 僕は訓練着の襟を緩め、後ろ肩を見せる。マッチョマンは目を見開いた。周りから息を飲む声が聞こえる。僕のそこには、古い傷痕がある。

「そのときに毒の塗られたナイフで突き刺された。近くに仲間がいなかったら、わかるだろ? ゴブリンの手に落ちた者の末路は知っての通りだ」

 マッチョマンが足早に近づいて来て僕の訓練着を元に戻した。

「わかった、もうわかったから。俺を諭すために君が恥をかくべきではない。俺の甘さは、俺の責任だ。そんなことで、あなたのような乙女が気軽に肌を見せるべきではない」

 僕は周りをを見渡す。他の学生たちが、ある者は慌てたように顔を背け、ある者はニヤニヤと笑みを浮かべている。

 あれ? やっちゃった? もしかして、やらかしちゃった?

 慌てて僕はその場にドカッと腰を降ろして胡座をかく。

「どうせ僕は粗野で野蛮で蛮族みたいなヤツですよ!」

 ああ、クソ! 自分の顔が赤くなってるのがわかる。ああ、ここは貴族社会だ。文化の違いを意識しないと恥をかく。

 不意にパンパンッと手を叩く音がした。そちらを向くと、金髪王子が少し不機嫌そうな顔をしている。

「茶番はそれぐらいにして、肝心の剣の腕の方はどうなったんだい? イゴス先生、続けてくれないかな」

 斜め後ろから「殿下の仰る通りだ! 役立たずのモテ筋肉!」とヤジも飛ぶ。

 ああ、うん、金髪の言う通りだ。脳ミソぷるるんゼリーのくせして、金髪もたまには正論を吐くんだな。というか、武術教師の名前はイゴスだったのか。覚えよう。覚えられるかなあ?

 それから僕は、イゴス先生と打ち合い、訓練の組分けは一番上の組になった。一番上の組はマッチョマンだけ、そうか、今までコイツはボッチだったのか。

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