第22話 クックとの会話

 カイル達を店に入れたクック。


 クックから話し始めた。



「来ていただけて、嬉しいです。皆さんがいらしたということは、王国の剣の問題は解決したのですね?」



「はい、無事に届けることが出来ました! クックさんには助けていただいて感謝しかありません!」



「私は、大したことはしていないですよ……カイルさん、タイロンさんが頑張ったからですよ! 王国の料理人とは会えましたか?」



「メイクさんと会いました。会ったタイミングが悪くて、最初は疑われてしまったのですが、クックさんの手紙で信じてもらえました!でも、驚きました!クックさんが元料理長だったなんて……」



「隠すつもりはなかったんですけどね。メイクに会いましたか……私と彼は、同じくらいの時期に調理場で働き始めたのですよ。懐かしいですね……彼が料理長なら安心でしょう!」



 過去を振り返り、懐かしい思いをしたクック。


 ミーナも話しかける。



「久しぶりですね、クック。元気にしていましたか?」



「これは、ミーナ王女! どうしてあなたがここに? 何かあったのですか?」



 クックは驚いた。


 まさか、ここにアルメスクの王女がいるとは思わないからだ。



「驚くのも無理はありませんね。私は、カイル達の仲間になったのです。」



「そうでしたか……カイルさん、タイロンさんは素晴らしい方達です。きっと、ミーナ王女の力になってくれるはずです!」



「ありがとう! クックも自分のやりたいことが出来ているようで、良かったです。」



 カイルは、メレンポッドの変化について聞いてみる。



「クックさん……船の渡航禁止が解かれたと聞いたのですが?」



「えぇ、皆さんのお陰で船が動くようになりましたね。メレンポッドから旅立つ人、訪れる人……また人の流れが生まれるようになりましたね。ところで、皆さんはこれからどうするのですか?」



「旅をして、他の国の様子を知れたらと思っています。僕達は、まだ知らないことが多いですから……クックさんは、他の王国の方と関わりがあったりするのですか?」



「昔、各国の王族の方々が会議で話し合いをされた際に、料理でおもてなしをさせて頂いたぐらいてしょうか……ただ、お話しをする機会はありませんでしたけどね!」



 クックは、当たり前のように話している。


 だが、カイル達は驚いている。



「それでも、十分凄いですよ……料理人は、クックさんだけだったのですか?」



「いえ……各国の料理長と、部下の中から1人連れていく形でしたね。私は、メイクを連れていきました。とても、貴重な経験でしたよ。皆さんは、お話しが出来ると良いですね!」



「はい!」



 返事をしたその後、お客さんが入ってきた。


 お客さんの邪魔になってはいけないと、タイロンと、ミーナも挨拶をする。



「また、来てくださいね!」



 クックの言葉に返事をして、店を後にした。

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