強襲、帝都オズ組
「……これで、ひとまず知っておくべきことは教え切れたかな?」
赤髪を揺らし、フタバは同意を訴えた。
場所はスメラギ病院二〇八号室。日の光を直に浴びられる窓際に陣取る佐刀は首肯し、彼女の表情に快活な笑みを浮かべさせる。
間取として四人は横になれるだけの空間に、今は佐刀とフタバだけが在籍している。彼女の語る言葉がなければ、佐刀の腕に繋がれた点滴の音だけが室内に単調な音楽を奏でていたであろう。
「あぁ、ありがとう。フタバさん」
「いいっていいって、困ったときはお互い様ってことで」
フタバが話したこの世界の話は、予想通りといえばそれまでだが佐刀がいた世界と酷似していた。だが、酷似しているが故に、細かな差異は一際際立っている。
たとえば、第二次世界大戦を経た高度経済成長によって日本は大きな発展を遂げ、再度世界有数の島国にまで発展したのは佐刀の世界と同一。だがフタバが暮らしている世界では、第二次世界大戦が終結したのはほんの二、三〇年程度であり、今まさに戦後からの発展を開始しようとしている。
そして世界大戦の終結をも凌ぐ世界線の差異は、やはり刀であろうか。
「それよりさ……その、第二次世界大戦とやらで刀が主武器だったって、ホント?」
「本当も何も、他に何を使うのさ。そりゃあ、槍とか斧とか弓もあるけど、持ち運ぶのが大変じゃん。柄が長いと扉に引っ掛かるし」
第二次世界大戦。
史実においては銃や手榴弾、戦車に戦闘機に毒煙地雷と核兵器。人を殺すためだけの技術が際限なく発展していき、結果として世界から八〇〇〇万を越す人命が失われていった。
総力戦として後を考える暇すらなかった故に、戦後に残った不発弾は無邪気に触れた子供の命を奪い、撤去を考慮しない地雷原は人々に不可侵の土地を築く。毒煙は新たに生まれゆく命を欠陥品に貶め、核兵器に至っては世界を何度も滅び尽くせるだけの惨禍をもたらせる。
だがもしも惨劇の元となる兵器が戦国時代、否、火縄銃がないのであらばそれ以下か。技術水準が当時の領域にまで乏しめられればどうだ。
「だってさ、一人一人バサーっと、斬っていくってことでしょ? 効率悪くない?」
「実際、そこに関しては色々あったらしいよ。投石器とか、いっそ輸送船を陸上で運用できるようにして、それで轢けばいいじゃんッ。とか」
「それもそうか」
「でも、そんなものは誉れがないとか物資が足りないとかで実際には建造されなかったし、戦後の条約で禁止になったんだってさ」
日本という国が人的、物的資源に乏しいのは同一であったらしい。
人殺しは悪いこと。小学校低学年でも知っている事実を、どうも世界とやらは理由をつけて正当化しがちである。
「……軍人も殺人鬼も同じ人殺しだろうに、誉れとか必要か?」
「ん? 何か言った?」
「ッ……いやいやいやいやッ、その誉れってのは随分大事そうだなぁってッ?!」
思わず口に出た小声を慌てて誤魔化し、佐刀は幾度も手を振る。
人殺しが悪行というのであらば、どんな理由があっても正当化されるべきではなく、如何なる理由であろうとも人を殺めれば刑罰に処されるべきである。そこに善悪はなく、国からの命令であろうとも同じこと。
尤も、悪行であることと行わないことは別問題でもあるか。
そして佐刀の思想が異世界であろうとも肯定されざるものであると、認識している。
「それにさー、結構便利だよ。製鉄技術? とか刀鍛冶の技術とかが上がったとかで、最近のは一〇〇や二〇〇斬ったって切れ味は変わらないって評判だし」
実際にそんな大勢を斬ったこともないから知らないけどねー、と続けるフタバの言葉は呑気で、確かに大勢を斬り捨てた剣豪のそれではない。
刀の実情を把握している訳ではないが、佐刀から見ても一〇〇人斬りを一本で成し得る日本刀は凄まじく思えた。包丁でも同数の生肉を斬れば相応に切れ味を落とすのだ、それを鎧の隙間や衣服ごと切断。出鱈目極まるとはこのことか。
「まぁ最近は決闘とか闇討ち対策とか、後は流派同士のいざこざとかくらいかな。戦中よりは減ってるらしいよ。使用機会?」
「そうじゃなきゃ戦争が終わった介もないんじゃない?」
「そうかもねー」
「失礼します」
談笑を遮り、扉が横に開く。
二人の視線が注がれる中、姿を表したのは白衣を纏った初老の男性。顔の右側を痛々しく焼いた姿は、戦時中の苦労を暗に物語る。
手に持つ名簿は、体調を書き示すためのものか。
「フタバ様と……佐刀様、でしたか。ご体調の方は如何ですか?」
「はい、スメラギ先生! 私は全く問題ないでーす!」
「佐刀で合ってますよ。うん、ちょっと痺れるくらいでこっちも大丈夫ですよ」
医者からの質問に快活な答えを返すフタバに、左手を開閉して確認する佐刀。
「いやいや失礼。大陸の方の名前には、ちょっと疎くてですね。
大丈夫。というようでしたら、そろそろ代金の話をしてもよろしいですかな?」
「代、金……?」
スメラギの言葉に、佐刀は表情を強張らせた。知らずに垂れた一滴の汗が、掛け布団に大きな染みを残す。
代金。現代日本においても、医者に見てもらえば金を払うのが道理。人を治す技術も安静を促す寝床も、毎日手配する食事も無賃では後が続かぬ。
そう、道理なのだから佐刀も当然理解している。
自らが病院に払う対価を持ち合わせていないことも含めて。
「はいはーい。あ、でも手持ちだと足りないからセーデキム名義でつけといて」
「はいはい、フタバ様はそうでしょうね。で、そちらの佐刀様は?」
名簿に何かを書き記し、スメラギは佐刀へ視線を移す。睨まれたのは気のせいか、先の会話が廊下にまで届いていたかのどちらかだと思わせて欲しい。
「あー……その、今……手持ちの金が……」
「ないんです?」
「面目ない……」
「だったら私が払うよ。病院にまで運んだのは私なんだし」
「いや、そこまで頼りにしたくないなぁ。俺も男な訳でして……」
命の危機を救った少女に助けられた上、病院代まで払ってもらった男。誰かが経験した話であらば腹を抱えて笑うのだが、自分が嘲笑の的になるのは勘弁願いたい。
ましてや、フタバがそこら辺の細かい事情に拘泥しない人物であることは、ある意味では致命的に問題である。
「じゃあ代金をどうするおつもりで。はっきり言いますが、うちも貧乏なものでして、返済を待つ余裕もないですよ」
「あー、やっぱり……」
入院してから一週間は経過していたが、化粧室や
二階建ての病院に中身の伴わない人数。なるほど、確かに経営難に陥ってても不思議じゃない。
「やっぱり、っていうならこちらの事情も汲み取って──」
「おい、スメラギィッ。また来てやったぞッ!」
「またアイツらか……」
医師の言葉を遮る怒声が、病院の外から木霊する。
厄介事の匂いがした。面倒事を感じ取った。急を要する事態が舌に広がった。
五感が感じ取る、声の主は問題を持ち運んでいる。首を鳴らし、佐刀が寝床の上に立つ。
「どうしたの、佐刀?」
「いやぁ、これ揉め事でしょ。なんかやれるようなら、俺も助力してやろうかと」
「ハハッ。重症患者に頼るほど、落ちぶれてはいないさ」
スメラギが手で制し、部屋を後にする。
佐刀はフタバと顔を合わせ、共に歯を見せた。
静止されたからといって、医師の言葉に従う義理はない。既に体調は問題ない程度にまで回復しているのだから。
「遅いじゃねぇかッ。お前は急患をそんなに待たすのかぁ、藪医者ぁ?」
「こんな帝都の僻地にまで赴いてもらって悪いが、脳外科は専門外なんだよ」
「てめぇッ……舐めてんのかッ!」
「言われてやんの、ダッサ」
「うっせぇ、てめぇもなんか言えやッ!」
病院の出入口で待機していたのは、三人の男。
内二人は濡れ烏色の洋式制服を身に纏い、前に立つ男が右目に眼帯をして怒声を張り上げた。背に立つ男の中で痩身の男は口の端をつり上げ、眼前の全てを嘲笑している。
「……」
彼らに比べて一段浮くのは、最後尾に立つ男。
六寸に渡る体躯に濡れ烏色の帝国軍服。左肩には地位の高さを象徴するように、漆黒の肩掛を羽織っている。三編み笠に覆われて表情は伺えないが、腰に携えた日本刀からも唯者でないことは推測できた。
彼ら三人の中、最も危険なのは間違いなく奴である。出入口から顔を覗かせた佐刀はそう推測した。
「何アレ、軍人?」
「多分だけど、退役軍人が用心棒してるんだと思う……何をしに来たのかは分からないけど」
「藪医者ぁ。ここの土地が元々、俺達帝都オズ組が所有しているってのは理解してるよなぁ?」
「……一九年前に言われたときに、正当な手続きを経て譲り受けたはずなのだが」
「うちにも色々事情があるんだよ。そのくらい分かれや、粕ッ」
威圧的、交渉の余地なし。
前面に立つ男は確定した事象を伝えにきた
前提を考慮すれば、目的もなんとなく察しがつく。
「土地の回収、もしくは簒奪か」
「なぁ、藪医者。
「……あんなものの売買をするくらいなら、大人しく廃業するわ」
吐き捨てるスメラギの目には、先程までとは異なる敵意の色を滲ませていた。
端から見れば
眼光の鋭利さに呼応したのか、背後に控えた男が僅かに揺れる。
右腕が、腰の太刀へと伸びたのだ。
「その目つき、知ってるぞぉ……米兵と同じだなぁ、殺し合おうぜって合図だろ?」
鞘に収められた白刃が俄かに顔を覗かせ、編笠の奥で口元が歪な三日月を描く。
好戦的で野蛮で、血を啜って輝く真紅の月の如く。不揃いな歯並びが、一層狂的な印象を強調した。
「おい、早く刀抜けよぉ。それとも徒手でやり合うのかぁ?」
「お、やっちゃいますか先生。とりま脅しってことで……そうだ、腕の一本でも斬っちゃって下さいよ」
「ククッ。漏れてっぞ、殺意。ダッサ」
男の煽りなど知らぬとばかりに、先生と呼ばれた人物は引き抜いた太刀を装飾の施された右肩に置く。次いで腰を低く構える様は剣士というよりも不良の類を連想させた。
先生とやらが漏出させている殺意は微量でありながら、とてもではないが腕の一本で済むとは思えない。
そしてこれでも殺意を抑えているというのも、おそらく事実。
言わば奴は臨界寸前の爆弾であろう。いつ爆発してもおかしくなく火薬の焼ける匂いが充満している、それでもまだ本懐には程遠い。
「俺の握る刃は手術のためにある」
「だったらもういいやッ。ぶっ殺そうッ!」
「危ないッ!!!」
一歩、先生が男二人の肩をすり抜ける。
二歩、爆発した殺意の奔流に抗い、佐刀が駆け出す。
三歩、佐刀を置き去りにしたフタバが腰を捻りながら直進。
その間、洋式制服の男とスメラギは瞬き一つ行えず、結果として轟音を上げて唸る刃が肩から一閃。
「グッ……!」
直後が爆発的な音と衝撃が巻き起こり、辺り一面に砂塵が舞い上がる。 咄嗟に両腕を交差させるも、出鱈目な出力で放出された砂粒が全身を痛めつけた。
激しくはためく入院着が、喧しく鼓膜を揺さぶる。
一週間前の決闘で味わったものとも隔絶した太刀筋。佐刀が間に合ったとしても、この一撃をどうにかできたのか疑問に残る。思考が技量に対する疑問に至り、次は駆けつけた少女への心配が脳裏を過った。
「フタバッ!」
絶叫に回答はなく、砂煙が晴れた後の結末に佐刀は目を見開く。
「猿叫、ってのが……あるんじゃ、なかったっけ。その流派?」
「そういうのは剣士に向けろって習ったんだよぉ。最初からお前が相手ならやってたさぁ」
スメラギの僅か横。後一寸に満たぬ誤差であわや、といった場所の地面に白刃を遥かに上回る深度と距離を併せ持った地割れが誕生していた。
地割れの起点には、先生が握る太刀の切先。そして刃を横から殴りがかっているのは、刀三つは横に重ねた大柄な二振りの得物。力強く柄を掴んでいるのは、赤髪を衝撃で揺らめかす病院衣を纏った少女。
フタバの表情には苦悶の色が浮かび、流れる汗は一粒一粒が小玉程もある。
「あ……なんで先生の太刀筋が防がれてんだッ?!」
「ヤッバ、カッケェじゃんあの娘……」
「どっちの応援してんだよッ!」
余裕のつもりか、先生は片手握りを維持したままフタバと鍔競り合う。満面の喜を表情に映し出す先生に対し、歯を噛み占める彼女に余裕は伺えない。
掻き毟って鳴らされる金属の接触音。
「上から押さえつけてる方が辛そう、ってどういう怪力だよ……」
勢いで飛び出した佐刀が衝撃を切欠に冷静さを取り戻し、周囲を見回す。
先の決闘も拾った刀でなんとか間に合わせていたのに、今では頼るべき得物もないのだ。ただでさえ隔絶した実力差があるというのに、得物でも不利となってしまえば勝ち目はおろか介入する術すらない。
せめて武器があれば、やり口は幾らでも浮かぶというのに。
否。
殺傷能力が皆無でこそあるが、有効な武器が大量に落ちているではないか。
佐刀は足元に視線を移すと、腰を下した。
「スメラギさんは逃げてッ! 早くッ!」
「……フタバ様、ご武運をッ!」
この場に留まっていてもフタバの足を引っ張るばかり。
それを理解しているからか、背を向けて逃げるスメラギにも迷いはない。
しかして敵に背を向けての敵前逃亡とは、手隙の者にとって追撃の好機でもある。
「ハッ。おい、ヤジマぁ、あの藪医者逃げたぞ」
「ハハハ、ダッサ。ダセェ奴ぁぶっ殺しってな」
「殺すな、馬鹿」
怒気と嘲笑。
二人がスーツの内より、鍔もなく木製の柄を携えた粗悪な刃物──ドスを取り出す。慣れた所作で幾度か弄ぶも、すぐに刃先をスメラギの背へと向け、一挙の元に駆け出した。
極道ものとはいえ数多もの抗争を経た者と一医療従事者。身体能力の差は歴然にして明確。
「あ、先生に手を出す……!」
「おぉい、こんな色男置いて余所見はねぇだろぉ! お嬢さんん?!」
「クッ……!」
顔を接近させ、先生が挑発すればフタバも意識を傾けねばならない。
如何に本来の優先度が低かろうとも、眼前に迫る死をおいそれと無視すれば、次はフタバが屍として地面に転がってしまう。
だが、それはスメラギが無防備となることを指し示し──
「ハハ、予定変更だ。腕じゃなくて足持ってかれなぁ!」
男が大振りにドスを振り被る。
振るわれる刃は数瞬の内にスメラギの足を切り裂き、人体として致命的な影響を及ぼすであろう。
第三者の介入を考慮しなければ。
「俺を無視すんなよ」
「がぁッ、目が……?!」
素早くスメラギとの間に割って入った佐刀が、乱暴に掬った砂を顔面へ投擲したのだ。
もちろん正常な弾丸として機能するはずがなく、掌から離れた砂が一気に拡散して視界を掌握。更に男へ殺到した砂が視界を潰し、目の内に侵入を果たす。
結果、男は身体を仰け反らせて砂煙から退避。たたらを踏む足元は不安定で、目も潰れている。
当然、今の男に招かれざる佐刀を捌く余裕はない。
「まずは一発……!」
握り締めた拳を振り抜き、佐刀は口元を綻ばせる。
遠慮なく顔面を殴りつけ、骨に染みる衝撃と血が甲に付着した感触。いずれも未知にして麻薬の如き快感が右腕を伝わって身体に染み渡る。
男の手から離れ、宙を舞うドスへと手を伸ばすも、寸前で腕を引っ込めた。
「あら、残念。せっかくだからカッケェ隻腕にしてやろうと思ったのに」
「チッ、カバーが速い……!」
ドスが宙を斬るも、腕を戻すのが数瞬遅れていれば、佐刀の腕もドスと同様に宙を待っていただろう。
ヤジマと呼ばれた男は口元に嘲りを浮かべ、手元でドスを弄ぶ。
「先輩、素手相手に殴られちゃってマジでダセェですよ」
「うっせぇぞ粕……少しは、心配しろっての」
「それは失敬」
拾い損ねたドスを男に拾われ、佐刀へ向けられた殺意は二振り。
鼻に詰まった血を吹き出すと、男の瞳に殺意が灯る。
不意打ちの状況優位を殺され、残されたのは圧倒的不利の展開。義務教育の中で剣術を習った剣士ならばいざ知らず、異世界からの来訪者に過ぎない佐刀には荷が重い。
俯瞰するまでもない状況に息を飲むと、佐刀の視界の端で異変が起こる。
「う……あぁ。あぁぁああぁぁ、まただ。また薬が切れやがったぁ……あぁ、ひう」
「な、どうしたの?!」
先生が刀から手を離し、右手を頭に添えて悶え出したのだ。
呻き、三編み笠の形状を崩す勢いで指に力を込める。急速に垂れた涎は、さながら修行僧が打たれる滝を彷彿とさせた。
不測の事態に困惑の色を見せるフタバの隙をつき、振り返った男二人が先生へと駆け寄る。
「こんな時に症状がッ……役に立たねぇな、粕がッ!」
「あぁ、もうダサくてしょうがねぇ」
男が先生に肩を貸し、ヤジマは背中を押して離脱を促す。
佐刀としてはみすみす見逃す義理はないが、得物が枯渇している。
故に、男の背を二人して見送るという間抜けな構図を許してしまった。
「あぁ、奴らが来るッ。炎熱の刃を携えてッ!」
先生が残した意味不明な言葉に、理解できない恐怖を抱きながら。
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