罪咎の星と薄明の空
祥之るう子
序章 天駆ける星々が導く運命
星降る村のふたご
はるか昔。
この地に、天より神が
神は、人間の青年と出会い、自分を天の
そんな、
この大きく深い森は、豊かな恵みをこの国にもたらしてくれる大切な存在。
森から海へと流れ出る川は、美しい
森の中では動物たちが多く
「ソル、森の中に入ったら危ないんだよ」
その森のほど近くにある村の外れ。
「大丈夫だよ、ララ。森の中じゃなくて、入り口までだから」
少年――ソルは、
「でもソル、お母さんは危ないから、子供だけで村から出ちゃいけませんって言ってたじゃない、だめだよ。どうして急に森に行きたいなんて言い出したの?」
「昨日、子猫を見たんだ。森の方に行ったんだよ」
「子猫?」
「もしまだ森の入口にいたら、連れて帰ってきたいんだ。森の中には、野犬だとか怖い動物もたくさんいるって、父さんが言ってただろ? 森に入ったら、アイツ、食べられちゃうんじゃないかと思って」
ソルの話を聞いたララは、意を決したように足を早めて、ソルの横に並んだ。
「仕方ないなあ。一緒に行ってあげる」
ララは、一度いたずらっぽくツンとしてから、にっこりと
ソルは、
「ソルは、ララのお兄ちゃんだからね! ララが付き合ってあげる!」
「何だよそれ。何か逆じゃないか?」
ソルは照れ
幼い双子の兄妹は、しっかりと手をつないで、村の出口まで
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます