第6話 洞窟のイドラ② βー4
カエデ「洞窟のイドラが人間にとってどれだけ強力か理解して頂けたでしょうか?」
メガネ「理解・・しました・・」
カエデ「私が、メガネさんをイドラエスケーパーと認識出来たのは、メガネさんが、現状が不完全な状態であると意志表明されたからです。洞窟のイドラに完全にはまりこんだ人間は、現状に満足し、その状態から脱け出そうとは微塵も感じなくなります。例えば大抵の犬のブリーダーは、敷地の外に犬の散歩をする事はありませんが、一度外の世界を知ってしまった犬は外に散歩に行きたいと脱走するためです。犬は外の世界を知らなければ檻の中で満足なのです。メガネさんの洞窟のイドラが異世界と呼ばれる外の世界を記述した本という媒体でなければ檻の中で満足に寿命を全うしたでしょう。」
メガネ「でも人間は犬とは違って外の世界を知る機会はたくさんありそうですが?」
カエデ「そうですね、本に限らずテレビやインターネット等の媒体で多種多様な情報に接する環境にありながら現状に満足して洞窟のイドラに陥るのは、人間の種族のイドラに関係しています。」
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