第10話



 目が覚めた私は、直ぐに周囲を見渡す。

 天使から妹達は無事だと聞かされてはいたが、やはり直接見ないと安心出来ない。

 無いとは思うが、万が一私の意識が戻る前に奴が再び巣を襲って来ていたら、妹達ではひとたまりも無いのだから。


 幸いにして、妹達は直ぐに見つかった。寧ろ真横で眠っていたのだ。


『グワッ……』


 私はホッと胸を撫で下ろし、溜息を吐く。しかしそこで妙な違和感に気付く。


『グワ?』


 小さいのだ。妹達が。


 確かに私はスモールリトルアガマの中ではかなり大きかった。

 しかし、妹達との身長差はそれでも3㎝程だった筈。これ程の差は無かった。


『グワッ?』


 そして、黒いのだ。私の全身が。


 スモールリトルアガマの体は茶色がかった灰色だった筈。

 しかし、私の視界に入る部位の全てが黒い。いや、尻尾の先だけ異様に赤いのだが、兎に角スモールリトルアガマはこんな配色では無いのだ。


『……グワッガッ!(ステータス)』


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ステータス


種族:“ダークネスアイズ・レッドテイル・ブラックアガマ”


種族概要:アガマ系統の希少種族。同系統の中でも最強と言われる種族で、極めて個体数が少ない。多くの場合、特有の魔眼を持つ種族でもある。


スキル:ユニークスキル:“継承LV2”

   :オリジンスキル:“真実の絆”

   :EXスキル:“コカトリスの魔眼LV1”

   :ノーマルスキル:“暗視LV3”、“しっぽ切りLV5”、“強化嗅覚LV1”、“硬い外皮LV3”、“隠密LV3”、“猛毒耐性LV1”、“軽微再生能力LV4”


ーーーーーーーーーーーー


 ……私は進化していた。


 

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