第61話 アップライト
「なるほどなるほど。まさか隠し玉があったとはな。随分と楽しませてくれる」
声がした方を見やると、悪神は心底楽しそうに笑みを浮かべて佇んでいたのだった。
残機ゼロ。
その事実は危機的な状況のはずだが……。
なぜか落ち着いて対峙している僕がいた。
不思議と、負ける気がしなかった。
「しかし、鍛えれば鍛えるほど強くなるとは随分と厄介なものだ。本気を出すとしようか」
思わせぶりなことを言うと、いままでは下げていた両腕を上げてきた。
ドューラスは、この戦いにおいて初めて構えをとったのだ。
「この構えは……ッ?」
僕は初見の構えに動揺する。
両腕をあげて頭部を守るようにして三角形を作り、高く構えた。
そして、重心を高くして体重はやや後ろ。右足を前に出して素早く動かせるようにしている。
浮かせた右足のつま先でリズムを取りながら、僕との距離を測ろうとしているのが分かった。
いままでにゴブリン達と戦いながら見様見真似で僕が身に着けた、前がかりのクラウチングするような姿勢とは一線を画するアップライトな姿勢。
その姿勢から生み出される威圧感に、僕は気圧されてしまう。
「さぁ、始めようか」
■■あとがき■■
2021.10.23
お久しブリーフ。間をあけたのに、文字数少なくてすみません。
社内クレーマーを相手にする仕事が新たに浮上し、肉体的に疲れがでました。
「社外クレーマー対応に困った社内クレーマーに対応するために、自分の上司と戦う」という意味不明な状況は、まるでマトリョーシカみたいな入れ子構造。対応するのがかなり大変でした。
加えて、子どもの受験のために色々と思い悩み過ぎたので体調を崩してしまい、更新できませんでした。誠に申し訳ございません。
苦労の甲斐あって幸いご縁をいただけたのはよかったのですが……、ご縁をいただけなかった他のご家庭とのやり取りなどで精神的に疲れてしまったんですね。
性分というか、仕事柄というか……「なぜ、このような差が生じたのか」という観点からギャップ分析を脳内でしまくってしまった結果、筆者の脳がショートしそうになったりもしましたし……「いくら包んだんだ」とか「癒着しているんだろ」とか心ない言葉を受けたりもしました。
結論から言うと……子供が頑張ったからなんですよね。
散々悩んだ結果至ったのが、とても単純な結論でした。
シンプルイズベストとはよくいったものですね。
これからは心穏やかに落ち着いた日々を過ごして、新たに罹患したストレス性頻尿との闘尿生活に入りたいと思います。
(つづく。筆者に早く元気になってほしい!と思った方は、★と♥をよろしくお願いしますwwwwww)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます