第二十八日目 告る

朝の会話は最近普通になってきたのだが今日は今日の放課後に大イベントが待っているからすごくぎこちなかった。「どしたの?」って心配された。やっぱりなんか変だったみたい。朝は言えなかった。「放課後時間ある?」って。


授業一通り気もそぞろのまま受けて昼休みになった。さすがに腹をくくっていってみることにした。


「川本さん、今日の放課後時間ある?」

坂田さんいるし、なんかニヨニヨしてるし。。。

「あ、冬月君。大丈夫だけど、どうして?」

「えっと、大した話じゃないんだけど、いや、話したいことがあるから、放課後中庭に来てくれない?」

やっべぇ…言っちゃった。もう後戻りできねぇよ?

「わかったー。中庭ね?」

「うん。それじゃあ。」


約束は取り付けられた。あとは僕が告る勇気を最後に出せるのか、そしてそれをOKしてもらえるのかが勝負。頼むよ神様。僕が告ってる姿見て微笑んでないで大笑いしてよぉ。


授業終わって放課後素早く移動。呼んだ側なのに待たせるわけにはいかないからね。


「やぁ。冬月君。」

え?!早くない?同じクラスだよね?

「ごめん、先に待たせちゃって。」

「ううん。気になったから先に来たの。」

「そっか。それじゃあ話すよ。」

「うん。」


何を言おうか。好きなところ?いや、いつから好きなのか?多分求められてない。

最近の出来事と絡める?いや、長くなってしまう。

昨日の夜すごく真剣に考えてやっとたどり着いた最適解。変に文章を考えるよりも僕の気持ちがきれいに伝わる言葉。そして正直な気持ち。


「川本翼さん。好きです。付き合ってください。すごく不格好だし、なにかほかに言うことないのかって思うけれど、僕の正直な気持ちです。全部好きだから、どこが好きとか絞れません。」


言っちゃったー…どうだろう…

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