紬紬
僕は
無実の罪でここに連れてこられたんでチュけど、人間のお姉さんとお兄さんに潔白を証明してもらったんでチュ。
お兄さんは僕を村に帰したかったみたいなんでチュけど、お姉さんのおかげでここに残れることになりました。
お姉さんの料理をもっと食べたかったんで、本当によかったでチュ!
でも、僕には一つ悩みがあるんでチュ。それは住む家のこと。
どこの建物も人間とあやかしでいっぱいみたいで、住む家が見つからなかったんでチュ。それで仕方なく、閉じこめられていた獄舎で暮らすことに……。
別に建物自体はいいんでチュ。暗くて狭くてじめじめした場所はもとから好きでしたし。
でも、ここで暮らチュのは僕だけじゃなかったんでチュ……。
コウモリの諸精怪のおじちゃん!
おじちゃんも他に暮らす場所がなかったから(あやかしたちがみんな同居を拒んだというのもありまチュ)一緒に住むことになったんでチュ。
これがもううるさくてうるさくて……。一日中ずっとしゃべり続けるものだから、全然眠れないのでチュ!
あやかしに睡眠時間は必要ないのでチュけど、僕にも落ちついて過ごチュ時間が欲しいのでチュ!
どうしてあんなに途切れもせずしゃべり続けていられるんでしょうか。不思議でたまりません。
まあ、いいでチュ。僕は寂しがり屋なので、にぎやかなのは嫌いじゃないでチュし。お姉さんが作る料理はとってもおいしいでチュし、見たこともないあやかしがたくさんいて楽しいのでチュ。
僕をここに置いてくれたお姉さんとお兄さんには本当に感謝していまチュ。
いつか二人に恩返しがしたいでチュ!
あやかし後宮物語~第二幕~ 青月花 @setu-hana
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