男子高校生・米倉昌彦は、16歳の誕生日に代々米倉家が継承し続けてきた異能に目覚める。それは、「運命の女性」が欲しているものが相手の顔に文字として現れるという不思議な力。その異能によって判明した昌彦の「運命の女性」は、全校生徒の憧れを集める才色兼備の生徒会長・秋田小町だった。
学園一の高嶺の花として周囲から一目置かれる秋田小町ですが、中身は食いしん坊で、ごく普通に悩んだり、恋に夢見る女の子らしい一面が可愛いです。
料理男子である昌彦の手料理にたちまち胃袋を掴まれてしまうところが実にチョロインで、いつも美味しそうに食べる姿が微笑ましくてニヤニヤしてしまいます。
「運命の女性」であるとはいっても、昌彦のほうはお腹を空かして頑張ってる先輩に少しでも喜んで欲しくてという、下心を意識させないキャラに好感が持てます。
順調に関係を進展させていた二人だが、もうひとり、現役アイドルをしている同級生が「運命の女性」として昌彦の前に現れて……。三角関係の予感にこの先の物語への期待感が膨らみます。
(新作紹介 カクヨム金のたまご/文=愛咲優詩)