第五話 王城にて
~第二王子ルミエルとの語り合い告白があった次の日~
《セレル王国王城~謁見の場前廊下~》
「大丈夫かしら…?」
「大丈夫だと思うぞ…お父様(国王)もお母様(王妃)もレイのこと気に入っていたしアーレイ兄様がバカなことやってたからねぇ…」
「た…確かに(汗)」
コツコツ…
カツカツ…
「ん…?なぜレイフェエマ嬢がここにいるのだ!!」
「本当ですねぇ~ あ!ルミエル様ぁ~♡そんな女の隣にだなんてぇ~やめたほうがいいですよぅ~♡」
いきなり来た文句をつけてきたりしたのは第一王子のアーレイ殿下と、どこぞの男爵令嬢のシャーリアだった…
「…あなた方に王城にいてどうこう言われる筋合いはありませんわ、お父様は宰相で王城にいらっしゃるんですもの」
「シャーリア嬢、貴方は男爵令嬢でレイフェエマ嬢は公爵令嬢だ、貴方より格上の存在なのだから『そんな女』とは言わないでもらいたい」
「なんでですかぁ~?私たちは婚約しにここに来たのでもうそろそろあなた達より格上の存在になるんですよぉ~」
「婚約?!貴方第一王子殿下と婚約するつもりなのね…そう、まあいいわ、あなたたちこの部屋(謁見の場)に用があるのねでしたらどうぞお先にお入りになってもよくてよ」
「言い方がいちいちきついですわぁ~(泣)アーレイ様っ入りましょ♡」
「あ、あぁそうだな」
《セレル王国王城~謁見の場~》
「国王様ぁ私たちぃ~婚約したいんですぅ~♡」
「お父様婚約の許可をお願いします」
国王様と王妃様は私たちが入るよりも前に第一王子殿下と男爵令嬢のシャーリアが来たことに驚きさらに婚約の許可さえも求めてきたことにさらに驚き、驚きすぎてもう呆れていた…なんか…ご愁傷さまです(苦笑)
「はぁ…とりあえずレイフェエマ嬢とルミエルも入ってきたらどうだ?」
「わかりました」
と私たちは答えてどこぞのバカなお二人の隣に行った。
「それで…アーレイたちの要件はアーレイとシャーリア嬢が婚約したいから許可をしてほしいと…?」
・・・・・・・・・・・・・
と国王様が言うとシャーリアはいつもながらのこちらの世界ではありえない服装で国王様の前に立ち手を祈りをささげるときの形にして
「私は聖女ですぅ~、聖女であれば第一王子の婚約者でもいいんじゃないんでしょうかぁ~♡」
と上目遣いで言った。
「…それで、ルミエルたちの要件は…大体聞いているが君たちから話してくれないか?」
…完全に無視したな…シャーリアのほうはこちらの要件が気になるようで無視されたことを完全にスルーしてるけど(苦笑)
「俺たちも婚約を許可していただきたくやってまいりました」
「そうか、報告の『両思い』は間違いないのだな?」
「間違いでは…ありませんわ///」
と思わず顔を赤くしてしまうのは本当にしょうがない…うん
顔を赤くしたのを見て国王様は話し出した。
「私とカミラース(王妃)も互いに恋に落ちて家柄もちょうどよかったから婚約できたんだ(⌒∇⌒)第二王子と公爵令嬢というのはまさに完ぺきといっていいと思うぞ。」
「ということは…婚約は…」
と私が聞くと
「婚約を許可する」
と国王様が言った。
私とルミエルは思わず
「やった」
と小声で言い前世で決めていた成功したときの手遊びみたいなのをしてしまった。
国王様たちは何をしているかわからなかったらしく何も言われなかった。
「お父様、僕とシャーリアの婚約のことは…」
と第一王子が言ったところでさっきの国王様の話を思い出した。
・・・・・・・・・・・
【私とカミラース(王妃)も互いに恋に落ちて家柄もちょうどよかったから婚約できたんだ】
と国王様は言っていた、第二王子と公爵令嬢の立場はとても良すぎるだろう、第二王子ならば男爵令嬢でもよかったかもしれないしルミエルは頭がいいからなおのこと国王にふさわしいかもしれないし、そこに公爵令嬢が加わったら?ものすごくバカな公爵令嬢ではない限り第二王子が国王になるのはほぼ確実だ。
だって…『バカ』な第一王子に『バカ』な男爵令嬢のグループと『普通に頭が良い』第二王子と『めちゃ頭いい』公爵令嬢のグループでクイズでもしたら絶対に第二王子のグループが勝つだろう。
それに、たとえ聖女だったとしても『バカ』でさらに立場の低い『元平民上がりのマナーもない男爵令嬢』だったら第一王子に釣り合わない…本来なら…第一王子も『バカ』だったらその人柄的には合うのだろう。国王になれないのはわかる。
継承者第一位の第一王子が国王になれなかったら…いや、国民も第一王子が『バカ』だということは知っているからいいのか…(いやここまで考えた意味よ…よし戻ろう)
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