A社の後遺症

 やはり、とっ散らかっていた危機感だの嫌悪感だのを文字にして発信すると、いくらか落ち着きが戻ってきたように思えます。

 それでもやはり、ここ数日、私は目に見えて心身のパフォーマンスが落ちていると思います。

 現職に変わってからは三食もりもり食べていたのですが、ここ数日は久々に食欲不振を覚えました。

 A社との関係が切れても、A社で被ったものは決して無くならないと、今一度思い知らされました。

 同じにすると失礼で烏滸がましいかも知れませんが、ベトナム帰還兵のようなものかも知れません。

 曖昧な戦線の中、常に奇襲に身構えなければならない。

 本土に帰ればそんな事はまずあり得ないとわかってはいるが「あそこの建物に敵が潜んでいるかも知れない」と言う疑念は決して晴れない。

 そして家族すらも「そんな事は絶対にあり得ない」と理解してくれない。

 けれど、理解されなくて当然なのだろうと、理屈の上ではわかります。

 妻しかりA社の係長しかり、本来ならブラックな人に対してある程度鈍感であるから、日常を平静に生きられるのだと思います。

 しかし、一度「常識の世界に生きていない存在」を認識してしまうと、恐らく半永久的に、そうした鈍感で居る事の平和が失われるのだと思います。

 直接的な被害もさる事ながら、後遺症と言う面においてもタケさんや義姉のようなレベルにまで達した人は罪深いのだと思います。

 

 とにかく今一度、A社と義姉の違いを客観的に分析します。

 

・A社の干渉は毎日だったが、義姉は年に数回のみ

・A社ではタケさんの異常性が全く認知されていなかったが、妻はある程度(私よりも過不足無く)義姉の異常性を理解し、押されがちだがコントロール出来ている

・A社は私をノーリスクで攻撃できたが、義姉が私やこちらの家庭に危害を加えるには相応のリスクが生じる

・A社をクビになれば路頭に迷う所だったが、妻の実家と決裂したとしても、生活的には致命傷にはならない

・自分の力を誇示したがるオラオラ系のタケさんに対し、誰か他人を隠れ蓑にしないと意見できない義姉

 

 理屈の上ではここまでわかっています。

 それでも、私の予想を超えて家庭を壊されたり命を奪われるかも知れない。

 その不安が拭える事はありません。

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