ダイさんはNPDなのか?

 タケさんが十中八九、自己愛性パーソナリティ障害(以下、NPD)であろう事はわかりました。

 それではリーダーの片割れであり、同じように私を追い込んでいたダイさんもまた、そうなのでしょうか?

 被害の大きさはさておき、質としてはタケさんと同じような事をしていると思います。

 一度潰れて休職した人間を、同じように叩き続けた彼は、一見してまともではありません。

 とりあえず、ダイさんを例のNPD定義に当て嵌めてみます。

 なお、なるべくA社末期ではなく、まだ私との関係がそこまで悪くなかった時期・彼がリーダーになる前を基準に考えていきます。

 

(1) 自分が重要であるという誇大な感覚(例:業績や才能を誇張する、十分な業績がないにもかかわらず優れていると認められることを期待する)

 →✕ たまに「何で俺がここまでやらされる」と言うのは聞きましたが、まあ、これに関しては私でもそう言うでしょう。

(2) 限りない成功、権力、才気、美しさ、あるいは理想的な愛の空想にとらわれている.

 →△ 思うように職場が動かないとブチ切れるのは、まあ普通の人間でもそうかも知れませんが……自分の非は棚上げして(酷いときは私達に転嫁して)いる事はちょくちょくありました。

(3) 自分が “特別” であり、独特であり、他の特別なまたは地位の高い人達(または団体)だけが理解しうる、または関係があるべきだ、と信じている.

 →✕ 対人関係はそこまで器用で無く、損してるなと思わせるところはありました。本人としても、極力面倒は避けたかったようで。

(4) 過剰な賛美を求める.

→✕

(5) 特権意識(つまり、特別有利な取り計らい、または自分が期待すれば相手が自動的に従うことを理由もなく期待する)

 →✕

(6) 対人関係で相手を不当に利用する(すなわち、自分自身の目的を達成するために他人を利用する).

 →✕ 基本、一人で勝手に動いてテンパる。私に限らず、コミュニケーションを取らないので、利用どころでは無い。むしろその対極にある気がする。

(7) 共感の欠如:他人の気持ちおよび欲求を認識しようとしない、またはそれに気づこうとしない.

 →△ 人にエスパー能力を求める割に自分が空気読まない所は元々あったか。

(8) しばしば他人に嫉妬する、または他人が自分に嫉妬していると思い込む.

 →✕ 自分が実務の面でタケさんより劣る事は自認していると発言。ただ、だからと言って闘志を燃やす風もなく、必要性も見出だしていない。なるだけ面倒を少なく、ストレスフリーに仕事したいらしい。至ってまともな感性だと思います。

(9) 尊大で傲慢な行動、または態度

 →△ 私と折り合いが悪くなる以前から、嫌いな上司にネチネチとかはあった模様。ただし、直接言うことは稀の模様。判断が難しい。

 

 △が3つ。○と言い切れる項目が一つもないあたり、彼はNPDとは程遠いようです。

 にも関わらず、彼の私に対する詰め方はタケさんのそれと同じに見えたし、実害もかなり出ていました。

 言うまでも無いでしょう。彼はタケさんと言うNPD者を模倣しただけの偽者だったという事です。

 彼とマジモン・タケさんとの決定的な違いは、やはり、執着やハラスメントの持続力にありました。

 ダイさんの場合、宿題を出して採点する、更衣室まで追いかける、帰宅後にまで電話をかける、と言う行為で自分の時間を潰す事までしませんし、私や後輩があまりに無理解を見せると、途中で疲弊して話をうっちゃってました。

 中学の時分、何となしに生物の教科書を斜め読みしていると「満腹中枢を壊されたラットは、延々と餌を食べ続けた」と言う割りと残酷な話が載っていました。

 つまり、満腹中枢を破壊されたタケさんの物真似をしてみた所で、ダイさんが彼と同じ量を食らう事など、どだい無理な話だったのです。

 マジモンのNPD者を見分けるヒントは、ここにあると思います。

 

 ダイさんのような人間が模倣する事で、タケさんのような本物の異常性が隠れてしまう。

 ただでさえ、このタイプの異常者は紛れ込みやすく、認知が困難なのです。

 それどころか、タケさんの理屈がその場におけるスタンダードとされ、あとの世代への慣習とすらされてしまう。

 事実、A社の負の側面は、タケさんやダイさんの一世代ではきかないほどの歴史があると思います。

 ちなみに(旧)部長もNPD定義に当て嵌めてみましたが、○が6個。

 ここで載せるにも面白味の無い人物なので内容は割愛しますが、この方が遺した負の遺産も多分にあると思います。まだ現役ですが。

 ある意味で、「同罪の傍観者」と言うのは、自分の責任・言葉で生きていたタケさんよりも卑怯であり、害悪では無いかと思います。

 自分の在り方も自分で定められない人間には、黙っていて欲しいものです。

 我が強すぎて人を殺しかねない人間にも、黙っていて欲しいものですが、それはさておき。

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