パワハラの頻出ワードその3
「辞めて良いよ」
チャンスです。可能なら、売り言葉に買い言葉で退職まで持っていきましょう。
恐らく本当に人事権のある人には引き留められるでしょうけど、その時点で加害上司にはある程度のダメージが行く筈です。
もし加害上司に人事権が無い場合、経営陣を無視した独断専行になるからです。
あらゆる言葉には責任が付きまとう。迂闊な一言で会社に損害を与え、場合によっては人命を奪う。
ブラック上司には、そんな小学生以前の常識が欠落しています。
「何故そうした?」→「言い訳するな!」
お得意のダブルバインド。
何故そうしたかを本人に言わせる。その過程で考察させる事で、間違いや弱点をフィードバックさせる。それ自体は、指導法としては正しい。
ただし“正論”ほどパワハラ上司に利用されやすい、と言うことは覚えておきましょう。
対策としては、相手は答えなど求めてないので、ひたすら耐える……だけではこの話が無意味なので、私はどうしたかと言う話を一つ。
ひたすら理詰めで説明し続ける。
「何故そうした?」
「○○は△△すべきと判断しました」
「言い訳するな!」
「しかし状況から○○は△△すべきとも取れまして……」これをループ。
何を言われても、同じ言葉の繰り返しになっても良い。「確固たる理念のもとそうした」と言う顔をして、否定されている事にも気付いていない頭の悪い顔をして、敵が疲れるまで客観的な説明を羅列し続けるのです。(自分を正しいと盲信していると言う意味での)確信犯を演じるのです。
これで「少しちょっかいかけてやろう」程度の攻撃にはある程度の抑止力になると思います。気晴らしのつもりが、余計に疲れるのですから。
それに、ブラック上司とてパワハラ中は時間を消費します。自分の仕事を滞らせたり、帰る時間を自ら遅らせているわけです。
恐らく貴方がしつこく粘れば、「もういい、やめだ」と損切りをしてくる筈です。
「本当にそのやり方で正しいのか? 何を根拠に?」
E社に転職して痛感したのですが、滞りなく正しい行動を取るには“成功体験”が不可欠です。
一度自分で成功させる事で、それ以降同じプロセスを迅速かつ正確に行うことが出来ます。
逆に、何をしてはいけないか、と言う事も自分の中で確信を持って初めて身に付きます。
本当にそれで良いのか、あるいは、本当にそれは間違いなのか。それを考察する事自体は間違いではありません。
しかし、先にも述べた通り、パワハラ上司とは普遍的な“正論”を巧みに利用してきます。
敵は貴方に間違って貰わなければ困ります。
また貴方に正解されると困ります。
だから、虚実を混ぜて撹乱するのです。パワハラ上司を“敵”と見据えれば、しっくり来るでしょう。敵を妨害するのは、正当な戦術なのですから。
本当に正しいのかどうか、それを考察するのは貴方自身です。
対策としては、これも先に述べたのと同じ。
ひたすら「これが正しいと思います!」と言い張りましょう。
ただオロオロして見せるよりは事が短く済みますし、(相手に逆らわない範囲で)強気の姿勢を見せることで、相手の嗜虐心を抑制できます。
「確固たる意思のもと、仕事をする」ブラック上司がいかにも好みそうな言葉です。
敵の言葉を、逆に利用してやりましょう。
私がなにかとパワハラ上司を「人殺し」「犯罪者」「敵」という強い言葉で批判するのは、
被害者の方(あるいは加害者になってしまっている方)により確実にショックを与え、理解して貰うためです。
人は、惰性の中で他人の言葉をなあなあに受けとる性質があると思うので。
お互い様ですが、放った言葉には責任を持ちましょう。
“社会人として”最低限度のルールです。
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