第27話 あなたに歌を歌う

 「あんた、なんか顔変わった?」


 バイト終わりの駅にて、お姉さんに、昼馬さんにそんなことを言われた。ちなみに、今日は宵川さんもついてきている。なんとなく、三人で話していて、駅のワッフル屋で買ったワッフルを食べ歩いているときだった。


 「別に整形とかしてませんよ?」


 「いや、そうじゃなくてね……」


 「あー……私も、むーさんの言ってることなんとなくわかるな」


 昼馬さんの横から宵川さんがひょこっと顔を出して、じーっと私を見てくる。二人にまじまじと眺められて、思わずたじろぎながら、私は頬を掻く。


 「……変わった? 何がですか」


 「なんだろ、雰囲気」


 「明るくなったよね、なんとなくだけど」


 思わず、笑う。明るくなった、ねえ。


 「何にも変わってませんよ」


 「そーかな」


 「いや、変わったよー、なんか、こう、なんかね!」


 私の言に、昼馬さんはとりあえず納得して、宵川さんはまだ変わったと主張している。そもそも宵川さんとは、出合って三回か四回だったはずだけどね……。人懐っこいというか、距離を詰めるのが上手いというか。よく見てるのかな。


 「まいちょんはね、もっと前はあった時はね、なんか影があったよ、自信なさげーな」


 「そっすか……まいちょん?」


 「みーちゃんの癖、すぐ人にあだ名付ける」


 「まいちょんもみきちゃんって遠慮なく呼べよー」


 「うっす、みき殿下」


 「はは、くるしゅうない」


 「なんでそうなる」


 「ちなみにむーさんの下の名前はむつみね」


 「うっす、むつみ総統閣下」


 「ほんとに、なんでそうなったの?」


 「まいふゅーらー」


 「はいる、むっつみー」


 「駅構内で敬礼すんな変人二人」


 「むーさんにだけは「あんたにだけは言われたくねー!」ないよー!」


 いやあ、このわけわかんないノリ死ぬほど好き。


 そんなふうに、けらけら笑いあって、私達は別れた。むつみさんはちょっと疲れてるけど、どことなく楽しそうにため息をついて、みきさんと二人で私達は笑ってた。


 帰りの電車に揺られながら、落ち着いたときにふと二人の言葉を思い返す。


 変わった。


 明るくなった。


 前はもっと、自信なさそうだった。


 ……別に自信が付いたわけじゃないだろう。言葉一つで人間は変わらない。


 毎日、ちょっとずつ積み重ねて人間は変わっていくのだ、そんなに急には変わらない。


 私は相変わらず、今も昔も、自信はないし、他人にどう思われるかは怖いし、でも自分は隠したくないし、ゆかさんは好きだし、そんなめんどくさいやつだよ。相変わらずね。


 がたんごとんと列車が揺れる。そのリズムに合わせて、何かが私の中で音を刻む。


 次は、どんな曲にしようか。


 「私的な暴動」も、アレンジ版の「震えた指」もどちからといえば、ロック調だったから、ちょっと穏やかな歌にしよう。


 夏の窓辺で好きなあなたの隣で歌うみたいな、落ち着いて、リラックスして、心を開いて歌うみたいな。


 ただ、隣にいるあなたが好きなのだと歌うみたいな。


 そんな歌にしよう。


 頭の中で仮決めの音が流れていく。


 それに合わせて、小さく、小さく、適当な歌詞をくちずさむ。


 好きだよ


 あなたが


 たくさん変わっても


 それでも、あなたが、好きだよ


 小さく、小さく、くちずさむ。


 あなたを想って、ゆかさんを想って。


 そうして、ふと目を閉じた。


 想う。


 そういえば。


 あなたに嫌われるかもと怖がることが、いつからか少なくなったね。


 ゆかさんの隣にいて、不安になることが減ったね。少し。


 それ、なのかな、ちょっと、変わったことといえば。


 

 ※



 「ゆかすぁーん、未完成だけど、新曲できたー。聞いてー?」


 「う、うん。いいよ」


 お風呂上りにふと思い立って、ゆかさんにそう声をかけた。ゆかさんはまだお風呂に入ってないからあれだけど、まあ、すぐ終わるからいいでしょ。軽く髪を拭いて、自室に入る。後ろから、ひょこひょことゆかさんが入ってきて、座布団にポスんと座る。どことなく落ち着かない様子で、きょろきょろしている。なんだろ、かわいい。しかもいつもより、どことなく大人しい。


 「どったの、ゆかさん。借りてきたネコみたい」


 「そんなこと……ないよ?」


 「ふーん、そっか」


 新曲発表だから、緊張してるのかな? 私より緊張して、どうするよ。軽く笑って、ギターを抱いた。


 ふうと長く息を吐く。


 ピックを軽く、手の中で回す。


 肩の力が、背中の力が、手が、足が、指先が、力を吐き出していくのが分かる。


 頭がどことなくぼーっとするけど、どことなく心地いい。



 あ、これは。



 独りの時にたまにある、いい集中が出来てる時の感覚。


 あまり、人前で弾くときは感じたことがないんだけど。


 軽く腕を動かしてみる。


 金属の弦にふれる左手をじわりと感じる。


 調子いいな、なんか。


 例のライブがあったから、ゆかさんの前だと吹っ切れたかな。


 ギターが、ピックが、身体の一部になったみたい。


 息を吸った。


 弦に手をかけた。


 世界がすっと遠くなる。


 ここにはもう、私と私の一部になったギターと、あとはゆかさんだけ。


 この歌を届ける。私とあなただけ。


 指が動く、なめらかに。


 先の展開なんて考えていないのに、勝手に音を吐き出していく。


 自分でも想定していなかったアレンジを、指が勝手に奏でていく。


 どことなく納まりが悪かった歌詞たちが、綺麗に収まっていく。


 届ける音が、奏でる音が、口ずさむ音が。何もかも一つになっていく。


 全てが綺麗に収まって、一つの形になっていく。


 これはあなたに届ける歌。


 あなたの隣にいる、私の歌。


 ゆかさんの顔は楽しむみたいな、感動しているみたいな、ちょっと驚いているみたいな。ちょっと怖がってるみたいな。


 怖い?


 ゆかさん、なにが怖いんだろね。


 でもね、歌うから。私が歌うから、そんな怖さも私が歌うから。


 だから笑って?


 あなたが前を向けることが、私の幸せだから。


 日常を歌う。


 思い付きの歌詞が口からあふれ出す。


 考えてもなかったCパートを指が何の迷いもなく弾き始める。


 怖くない。


 不安じゃない。


 だって、自信なんてなくてもいいのだから。


 あなたの前で、私は何も偽らなくていいのだから。


 私は私なのだと歌う必要すらない。


 ただ、ありのままを歌えばいい。


 弱さも、怖さも、それでいいから。


 あなたの優しさも、慈しみも、それでいいから。


 私もあなたも、今、ここにいる。


 それでいいから。


 

 ※



 「ーーーーーっつあーーー、録音しときゃよかったーーーー!!!」


 歌が終わって思わずうなる。あんなにアドリブがボロボロ零れだすとは思わなかった。しかも結構いい感じだったくない?


 覚えてる分だけでもメモらねば。私は慌ててベッドの隅からネタ帳を引っ張り出すと覚えている限りのことを書き連ねる。とりあえず、歌詞! そんであとは大体のメロディーラインいや、なんかどっかに入れたアドリブの休符がめちゃくちゃいい仕事してた。あれ、どの部分だっけ? っていうか、Cメロめちゃくちゃ自然な入りじゃなかった? っていうか、人前でこんなに集中状態よかったの初めてだ、大体いっつもそういう集中が来るときはわかったけど、今回歌い出しまで、全く予感なかった! しくじった!!! わかってれば録音してたのに……!


 「ま……い?」


 「ごめん、ゆかさん!! あと五分、いや十分だけ待って!! 感想はそれからで!」


 「あ、うん、じゃあ……お風呂入ってきていい?」


 「どうぞ!」


 メモをしながら返事をしたものだから、ゆかさんの顔は伺えないけれど、どうだったろうか。いや、でも今、表情見ちゃダメだ。完全に集中がそっちに持ってかれる。今は、今だけはこの余韻を書ききらねば。


 ゆかさんが離れる音を聞きながら、メモに没頭。


 その後、20分。


 およそ、思いつく限りのことは書ききった。Cメロも覚えてる限りは楽譜に書き写したし、あとはまあ、何度か弾き直して感覚を思い出していくしかない。


 いい思い付きはこういう突発的に来るから困りものだ。しかも、大体、その瞬間に忘れるともう二度と思い出せない。


 「ぐう……想定外に疲れたじぇ……」


 まさか、こんなことになるとは……。ゆかさんには感想も聞かずにほっぽり出した形になっちゃったし、申し訳ない。


 でも、まあ、いい曲かけそうかな。これ。あとはどんだけ再現できるかだけど……。


 軽く息を吐いて、集中を解くために伸びをする。


 丸まってメモしていたものだから背中が痛い。


 バキボきと肩甲骨が不穏な音を立てるころ、がちゃりと遠くで風呂場のドアが開く音がした。


 あ、ゆかさん出てきた。


 数分ほどして、支度を終えたゆかさんが私の部屋に顔を出す。


 「あ、ごめんね、ゆかさん。急にわちゃわちゃしちゃって、いやー、あんなアドリブ出てくるとは自分でも思ってなかった」


 「あ……うん……そうだったんだ」


 「歌詞も本当はもうちょっと座り悪かったんだけど、なんかすっと出ちゃって。最後のメロディーもあれ考えてなかったんだよ。アドリブでさ、でも出来が良かったから、あれそのまま採用かな。いやあ、こーいうのあるから、本当はスマホとかでいいから録音しといたほうがいいんだけどねー」


 「そ、そう」


 「んー、ゆかさん、顔赤くね?」


 「ーーーーそんなことないよ」


 「いやあ、赤いって。さては湯あたりでもした? お湯の温度高くし過ぎたんじゃない? ゆかさん、熱いの好きだからって、無理しちゃダメだよ」


 「ーーーそっかな、そうかも」


 「そうそう、あ、冷たい飲みもの淹れよっか。で、できたら感想いただけると、ありがたし。ゆかさん、何がいいー?」


 「水、でいい」


 「おっけー、私は何のもっかな、カルピスなかったっけ?」


 部屋を出て、戸棚からコップ二つ。あと冷蔵庫を開ける。


 二つのコップにカルピスと水、あと氷を入れる。カルピスは水少な目でちょっと濃く作る。


 いいよね、濃いカルピス。口の中に変な膜出来るけど。


 カランコロンと二つのコップを揺らしながら、ゆかさんの待つ部屋に戻る。ありゃりゃ、ゆかさんまだ顔赤いや、さてはよっぽどのぼせたな。もー。


 なんだかぼーっとしてるから、首筋にコップを当てる。


 「ふにゃひゃっっ!??」


 おうおう、結露してるから、冷たそうだね。


 何の生物かもわからないゆかさんの声に思わず笑いながら、私はコップを手渡す。


 「も、もう、何するのまい」


 「いや、熱そうだなーって思って」


 「びっくり……したから」


 「ごめーんね」


 けらけら笑いながら、ゆかさんの隣に座る。すとんと、横目で顔を覗き込みながら、私もカルピスをすする。うん、甘い。


 「で、どうでした? 新曲」


 「す、すごかった。なんか、破壊力が」


 「……そんな、メタルな曲だったっけ?」


 「えと、なんていうの、こう感情をぐわって揺らすみたいな。感じがして、あの、あと最後の歌詞が、その」


 珍しく、しどろもどろだな、ゆかさん。どうしたんだろ。


 「ああ、愛してる、ですか? それとも、あなたの隣に入れて幸せ、ですか? もしかして、ちょっと安直?」


 「う、ううん、そんなことないんだけど、なんか、そこの破壊力がすごくて……」


 ゆかさんは一生懸命、言葉にならない何かを顔を赤くしながら、手を動かして説明しようとしてくれている。……ふむ、わからん。


 「ふーん、そっかあ、あそこは単純な言葉でもいいのかなあ、捻ったのも試したかったけど……」


 「あれは……うん、あのままがいいと思うよ」


 「なーる、じゃあ、あのまま作って、ちゃちゃっとアップしちゃお」


 大筋はできてるし、伴奏はむつみさーまーにでも相談しようか。なんか夏仕様みたいだな。


 「あ、……そっか」


 「ん?」


 「やっぱり、あの、変えた方がいいかな、ちょっとだけ」


 ゆかさんが、ちょとうつむく。


 「ふうん、その心は?」


 「えっと、うんと、その……」


 「ふむ?」


 「なんと、なく」


 「………」


 なんとなく、かあ。


 「そんな理由じゃ、だめ……?」


 「いえ、結局、なんとなくで作ってるんで、アリかと。そう感じるだけの何かがあったんでしょ」


 極論、私、全部なんとなくだし。曲の作り方に理由は作れるけど、作り終わった後にしか言えないことだ。作ってる時は結局、なんとなくなのだよ。


 「そっか、よかった?」


 「ん?」


 「……まいが、見も知らない人に愛の告白してるみたいになっちゃうし」


 「……今までの歌も割とそういう部分ありませんでした? 恋ガタリとか」


 「そうだけど、さ……」


 ゆかさんは水をちびちびすすりながら、顔を赤くしたまま、そんなことを言う。なんだ、この可愛い生物。


 ムラッとしたから、そっと回り込んで、後ろから胸をもんだ。


 「ふひゃなやぁぁ!!」


 あ、謎の生物二匹目。っていうか、ゆかさんノーブラじゃん。風呂上がりだし、そりゃそっか。いや、ゆかさん大きいんだから、ナイトブラくらいつけたほうがいいんでない。ふーむ、しかし、柔らか、えろ!!


 さらに握れば沈み込む感覚が分かるのだろうけれど、そろそろポイントラインだし、すっと身を引く。


 驚いたゆかさんはぎりぎり水は零さなかったみたいで、慌てたように私の方をみた。


 ちょっと、困ったような、赤い顔で、涙を目尻に浮かべながら、胸元を押さえていた。


 うわ、なんか、もうその仕草がえろい。っていうか、本当にえろい目的で触ってしまったみたいな罪悪感ある。でも、それのせいかよけいえろい。いや、そもそもえろい目的で触ったな、私。


 とりあえず、弁明でもしよっか、私。


 「ゆかさん、って感度いいですよねー」


 弁明とは。


 弁解して、己の意図をはっきりさせることである。うん、えろいことが目的だしね。何も間違えてねえ。


 「ふえ……へ、かんど……え?」


 いかん、本当にイケない雰囲気になりつつある。ちょっと困惑する相手に無理矢理するのも悪くないよね奥さん、と脳内の悪魔が囁いてくる。へいへい、おとなしく引っ込んでな。


 ちなみに、ゆかさんはその間、顔を真っ赤にしたまま、フリーズしていた。オーバーヒートの方が近いのかな。いや、言ってる場合じゃなくてね。


 「いやあ、すいません、ちょっとムラッときて」


 「う……あ……う」


 あまりに、困惑しすぎてセクハラポイントすらつけるに至っていないみたいだ。畳みかけてもいいけど、ま、情緒ってものがないよねえ。


 仕方ないので、眼に入ったカルピスを口移した。


 情緒とは。


 前やった時みたいに、舌を絡めかけたりしてもいいけど、今回はあっさり目。ゆかさんの精神のリセットが目的だし。いや、リセットできるか、これ? うん、私がやりたいだけだな。


 首を無理矢理抑えて、唇を奪う。一度やったから、ゆかさんも反射的に前よりはスムーズに受け入れてくれた。私の口から漏れたカルピスが程なくして、ゆかさんの喉に流し込まれる音がした。


 うん、えろい。そして、満足。


 あー、性欲みたされるわー。控え目に行って最低か、私。


 ま、いいか。


 最近、わかった。


 これをしても、多分、ゆかさん、傷ついてない。


 動揺はしてるんだろうけどね。


 へへ。慣れって怖いね、ゆかさん。


 私色に染まってきたということですね、違うか。


 私のスキンシップにも段々と慣れてしまったようで。


 ゆかさんの口から、少しカルピスが漏れてる。えろい。


 うーん、白い液体ってどうして無条件にえろいんだろうか。やっぱ、いろいろ意味がこもるからかな。


 私がそんな感慨にふけること10秒ほど。



 「まいのどえろーーーーーーーー!!!!!!!!」



 正気に戻ったゆかさんが、泣きながら、顔を赤くして、私の胸をぽかぽかと叩き始めた。


 「はは、ごめんなさい。ちょっとムラッとしちゃって」


 「もーーー!! 最近、急なことしすぎ!!! ドキドキするからぁ!! 私、心臓もたない!!!」


 「ははは、ごめんなさい。ゆっくりだったらいいんですかね?」


 「絶対、それもドキドキする!! じれったいのが一番、興奮するって本に書いてあったから!!!!」


 「なんの本読んでんですか、ゆかさん」


 「もー!! もーーーー!!! もーーーーーーーーー!!!!」


 「うしのようだ」


 「うるさーい!!! だれが牛みたいに太ってるだーーーーー!!!」


 「そんなこといってないですよー」


 「うう! ああ!! もう! まいのあほーーーーーーー!!!!」


 「だいぶ前からご存じでしょうに」


 「知ってたけどさー!! まいがあほなのもえろいのも知ってたけどさーーー!! 私が一番あほーーーーーー!!」


 「流されて受け容れちゃうゆかさんが、私は本当に好きですよ?」


 「あほーーーーー!! えろまじんーーーーーー!!!!!」


 そうして、ゆかさんを慰めながらその日は更けていくのでした。


 あれ、セクハラポイントは?


 最近ついてないね、そういや。


 ま、いいか。


 ベッドに横なるゆかさんを寝るまでなだめながら、私はふふと笑みをこぼした。






 今日の幸せポイント:10ー10+1=1(一部ネコポイントに変換。実質16)


 累計の幸せポイント:92




 今日のゆかさんのネコポイント:15


 累計のゆかさんのネコポイント:93


 ゆかさん心は複雑である。

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