第2話

4月2日(月) 始業式

聖陸学園では1人1台学園からスマホのような専用デバイスを支給される。そして登校前に生徒それぞれのデバイスにクラス分けが送信される。


「ふあぁ、ねみぃぃ」


広大な敷地をもつ聖陸学園にはリゾートホテルのような寮がいくつかあり、1人1部屋使うことが出来る。

部屋を出た直輝は校舎に向かって歩いていた。


「まぁ予定通りEになれて良かった。どうせアイツもEだろうし」


しばらく歩いて1-E-7クラスの教室に着く。


「よっ、おはよ直輝。また同じクラスだな」


「おはよ、広斗。凄いなまた同じクラスになれるなんて」


こいつは俺の唯一の友達である大和田広斗おおわだひろとで、中1の頃からずっと同じクラスだ。広斗は小柄で運動が苦手だ。なので実戦テストでの評価が低く俺と同じEになっているのだ。


「直輝ならDに上がれると思ったんだけどな。まぁ今年も一緒に頑張ろうな」


「あぁそうだな。でも上がるなら広斗と一緒に上がりたいな、ぼっちはツラい」


「そうだな」


しばらく雑談していると担任が来て挨拶をして、始業式が始まる。この学園は生徒が多いので始業式などは放送で行われる。


始業式が終わり、クラスで自己紹介や今後の流れの説明を受けたりして、今日は午前中に解散となった。


「1週間後に親睦を深める為のアクティブウォーとかめんどいな」


「直輝はまだ良いでしょ。俺は運動苦手なんだよ」


「まぁそれは今週1週間アクティブウォーの授業らしいし、ほとんど訓練だと思うから、そこで身体を鍛えれば良いよ」


「そんな短期間で無理だろ」


「なら毎日鍛えとけ」



始業式の次の日からは、生徒達が親睦を深めるための【フィールド・オブ・アクティブウォー】が行われる。個人競技なのに親睦を深めるためとか意味がわからない。

4月3日は等級Aの1回2クラスずつで行われる。

4月4日は等級Bで同じように行われる。これが土曜まで等級ごと行われる。


高い等級の生徒達が戦っている間、それより下の等級の生徒にはアクティブウォーのための授業が行われる。授業と言っても基本的な戦い方などを教えられるくらいでほとんど訓練をする時間だ。






直輝と広斗は一緒に寮へ戻り、広斗の部屋で寛いでいた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

フィールド・オブ・アクティブウォー 入戸さる @Irido_saru

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ