第7話
あっけなかった最後の戦いを忘れることにした俺は、聞こえてきたアナウンスに耳を
傾けた。
『ハレーダンジョン深層踏破おめでとうございます。管理人のハレーです。
まさか踏破者が貴方なんて、お母さん驚きです。私が産んでから300年ぐらい経ってま
すけど、何をしていたんですか。』
え、えぇぇぇ…
確かに始まりは卵だったけど、こいつがお母さん??
ミイラ化してたし、これって言ったほうがいいのかな…
でも、実の子が実は死んでましたなんて、かわいそうすぎて言えねぇ…
『何も反応がないですが、まあ、いいでしょう。
最初の踏破者である、貴方には三つ好きなものをあげます。
決して、息子だからって本来は一つなのを三つにしたんじゃないですからね!
貴方には何もしてあげあれてないから、何でも言ってください。』
…心が痛い。
正直に話そうかな。
三つというのは惜しいが、騙してまで欲しくないかな。
「ハレーさん、話があります。
俺はあなたの子供じゃありません。」
『そんなこと見てたから知ってるわよ。正直な子が中に入ってくれて嬉しいです。
卵から育ったなら、それは、もう私の子も同然でしょう。お母さんと呼んでね。
正直者だから、四つにまけてあげる。』
…母ちゃん!!
この世界にきてやっと人の温かさに触れれたよ。
実際に会ってみたいな。
さぁ、気を取り直して、何が欲しいかな?
とりあえず、人化した時に着る服が何着かほしいな。鎧はいらないかな。
あと、その時に使う剣と槍と弓とか。
うーん…
『大サービス!
今言ってた物、全部あげるから、私の代わりにしてほしいことがあるんだけど、いいかな…?』
聞こえてる!?
というか、ぜんっぜんオッケーです。
『よかった。じゃあ、言うよ。私に代わってレードルンドって言う神を殺してほしいの。
貴方のお父さん、ひいては、私たちの一族の復讐なのよ。
神に匹敵するほどの力を持ってしまった貴方のお父さんである当時の竜王は自分の立場が危うくなることを恐れた奴に消滅させられてしまったのよ。
それに怒った私は、一族を率いて神を討ちに向かったんだけど、それでも、勝てなくて、一族のみんなから、後は頼んだぞって逃がされて、この地に落ちたんだけど、私も力尽きちゃったの。
その直前におなかの中にいたあなたを産んだんだけど、ちゃんと力を与えられなかったから、そのまま死んじゃったんでしょうね。
ごめんなさい。』
想像以上に頼まれごとが重かった。
というか、そんなことが…
あいつ、許せねえな
ぜっかく俺に頼んでくれたんだ。
分かりました!任せてください!
力をつけて、俺が死ぬまでに、討ち取ってやる。
『ありがとう。でも、もう既に、そんじょそこらの神よりも強いわ。
油断をしないければ、ほぼ確実に勝てるでしょう。
だから、心の片隅に置いておいてね。
私のことも忘れないでいてくれたら嬉しいな。
さて、さっき言っていた物と隠蔽と偽装っていうステータスをいじれるやつをあげるからね。有効に使ってください。』
俺は少しだけ、この人と会話をした。
『名残惜しいけど、もう送らないとルール違反になっちゃう。
最後だけど、元気でね。
じゃあ、上に送るわよ』
ちょっと待ってーー。
急いで、人化した。
初めてなったが、どんな見た目なんだろうか。
いつの間にかに置いてあった服のうち、普段着のほうに着替える。
武器や服だけじゃなく、使い時がわからない礼装や袋まで置いてあった。
これはかの有名な魔法袋か!
至りつくせりで、感謝してもしたりないな。
こんなにもらっていいのだろうか。
まあ、返すこともできないし、アイテムボックスの中に入れておくか。
ちなみに、アイテムボックスは、時空間魔法である。
いつの間にかに習得しており、中には、迷宮にいた魔物の核や素材を入れてある。
アイテムボックスの中は、時間も停止しており、例えば、あったかいスープを入れたら、その状態が維持される優れモノ!
ふざけるのは、後にして、剣は腰からぶら下げた。
準備できました。
ありがとうございました。
また会いましょうね。
そう言おうとしたら、意識が薄れていった。
身体が光っていく。
これが、転移する前兆なんだろう。
ずっと待ち望んでた外に出れる。
光で、周りが一瞬見えなくなった。
「まぶしい。」
人化して最初の一言がこれだった。
初めての外は雲一つない晴天だ。
幸先がいいように感じる。
気付いたら、すでに、ハレーダンジョンの入り口の前に立っていた。
人であふれかえっている。
これが冒険者というやつだったりするのだろうか。
奥のほうに見える街らしき場所へと歩き始める前に、さよならの代わりに、もう一度ハレーダンジョンの方を見た。
そこには、大きな建物と、そこに構えている門があり、これがダンジョンの入り口なんだろうと漠然と思った。
少し名残惜しいが、街へ歩き始める。
後ろから「愛してる。」と聞こえた。
俺は、振り向くことなく歩き始めた。
個体名: ヴァーミリオン・ドラグロード(枯木竜之介)
種族: ヒト 【イモータルゴッド・ドラゴン】lv.143
種族スキル: ブレス(極大) 龍鱗 龍魔眼 骨強化 皮強化 突進 吸血 変身 不滅 分身 竜の咆哮
ユニークスキル 神羅万象 スカベンジャー 魔導の極み
スキル: 天拳術10 天剣術10 天弓術10 天棒術5 天爪術10 天槍術10 天擲10
闇魔法10 聖魔法10 四元素魔法10 光魔法10 雷魔法10 氷魔法10 重力魔法10 時空間魔法10 付与魔法10 錬金魔法10
闇無効 聖無効 光無効 魔法無効 物理無効 状態異常無効
人化 言語理解 ドレインタッチ 夜目 威圧 隠密 高速飛行 加速 超感覚 直感 絶倫 器用貧乏 隠蔽 偽装
魔力自動回復(極大)
体力自動回復(極大)
超高再生(極大)
称号: 異世界からの転生者 伝説の龍の子供 ローリングクラッシャー 大物喰らい
賢龍 ハレーダンジョン深層踏破者 一族の意思を継ぐもの 自分殺し 孤独の龍王
加護: 創造神の寵愛 レードルンドの嫉妬
武器: 魔槍ゲイボルグ(神級) 魔弓シェキナー(神級) 魔剣アロンダイト(中級)
装備: アダマンタイトスレッドの普段着数着 虚死蜘蛛の糸の礼装一式 魔法袋(神級)
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