第6話 トイレの花子さん?花子くん?
この本を読んでから私は怪談や怖い話についてすごく興味が湧いた。
私は友達に怖い話について聞いてみた。
テケテケや、花子さん、青鬼、スレンダーマンなど、有名どころを聞いていた。
聞けば聞くほどもっと聞きたいと思ってしまう。そういえばこの桜宮中学校にも七不思議って他にあるのかな?と思ったので、友達に聞いてみた。茉莉は「そんなの聞いたことないけど、それについての本がどちらかの図書室にあるって聞いたよ〜音ちゃんなら読んだことあるんじゃないの?」と言った。
あれしか情報がないんだな……
けど……あれって図書室の本じゃないって司書さんがいってた気がするけど。
本当にあの本はなんなの?と思って友達に詳しいことを聞こうとしたら、
昼休みの終わりのチャイムがなった。
放課後、図書室へ行って、本をカウンターから取ってもらう。司書さんが「あの数字どうなった?」と聞いてきた。
あっ、確かにとカバーを見ると、数字は2になっていたのだ。
司書さんにそのことを言うと、司書さんは
「本当にこの本はなんだろうね。まぁ、まだ持ち主が見つからないから、春木さんはまだ読んでていいよ!」と言った。
あと2日で何かあるのか?それとも……
章数が関わっているのかな?
本の残りの厚さを見ると、厚さはほんの少しだった。本当に章数が関わっているのではないか?確認しようと目次を見ると、ネタバレ防止のためタイトルはないが、今から読む、6章、そして7章と、あと2章しかないことがわかった。もうすぐでこの本も終わりなんだなぁ……と私は寂しくなった。
私はページをめくった。
『トイレの花子さん?花子くん?』
タイトルを見ると、私の知っていそうな物語だった。私は本の物語の内容にワクワクしながらページをめくった。
トイレの花子さんって知っていますか?
花子さんって女の子ですよね!
しかしここ、桜宮中学校は男の子!
花子くんなんですよ〜
今回はその話……
私、
七不思議や怪談、怖い話が好きなJCだ!!
みんなに怖い話を話しているのだが、今日、友達とここの中学校、桜宮中学校の七不思議はないの?ってゆう話をしていた。
私から言ったのだが、本がそういえばあるんだったなぁ……と思い出した。
そういうことで、私は2階の図書室へ行ったのだが、桜宮中学校の怪異という本はないそうだ。やっぱり噂だけなのかな〜と思っていたけれど、私は諦めないよ!!
私は本棚を必死に探した。
その結果、端の誰も見なそうな本棚にあったのだ。
カバーは緑でタイトルは『桜宮中学校の怪異(別編)』と書いてあった。
へぇ〜別編なんだなぁ……
まぁ、見つかったから読むか!!
と私はページをめくった。目次を見ると、
最初の物語は花子さんで、2番目は4階の図書室、時の時計、鏡の怖さ、中古のカメラ、図書室にいる少女、七不思議、と私でも聞いたことない怪談がいっぱいあった。
すごい読みたいけど、実は私は本が苦手だ。
文字しか並んでいないあの本というものはなぜかすぐ眠くなる。
よく本をあの✕✕✕✕✕は沢山読めるな。と思った。
そこで私は、タイトルと最初に載っている簡潔的な説明を見て、実践してみることにした。まずは花子さんだ。4階のトイレに行った。「花子さん、花子さんいますか?」
と私はノックを4回する。
そうすると本当に花子さんは出てきたのだが……イケメンの男の子だった。
花子さんではなく花子くんじゃないか!!
私は霊感があるので、花子くんとなぜここにいるのか、話した。
話を聞いていると、花子くんはここの女子トイレの窓側のところにいじめが原因で閉じ込められたらしい。
そのあと、花子くんは耐えきれなくてそのままそのトイレの窓から飛び降りたらしい。
今思うと花子くんは弟の零斗くんをおいてけぼりにしたのを後悔したらしい。兄として最低な行いをしたと。
私は可哀想だと思い、今の学校を案内することにした。
まず、去年できた中庭から案内した。花子くんは新しい中庭にすごく驚いていて、楽しんでいた。
私は気になることがあった。
「ねぇ、花子くんっていつ死んだの?」
「え?僕?一昨年だよ……」
結構最近なんだね……私いま3年生だから、花子くんとは同級生だったかもしれないね。と話しながら私は次に4階の音楽室へ案内した。
音楽室は馴染みのあったようだ。
花子くんは音楽がすごく好きらしくて、ピアノ弾けるそうだ。弾いて見せてくれた。
すごく、綺麗な音色だった。なぜかこの音色。私聞いたことがある。
なんだろう……なんか自然に涙が……
曲が終わった時、私はひとつのことを聞いた。「そういえば花子くんって元は何ってゆう名前なの?」
そのあと衝撃的な言葉を聞いた。
「僕のこと覚えてないの?」と……
私は戸惑った。花子くんと私接点あったんだと思いつつ、「えっ、ごめん。私昔のことわすれやすいから。」と謝る。花子くんはなにか呟いている。よく聞くと、
覚えてくれていなかった、覚えてくれていなかった。と何回も呟いている。
どうしたの?と言った瞬間、
花子くんはピアノの椅子に座り直す。ピアノをまた弾き始めると優しい音色が実体としてなぜか目に見える。徐々にスピードが激しくなっていく。音符の色が黒くなっていく。そして私にその音符が向かってきた。
ん?あれ?ここで終わってる。
私は何ページも何ページもめくっても白いページのままだ。
まさか……と思って、本を持って廊下へ続く扉を開いた。私が本を読むことに夢中になりすぎて、ピアノの音に気づかなかった。ピアノ音が音楽室から聞こえてくる。
この本の話、本当なのかもしれない……
この本通りになると、茉莉ちゃんは……
大変だ。早く私がいかないと。
けれど私はどうするんだ?方法も思い浮かばずにすぐ音楽室に必死で向かった。
扉を開くと、泣きわめくような。なにかを訴えるようなピアノが鳴り響く……
茉莉ちゃんを助けなきゃとという一心でピアノに向かった。私は無意識で本をピアノに置いた。私はなぜ置いたのか分からない。本からなにかが起きて、朝翔がピアノを弾くのをやめた。
茉莉ちゃんはなんとか私の行動で助かったらしい。正直実感が湧かなかった。まぁ、茉莉ちゃんが助かったから良いんだけど。
茉莉ちゃんはずっと男の子の幽霊と話していた。後に話を聞いたが、
本の通りに本を見つけて、花子くんと話していたらしい。そして、花子くんの本当の名前は「
茉莉ちゃんとある日音楽室で会ってから仲良くなった男の子だったそうだ。
それから茉莉ちゃんは一条くんと幽霊だけど付き合うことになったらしい。
そういえば小さいとき私もピアノを習っていたなぁ…あの時多分朝翔と一緒のピアノスクールに通っていた気がする。
とあるコンクールで最優秀賞をとった人のピアノを聞いてから、私はその人の曲をいっぱい聞くようになった。何歳のころかわすれちゃったけど。朝翔が弾いている曲はその人が弾いていた曲の中で私が1番好きだった曲。
その曲のタイトルは…
全ての話を聞いたあと、茉莉ちゃんは言った。
「そういえば、助けられた時音ちゃんの後ろになにか少女の幽霊がいた気がするんだけど、音ちゃん。無意識で本をピアノに置いたでしょ?」
「うん、そうだけど……」
「まぁ、音ちゃん。音ちゃん自身は分かってるかもしれないけれど、その本多分危ない。気をつけてね……」と言われた。
私はこれからどうしよう。
この本を読み続けようか……
唯一の光は景色の奥へと遠ざかった。
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