第7話 3Dモニタールーム
数日後、オカマ属性のある上司から呼び出されたエミリーは、紺色のパンツスーツを身にまとい、天空の城にある上司の部屋に訪れた。
今回は、死者が生存者の夢で再会するための3Dモニタールームまで、引率する簡単な仕事である。
担当する依頼者の個人情報を飲食物で汚したら大変なので、今回はロココ調のいつものテーブルには資料しかのせないで話す。
担当者は
エミリーが、「んっ?」というような顔をすると、上司はちょっと笑って、「佳子さんはお嬢さんに会える資格があるのか不安がっており、同じような経験したあんたもいるようにした行為はともかく、特別なことじゃないことは伝えてあるの。エミリーにお願いできるかしら?」と今度は申し訳ないような顔をつくって言葉を区切る。
勿論、エミリーは仕事を選べる立場じゃないし、もし反論したらゴスロリファッションの給料の前借りについてあれこれ言われるのは想定内だったから、「かしこりました」としまりのある表情をつくって答えた。
テレパシーで、すべてお見通しらしい上司は目に涙をためて、つまりは大笑いしながら、「頼むわね」と呟いた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます