1、ジョーズ/JAWS(スピルバーグ)
「ジョーズ」
アニマルパニック
1975年 アメリカ映画
監督:スティーヴン・スピルバーグ
音楽:ジョン・ウィリアムズ
出演:ロイ・シャイダー、リチャード・ドレイファス、ロバート・ショウ
※ ※ ※ ※ ※
(あらまし)
観光で成り立っている島の近海に大型の人喰い鮫が現れた。
警告を発する警察署長に対し、市長初め島の有力者たちはサマーシーズンの経済を優先して事態を過小評価し、対策を渋る。海開きを強行するが、大勢の海水浴客たちが立てる水音に、ついに鮫はその姿を現す……
警察署長は鮫の研究家と共に鮫専門の漁師の船に乗り込み、沖へ出発する……
_ _ _ _ _
今現在のハリウッド娯楽大作は、「この映画から始まった。」と、断言しちゃってもいいでしょう。
もちろん、それ以前にも娯楽大作映画はありました。
ただ、このスピード感、迫力、最新テクノロジーによる映像のリアリティーは、この映画が完成させて、現在の娯楽映画のスタートになった、と見ていいでしょう。
何よりも、2時間の上映時間の中で、
事件が起きて→主人公が危機を訴える→しかし権力を持つ常識人がそれを取り合わず邪魔をして→危機が増大して→ついに取り返しのつかない事態が起こってしまう。
(中盤でドーン、と盛り上げた後、)
事態を解決する為に勇者たちが集って→冒険に旅立ち→危機また危機を乗り越えて→ついに強大な敵を倒す。
という、娯楽映画のパターンを作り上げた。
たいていみんなこういうパターンになってるでしょ?
その原型が、これですよ!
この映画の大ヒットで、亜流のアニマルパニック物が乱造されて、そのほとんどが本家の足下にも及ばない駄作だったわけですが。
「ジョーズ」の後継者たる傑作が遂に現れた!、というのが、
逃げても逃げても追いかけてくる殺人アンドロイドの恐怖を描いた、
1984年、ジェームズ・キャメロン監督、アーノルド・シュワルツェネッガー主演の
「ターミネーター」
ではなかったかと思います。
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さて、ここからはおっさんの思い出話。年齢がバレバレで恥ずかしいんですが。
「ジョーズ」が1975年。
「スター・ウォーズ」が1977年。
「スター・ウォーズ」は家族みんなで観に行きました。
「ジョーズ」は初詣の帰り、街のあちこちに例の、海面を泳ぐお姉さんの下の海中から口にぐわあっと乱杭歯を覗かせたジョーズが迫る、っていうポスターが張ってあったのを覚えてます。
あと、テレビCM。とにかく大ヒットしてましたからね、しょっちゅう流れていたように思います。
数秒の映像にビビりまくっていたと思います。
映画を見たのは、小学校の高学年になってから、テレビ放送されたのを、
「ああ、あのおっかなそうな映画」
と、まだまだかなりビビりながら、チャレンジするつもりで見ました。
前半、人喰い鮫がいつ、どうやって現れるか?、ドキドキ、ビックリ!、怖かったですねえ~~~~。
後半、男たち三人で海に乗り出していってのハンティング。巨大ホオジロザメのモンスターぶり。長丁場の中、お互い『いけ好かねえ』と思っていた男たちが鮫に襲われた傷を自慢し合って認めていく仲間意識。そして、壮絶な・・・・
見終わった感想は、「面白かったあ…………」。
じっとり、まさに手に汗握っていました。
小学生が大人の面白がる映画を見通して、本当に面白かった、大人の面白さを存分に楽しめた、という充実感、
「大人の面白さを知った」
という、得意な気分がありました。
今改めて見ると、分かってはいたんですけれど、実際に鮫=ジョーズ(「あご」の意味)の登場シーンが短い!
撮影裏話で、ロボットのジョーズが故障してばっかりで、全然予定の撮影が出来なくて、苦肉の策として「見せない」事で人喰い鮫の恐怖を演出して、これが大成功。
後年スピルバーグは「ジュラシック・パーク」(1993年)で恐竜を、今度は思いっきり「見せて」、またまた大ヒットさせたのはご存知の事と思います。
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