見鬼
ガブリエル・リリー・エックハルトは、見鬼と呼ばれる異能者の指導を担当している。
見鬼以外の異能者のトレーニングは、他の教官によって実施される。
見鬼は、『人ならざる不可視の存在』を見ることができる能力者である。
見えてしまうことで受ける心理的負荷や、見えてしまったモノからの精神攻撃を回避する術をリリーから学ぶのだ。
他の教官と違いリリーの教練は夢の中で行われる、つまり実物の彼女を見た者は誰もいない。
僕は見鬼であったが、ガブリエルは僕の夢の中には現れなかった。つまり僕は彼女から異能のコントロール術であるチャクラを教わっていない。
リリーの教練を僕が受講できないのは、お祖父さんのチャールズの説明によれば『ガブリエル曰く、聡太郎の夢の中は障壁があり入れない』からだそうだ。
だから僕の夢の中に彼女は現れたことはない。
日下から教えてもらったリリーの姿は
長身痩躯で青白い肌
真紅のドレスを纏い
長い黒髪
縫合されて開かない目蓋
といった、今僕の目の前にいる女性の姿そのままなのだ。
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